今週は、いわゆる「インスタ映え」するシェイクを出すことで人気のハンバーガー店のシェイクを写真で紹介してみたい。(この写真はこの店の入口)
場所は、ベネチアンホテルの1階で、スポーツブックの向かい側。かつて、この週刊ラスベガスニュースの第827号で取り上げた Rattlecan が入居していた位置で、ストリップ大通りの歩道側からも入店できるようになっている店だ。
(歩道側の出入口は、曜日や時間帯によっては閉まっていることがある)
店の名前は BLACK TAP。ハンバーガー店といっても、ファーストフード店ではなく、ハンバーガーが付け合わせのポテトやオニオンリングなどと一緒に皿に乗って出てくる、きちんとした店だ。(この写真は店内の一つのセクション)
本拠地のニューヨークに3店、そしてこのたびラスベガスとシンガポールに進出して合計で5店なので、決して大きなチエーン店ではない。1号店のオープンは 2015年というから歴史も浅い。
ちなみにシンガポール店は、あの屋上に舟型のプールがあることで有名なマリーナベイサンズの中にある。
この店を監修しているオーナーシェフの Joe Isidori 氏は、長らくニューヨークの高級レストランで働いていたことがあるとのことで、基本的には正統派のシェフだ。ミシュランの星を獲得したこともあるという。
そんな彼が、自分の店を持ちたいという夢を実現させたのがこの BLACK TAP というわけだ。(上の写真は、食事をしながらスポーツブックのテレビを見ることができるカウンター席)
正統派の高級レストランになるものかと思いきや、そうではなかった。
店のジャンルとしてはハンバーガー店ということになるが、各種クラフトビールにも力を入れていることから、メニュー的には「ハンバーガーが自慢のビールパブ」といった感じがしないでもない。
実際に、バーテンダーと向かい合うようなカウンター席も多くあるので、ハンバーガーのレストランでありながら、酒場の雰囲気もうまく醸し出されている。
そんな店ではあるが、世間からの評判的にはハンバーガーやビールよりもシェイクのほうが有名になってしまっているところが興味深い。
ハンバーガー店がシェイクを出すことは珍しいことではなく、この週刊ラスベガスニュースの第1113号で取り上げたハンバーガー店 Steak ‘n Shake も自慢はストロベリーシェイクやバナナシェイクだ。
そんなありふれた存在のシェイクではおもしろくないと考えたのか、Isidori 氏は、「インスタ映え」をねらって、店の中に派手なシェイクに特化したスイーツセクションを設けたというから、その非凡な発想には恐れ入る。(上の写真がそのセクション)
実際にこの店の公式サイトの中には、MODERNIZED FOR THE INSTAGRAM AGE と書かれており、また、シェイクのことも Crazy Shakes と表現しているほど、インスタへのこだわりが感じられ、偶然ヒットしたというよりも、始めからインスタ映えを意識した計画的なアイデアであることがうかがえる。
ちなみに英語での「インスタ映え」は、instagrammable もしくは instagenic と表現されることが多いようだ。
百聞は一見にしかずということで、そのシェイクは写真で紹介したほうが手っ取り早いが、その前に気になる値段だけ書いておくと、13種類あるハンバーガーに関しては、ベイシックなハンバーガーが $16、一番高いトリュフのハンバーガーが $22。
9種類あるシェイクに関しては、ぜんぜん派手ではない普通のクラシックシェイク(バニラ、ストロベリー、バナナなど)が $9、一番派手なコットンキャンディーシェイクが $17。営業時間は午前11時から深夜12時まで(金曜日と土曜日の夜は深夜2時まで)。
最後に、シェイクだけではなく、店内の装飾も若者ウケをねらっているのか、極めて特徴的で、奇をてらったデザインになっているので、それも合わせて楽しむとよいだろう。以下は、この店の許可をとって、公式のインスタグラムやサイトから掲載させてもらったシェイクの写真。