2016年10月24日、MGM Resorts International社は、「まだ流動的な部分も一部あるので、多少の変更はあるかも」との条件付きではあるが、同社がラスベガスで運営する 13ヶ所のホテルのうちの少なくとも 10ヵ所のホテルのリゾートフィーを、11月8日以降の予約に対して値上げすると発表した。(写真は MGM グランドホテル)
ちなみに同社のリゾートフィーの値上げは、わずか 3ヶ月前の 8月9日におこなわれたばかり。(そのときは 13ヶ所のすべてが対象)
これを受け、たとえば同社のフラッグシップ的なホテルで日本人観光客の利用も多い高級ホテル「ベラージオ」のリゾートフィーは、現行の $32 から $35 に値上げされる。(下の写真はベラージオ)
なお、すでに予約済みの宿泊、および 11月7日までに予約を確定させた場合は、宿泊日が 11月8日以降であっても今回の値上げの影響を受けることはないとしている。
「3ヶ月で再値上げ」 と書くと、なにやら MGM社ばかりが身勝手な値上げを繰り返しているようにも聞こえてしまうが、実はそうでもない。
同社は多数のホテルを抱えながら一斉に値上げを告知する傾向にあるため目立ちやすいというだけで、たとえばベラージオのライバル的な存在の他社の高級ホテル、ウィン、パラッツォ、シーザーズパレスなどもたびたび値上げをしており、3ヶ月前の値上げも今回の値上げも、ライバルと同じ水準に合わせただけ、と言えないこともない。
実際に他社の同クラスのホテルと比較してみると、これまでの MGM系の各ホテルのリゾートフィーは総じて安かったことがわかる。
だからといって値上げは歓迎されるべきものではなく、一日も早くこのバカげた値上げ競争の愚かさに気づき、リゾートフィー廃止の方向に舵を切ってもらいたいものだが、はたして実現性はいかに。
今回の値上げの対象となるホテルと、旧料金、新料金、税込みの新料金は以下のとおり。(リゾートフィーは、宿泊料金と同様、ホテル税 12% の課税対象)
なお、リゾートフィーの内容や、値上げ合戦の裏側にある背景などに関しては、このラスベガス大全の基本情報セクション内の [予備知識] の項に掲載されているので、興味がある読者はそちらを参照していただければ幸いだ。