常に進化を続けるラスベガスに、また新たな名所が加わった。
先週の木曜日にバリーズホテルの前庭に出現したショッピング施設 Grand Bazaar Shops だ。
上の写真が現在の様子で(たまたま悪天候で人通りがほとんどないが、天気が良いときはもう少しに賑わっている)、下の写真がかつてのバリーズホテルの前庭。
位置としては、ラスベガスのど真ん中とされるストリップ大通りとフラミンゴ通りの交差点に面したカド。超一等地なので、ショッピングに興味がある無いにかかわらず、ラスベガス滞在していればだれもが一度は目にする施設として大いに注目されている。
名前からも想像できる通り、トルコのイスタンブールのグランドバザールを意識した施設であることはいうまでもない。
とはいえ、あちらは 15世紀から存在する世界最古、世界最大と称される伝統の市場。こちらは一ホテルの前庭に造られた 21世紀版の商店街。店舗が 4000 もあるわけでもなければ、曲線美あふれる石造りでもない。
ならば平凡な商業施設かというとそうでもなく、立地条件以外の要素でも大いに期待がかかっている。
イスタンブールを参考にしたのは規模や建物の材質などではなく、そのコンセプト。つまり、屋外の屋根付き通路の両側に小さな店がところ狭しとびっしり並ぶ雑踏だ。その「小さな店」と「屋外」という部分に期待がかかっているのである。
ちなみにこの施設を企画したデベロッパーによると、すでにどこのホテルにも大小さまざまなショッピング施設が併設されているので、従来型のありふれたショッピングモールなど始めから造る気はまったく無く、バリーズホテル側からショッピング施設の建設を依頼された際、すぐに思いついたのがこのグランドバザール方式で、屋外であることとミニショップにこだわったという。アクセスのしやすさと、各店舗の個性を生かすことが重要と考えた結果、そうなったとのこと。
たしかに従来のショッピング施設の多くは奥まった位置にあるばかりか、入居しているテナントは広く知られた著名店ばかりで新鮮さも個性も感じられない。
そういう意味ではこの施設はかなり独創的で、ストリップ大通りの歩道から気軽にアクセスできる上、ほとんどの店がスモールビジネスであることから(SWAROVSKI、Swatch、LUSH など例外的に有名店も入居している)、今後の実際の業績はともかく、現時点におけるコンセプトとしては差別化に成功しているといってよいのではないか。
実際に個性的な店はいくつもあり、Tokyo Nail Art Bar、Tokyo Gift、Ramen-Ya など、日本人として親しみを感じる店も少なくない。
ただ、まだ準備中の店が点在しているのも現状で(Ramen-Ya もまだ開業していない)、最終的には約110店ほどが入居する予定ではあるが、現時点では開業済が約70店、準備中が約20店、まったく入居が決まっていない空きユニットが約20となっている。
したがって、先週の木曜日にとりあえずオープンしたものの、それはまだいわゆるソフトオープン(仮オープン)とのことで、ほとんどのスペースが埋まり営業を開始することになるであろう 5月ごろに改めて正式なグランドオープニングのセレモニーなどが行われる予定だ。営業時間は毎日 9:30am から 0:30am。
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