月3日、ニューヨーク・ニューヨーク・ホテル内に、アメリカ最大のチョコレート製造業ハーシー社のテーマショップ Hershey’s Chocolate World がオープンした。(写真上)
チョコレートやキャンディーを始めとする同社ブランドの各種製品はもちろんのこと、マグカップ、帽子、Tシャツ、ぬいぐるみ、トートバッグなどのロゴ入りグッズ、さらにはカップケーキやクッキーといった同店オリジナルのスイーツ類など、取扱商品は多岐にわたる。
また、ただ単に商品を販売するだけではなく、チョコレートで出来た自由の女神像の展示や、ゆるキャラによる写真撮影など、アトラクション的な演出も盛りだくさんなので、子連れファミリーにとっては必見の観光スポットといってよいだろう。以下、写真を中心に店内を紹介してみたい。
この写真は、同社のシンボル的な商品「ハーシーズ・ミルクチョコレート」のゆるキャラ。
いろいろなところに出没するが、1階のカジノフロア側からの入口付近にいることが多い。(ちなみにこの店は、1階と2階の2層構造で、入口は3ヶ所ある)
子連れに限らず、おとなでも気軽に記念撮影に応じてもらえるが、話しかけても可愛く振る舞うだけで、ふなっしーのようにしゃべったり変な動きを見せてくれるわけではない。
これはチョコレートで作られた自由の女神像。高さ11フィート(約3.3m)、重さ800ポンド(約360kg)とのことなので、43グラムのハーシーズ・ミルクチョコレートに換算すると約8400本が使われていることになる。
ちなみに自由の女神像は、この店が入っているニューヨーク・ニューヨーク・ホテルの外にも本物に近い立派なレプリカがあり、もはやこのホテルのシンボル的な存在。
この写真は「WRAP Happiness」と呼ばれるセクションで作られた自分オリジナルのハーシーズチョコレート。
もちろん自分オリジナルと言ってもチョコレートの味まで自分用に調整できるわけではない。作れるのは、あくまでも外装のデザインだけで、基本となるパターンの中から好きなデザインを選択し、あとは自分のスマホで撮った写真やメッセージを印刷用のマシンに送り込む。
送り込み方法などは現場スタッフが教えてくれるのでむずかしいことはない。スマホがなければその場で撮影してもらうことも可能。
端末のタブレット画面の指示に従って作業を進め、料金の10ドルをキャッシャーで払い終えると、すぐに印刷が始まり完成する。
相手の名前を入れたりすれば、一風変わったギフトになるので、みやげに悩んだ際には利用価値があるかもしれない。
だれもが一度は見たことがあるであろう円錐形をした一口サイズの「キスチョコ」(KISSES)は、ハーシー社にとって板チョコシリーズに次ぐ看板商品。
上の写真はそのキスチョコをかたどった陳列棚にロゴグッズなどが並んでいるところ。
キスチョコの名前の由来は、キスの味がするから、キスのようにとろけるから、など諸説あるようだが、なにせ100年以上も前にデビューした商品のため真実は不明らしい。
これは 15種類の異なるフレーバーのキスチョコのディスペンサーで、ようするにチョコレートの量り売りのセクション。
値段は1ポンド(453グラム)$8.95 なので決して安くはないが、遊びの要素を加えた演出的な販売方法と考えれば高くはないのではないか。
なお買う気がなくても、いかにも「押し下げてください」と言わんばかりのレバーが突き出ていれば、さわってみたくなるのが人情というもの。当然のことながら、さわるとドサッと出てくる。床にキスチョコをボロボロと落とす者があとを絶たず、そのあわてている姿は見ていて滑稽だ。正しい操作方法は、備え付けの袋をあてがってからレバーを押し下げる。
これは自称「世界最大のハーシーズ・バー」。単なる展示品ではなく実売品なので、だれもが買うことができる。
気になる重さは 5ポンドというから約 2.26kg。もっと気になる値段は $49.95。
みやげとして持ち帰るとなると、ワイン3本分程度の重さを覚悟する必要があるが、それ以上に問題なのはそのサイズ。横 51cm、縦 23cm、厚さ 5cm もあるので、スーツケースに入るかどうか確認してから買ったほうがよい。
最後はスイーツの販売。1階フロアのほぼ中央はカップケーキやクッキーなどの販売セクションになっていて、なかなか小洒落たいい感じを演出しているが、残念ながら日本人の味覚としては、見ただけで甘すぎると想像できてしまうようなものが多く、上品な甘さのスイーツを求めている者にとっては買いたくなるようなものはたぶんないだろう。大きさも、上品という言葉とはほど遠い巨大サイズ。
値段は $5.50 のものが中心で安くはないが、日本の倍のサイズと考えれば高くはないのかもしれない。
その他は、チョコレートを中心とした同社の製品と、ロゴ入りグッズがほとんど。
前述のカップケーキ同様、ハーシーズのチョコレートは基本的にかなり甘いことで知られているので、買う際にはそれなりの覚悟が必要だ。
最後にトリビア的な話題を。この店では日本でも人気のキットカットも販売している。これはスイスに本社を置くネスレ社(Nestle)の製品であることは広く知られるところがだ、アメリカに限り、ハーシー社がネスレ社から製造販売の権利を得て、ハーシー社の製品として流通させている。せっかくなので覚えておくとよいだろう。
営業時間は午前9時から午後11時まで(10時までの日もときどきある)。場所はニューヨーク・ニューヨーク・ホテルのストリップ大通り側に面した部分で、ストリップの歩道から直接入れるし、カジノ内からもアクセス可能。MGMグランドホテルからの歩道橋を渡りきってすぐの位置の右側からも入ることができる。
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