ラスベガスのホテル街での食事代は高い。ファースト・フードでも、ひとり 10ドルを超えてしまうのが一般的で、きちんとしたレストランでディナーを食べようものなら 100ドル以上は当たり前だ。
安い料理を選んでオーダーしても、税金、チップ、それに決して安くないアルコール類が加わると、100ドル以下でおさえることはむずかしい。
でもガッカリするのはまだ早い。最近、ハッピー・アワー(時間限定割引)をやり始める高級レストランが増えてきたからだ。(1番上の写真はこの店のハッピー・アワーの宣伝)
今週は、食費の予算が苦しい人でも、高級レストランのお洒落な雰囲気の中で食事を楽しめる店として、つい先日オープンしたばかりのイタリアン料理店 Mercato della Pescheria(イタリア語で魚市場)を紹介してみたい。
場所は、ベネチアン・ホテルのショッピングモール「グランドキャナル・ショップス」内のサン・マルコ広場。
ここは室内でありながら屋外をうまく演出している大きな空間で、ベガスの観光スポット的な名所にもなっている。なのでお洒落感は申しぶんない。
この広場に面してダイニングルームがレイアウトされているので、イタリアの街の中で食事をしているような雰囲気を楽しめる。
この店のハッピー・アワーは午後3時から午後7時までの4時間。
ちなみにすぐとなりにあるライバル店 Canaletto と OTTO Enoteca Pizzeria のハッピー・アワーは 2時間なので、この Mercato della Pescheria が一番長いことになる。
ハッピー・アワーに行けば、なんでも安くなるというわけではない。ハッピー・アワー限定のメニューが用意されているので、その中から選ぶ必要がある。といっても、ピザ、リゾット、スライダー、ニョッキ、ブルスケッタの中から選べるので必要十分な品数といえるのではないか。これらがすべて6ドルなので、ストリップ地区のホテル内のレストランとしては、かなり良心価格といって良いだろう。ただし1品のサイズは決して大きくないので、一人2アイテムぐらいはオーダーしたいところ。
ワイン、ビール、カクテルなど、ドリンク類もハッピー・アワー専用のものが用意されていて、こちらもすべて6ドル。
料理に比べて相対的に高いようにも思われるかもしれないが、6ドルのピザだけ食べて帰るというのも、なにやらみみっちいので、ぜひドリンク類もオーダーしてもらいたいものだ。「日本人はケチ臭い」と思われてしまうのは、この記事の本意ではない。
さて最後に、これはハッピー・アワーの割引メニューではないが、この店の名物ティラミスを紹介しておきたい。
イタリアン料理のデザートといえば、ティラミスが定番なので、それ自体はなんら珍しいものではないが、この店では客のテーブルでウェイターがティラミスを作ってくれるというからおもしろい。(写真上)
このティラミスのベースとなるレディーフィンガーにエスプレッソ、そしてクリームを盛り付け、その上にチョコレートを削ってふりかけてくれる。どうっていうことはない演出ではあるが、まぁ見ていて楽しいので、胃の中にまだスペースがある場合は、これをオーダーしてみるとよいだろう。料金は 10ドルちょうど。
参考までに、ティラミスのアクセントは「ティ」の部分ではなく、「ス」の部分に置いて、「ティラミスー」という感じで発音しないと通じない。