まず始めに、ここでいう「プール」とは、いわゆる一般的な意味でのプールであって「デイクラブ」のことではない。
(デイクラブに関しては、このページの最後の部分で補足説明)
ラスベガスのホテルはどこも立派なプール施設を持っている。特に大型テーマカジノホテルの場合、サイズばかりか内容も非常にゴージャスで、見ているだけでも楽しくなるようなものばかりだ。
そして各ホテルはそれらプール施設を無料で開放している。もちろん無料といっても、宿泊者のみであって、不特定多数の者に開放しているわけではないが(有料で非宿泊者も利用できるプールもあるが極めて例外)、夏の期間が長いラスベガスにおいて、このプール施設は、カジノプレーの合間にリラックスできたりしてありがたい。
(宿泊者かどうかは、プール施設へ入るゲートで ルームキーの提示 が求められる)
砂浜付きのプール、滝付きのプール、滑り台つきのプール、波が出るプール、流れるプール、野外ステージを持ったプール、野外ウェディングチャペルを持ったプール、そして水上カジノなど、各ホテルそれぞれいろいろ工夫を凝らしており、利用者を飽きさせない。
そしてこれらのプールはだいたい 3月下旬から4月上旬にオープンして(ラスベガスの夏の到来は早い)、10月にクローズとなるのが一般的だが、毎年ホテルごとに微妙に異なるので、もし季節の変わり目の時期にベガス訪問を計画していて、プールの利用を楽しみにしている場合は、事前にホテルのサイトなどで確認したほうがよいだろう。
なお、プール施設が閉鎖されている冬期においても、その施設内の一部に存在する温水ジャクージだけは利用できるようにしているホテルが多いので、もしジャクージを利用する可能性があるのであれば、水着の用意も忘れないようにしたい。
(日本では「ジャグジー」ということが多いようだが、スペリング Jacuzzi からもわかるとおり、発音は「ジャクージ」。なお、一般名詞として使われているが、厳密には固有名詞)
夏場の日中の気温は摂氏 35~45度になるため気温的には非常に暑いが、プールから出た直後は寒いぐらいに感じることがある。
これは湿度が異常に低いことにより急激に気化熱を奪われるためだが、一度乾いてしまうと逆に強烈な陽ざしで肌が痛いほど暑い。
日焼けが気になる者は、帽子や日焼け止めなど、それなりの対策が必要だ。ちなみに日焼け止めそのものは、ホテル内の売店でも、市内に点在しているドラッグストアなどでも買い求めることができる。(日本ではあまり見かけない SPF値が 100 の日焼け止めも普通に売っている)
日焼けといえば、だいたいどこのホテルのプールにもカバナ(Cabana)と呼ばれる小部屋が、プールの外周などに点在している。
サイズとしては、日本的な表現をするならば 6~10畳程度で、白いテントなどで囲まれていることが多い。
内部にはソファー、テレビ、冷蔵庫などがあり、直射日光に当たることなくプールの脇でリラックスできるようになっている。
そんなゴージャスなカバナ、日焼けが気になる者にとってはすぐにでも利用したくなってしまうが、料金がとんでもなく高かったりするので注意が必要だ。
多くのカジノホテルでは、このカバナの一定数をハイローラー(高額の賭け金でプレーするギャンブラーのこと。ホテルにとっては重要顧客)向けに確保しているため、一般向けの値段は非常に高かったりするのが普通で、数百ドル以上ということも少なくない。以下に説明するデイクラブのカバナでは、数千ドルという場合もある。
いずれにせよ、このカバナを利用する場合は、その料金、さらにはそれにドリンク代やチップなどが含まれているのかどうかなど、現場スタッフによく確認してから利用するようにしたい。
カバナが使えないとなると気になるのが、荷物の置き場所や着替える場所やタオルなどに関してだが、一般的に更衣室やロッカーなどはないのが普通だ。
つまり、着替えは客室を出る前におこない、貴重品などは持っていかないようにする。
といっても水着姿で館内を歩きまわるのはまずいので、Tシャツなどを羽織って出かけるのがマナーだ。
なお、タオルを部屋から持ち出すことは禁止されているので注意したい。タオルはプール施設にある。
プール施設内でドリンク類を買えるようになっているので小銭はあったほうが便利だが、ルームキーを見せて部屋付にすることもできるので、現金を持って行かなくてもなんとかなる。
ただ、ビーチチェアでくつろいでいる場所までビールなどを運んでくれるカクテル・ウェイトレスや、タオルを配ってくれる現場スタッフなどに(タオル自体は無料)チップを渡したい場合もあるので、多少の小銭はあったほうが便利かもしれない。
(ビールなどの伝票を部屋付にする際、チップもそれに書き込むことができるので、必ずしも小銭が必要とは限らないが、あれば何かと便利)
さて、一般的なプールの話はこのへんにして、ここからはデイクラブの話。
デイクラブとは、ナイトクラブに対する言葉で、ナイトクラブの昼バージョンと考えればよい。
ならばナイトクラブの施設をそのまま昼の時間に使うのかというと、そうではない。デイクラブの場所は多くの場合、プールだ。
ようするにデイクラブは、オトナのプールであり、未成年者は入場できない。
また、一般のプールとちがい、宿泊者以外でも入場できる代わりに無料ではなく(女性だけ無料の場合もある)、男性は 20~50ドル程度徴収されるのが普通だ。
デイクラブは有料である以外にも、通常のプールとちがう部分がいくつかある。
最大のちがいは、「リラックスしてくつろぐための施設」ではなく「男女の出会いの場」であるため、出会った男女がくつろげる場所は何でもかんでも有料となっており、カバナやビーチベッドはもちろんのこと、ビーチチェアですら有料の場合が少なくない。
またその値段も非常に高く、チェアでも数百ドル、カバナに至っては数千ドルの場合もある。
(いくら高くしても、それなりに需要は旺盛なので、高くしないと需要と供給のバランスが取れない)
もうひとつ大きなちがいは、すべてのデイクラブがそうとは限らないが、トップレスも許されていることがあるということ。
つまり上の写真の右端の人のように、上半身なにも身に付けていない女性がたくさんいることになる。
とにかくオトナのプールなので、始めからそのつもりで行くのであればなんら問題ないが、まちがって普通のプールと思って入場しないよう十分注意が必要だ。
ちなみにデイクラブがあるホテルは、ミラージュ、マンダレイベイ、MGMグランド、アンコール、アリア、コスモポリタン、パラッツォ、ベネチアンなど。
なお、常時トップレスがOKなプールでも、イベントなどでルールが変わることがあるので、トップレスになりたい場合は、そのつど事前に確認したほうがよい。
最後にこれは余談だが、スラングとして toptional(top-tional とつづる場合も)という言葉を覚えておくと便利かもしれない。
「トップレスのプール施設」といってもそれは強制ではなく、あくまでもオプションとしてトップレスになれるわけで、ルールとしては「トップレスにもなれますよ」ということになり、そんな現場の実態に合わせて topless と optional を合わせて toptional という言葉ができたようだが、そのへんの語源に関する真偽はともかく、ときどき現場などでこの toptional を目にしたり耳にしたりすることがあるので、意味だけは知っておいたほうがよい。
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