ワールドカップサッカーのカジノでの配当倍率、日本の優勝は 250倍

ラスベガスのカジノのスポーツブック。ここでさまざまなスポーツに賭けることができる。

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 いよいよ11月20日から FIFAワールドカップサッカー・カタール大会が始まる。
 ありとあらゆるスポーツを賭けの対象としてしているここラスベガスのカジノでは、もちろんこのイベントも例外ではない。
 その賭けの種類も豊富で、単純に優勝チームを当てる賭けはもちろんのこと、各グループ内の個別の試合結果を予想する賭けなども用意されている。
(日本は「グループE」で、スペイン、ドイツ、コスタリカとグループステージを戦う予定)

 さらにハンデを含めた場合の試合結果、たとえば11月23日に予定されている「日本vsドイツ戦」において、日本が1.5点のハンデをもらった場合の結果を予想する賭けなどもあり、サッカーファンにとっては選択肢が豊富で興味が尽きないところだ。

+25000 の意味は以下で解説。(倍率が表示されていない国は、大会出場権を逃した国)

+25000 の意味は以下で解説。(倍率が表示されていない国は、大会出場権を逃した国)

 あまりにも多くの賭けが用意されているため全部を紹介することはできないが、日本チームに関係ありそうないくつかの賭けの払戻倍率を以下に紹介してみたい。
(以下は MGM系列のカジノが発表している払戻倍率。これらは刻々と変化し得るものなので必ずしも試合開始まで同じ数値とは限らない。このページ内の写真はMGM系列のカジノ内に設置されている投票マシンの画面)

 まずは一番単純な優勝チームを当てる賭けについて。
 以下のように日本は 250倍ということなのでかなり評価が低いようだ。
 「これが実力」、「これが妥当な倍率」、「250倍は評価されすぎ」といった意見もあるかもしれないが、とにかく優勝の可能性はほとんどないと見られている。
 それでも奇跡を願って10ドル賭けてそれが 2500ドルになるのであれば賭けてみるのも悪くないのかもしれない。

 ブラジル 4倍
 フランス 6倍
 アルゼンチン 6倍
 イングランド 7倍
 スペイン 8倍
 ドイツ 10倍
 オランダ 12倍
 ベルギー 12倍
 ポルトガル 14倍
 デンマーク 28倍
 クロアチア 40倍
 ウルグアイ 50倍
 スイス 80倍
 セネガル 80倍
 メキシコ 100倍
 アメリカ 100倍
 ポーランド 100倍
 セルビア 100倍
 ウェールズ 150倍
 エクアドル 150倍
 日本 250倍
 カナダ 250倍
 カタール 250倍
 モロッコ 250倍
 カメルーン 250倍
 オーストラリア 250倍
 ガーナ 250倍
 韓国 250倍
 チュニジア 400倍
 コスタリカ 500倍
 サウジアラビア 500倍
 イラン 500倍

 さて次はもう少し現実的な賭け。
 グループE 内での日本vsドイツ戦だ。日本の勝ちに賭けて的中すると払戻倍率は 8.5倍、引き分けに賭けて的中すると 4倍となっている。
 優勝はともかく、1試合の結果であれば強豪ドイツ相手でも勝ちも引き分けも十分にあり得そうなことなので、日本チームを応援している者は賭けてみるとよいのではないか。
 ちなみに以下の画像は、それらの賭けに投票する際の端末機の画面。+850+400 がその払戻倍率を示している。

「日本 vs ドイツ」 の試合に対する各種賭けの払戻倍率。

「日本 vs ドイツ」 の試合に対する各種賭けの払戻倍率。

 では上の画像内の「ドイツ -320」「日本 +1 1/2 -120」は何を意味しているのか。これには少し説明が必要だ。
 アメリカのギャンブルにおける払戻倍率の表記方法は伝統的にプラス(+)マイナス(-)を使う習慣がある。わかりづらさといったらこの上ないので今すぐにでも改善すべきだが、長年の習慣として定着してしまっている表記方法なので現時点では改善される気配はまったくない。

 このプラス(+)マイナス(–)は、数学的なプラスやマイナスの意味とは無関係で、単なる記号と考える必要がある。
 +850 の意味は、100ドル賭けて的中すると 850ドル受け取れる(自分の賭け金も含めれば 950ドル受け取れる)ことを意味しており、これはわかりやすい。(ちなみに 100ドル賭ける必要はなく 10ドルでもよい。とにかく +850 の意味は 8.5倍の払い戻しということ)

 一方、マイナス記号がついている場合はかなりややこしい。-320 は「100ドル勝ちたい人は 320ドル賭けてください」という倍率を意味する。
 つまりドイツに 320ドル賭けて的中すると 100ドルの利益、自分の賭け金も含めれば 420ドルが払い戻される。
 なんともわかりにくい表記方法ではあるが、参考までにこのマイナス記号が付いた払戻倍率表記を通常の倍率に換算する方法を示しておきたい。
 マイナス記号を取り除いた絶対値 A から、その賭けの払戻倍率 B(自分の賭け金も含めた払戻倍率)を求める計算式は以下のようになる。

 B = (100 / A)+ 1

 ここまでを理解した上で、「日本 +1/2 -120」の意味を考えてみたい。
 これはドイツ戦において日本がハンデを 1.5点もらった場合、つまり日本の実際の最終得点に 1.5点を加えた得点での日本の勝ちに賭けて的中すると -120、つまり 120ドル賭けると 100ドルの利益ということになり、その配当倍率は上の計算式から 1.83倍であることがわかる。

 ちなみにこの 1.5点のハンデ戦でドイツの勝利に賭けると EV(Even)、つまり 100ドル賭けて100ドルの利益。
 ついでなので上の画像内の「OV 3」(Over 3)の意味も説明しておくと、両チームの最終得点の合計が3点よりも上になることを予想して実際に的中すると +120、「UN 3」(Under 3)は3点よりも下に賭ける場合で -145 ということになり、カジノ側は3点未満になる可能性のほうが高いと予想していることがうかがえる。(ちょうど3点の場合はそのまま賭け金の払い戻し)

「日本がグループEを突破する」に賭けて的中すると11倍。

「日本がグループEを突破する」に賭けて的中すると11倍。

 全部紹介しきれないので最後はグループEを日本が勝ち抜くかどうかについて。
 以下の画像の通り、日本のグループE突破は +1100。つまり11倍(賭け金も含めれば12倍の払い戻し)なので 100ドル賭けると 1100ドルの利益。
 賭けたくもなってくるが、はたしてこの倍率は日本チームの実力に対して妥当なのかどうか。それはサッカーファンの判断に委ねるとして、ちなみにスペインは -110ドイツは +110 となっているので、カジノ側はグループEの本命を僅差でスペイン優勢と予想しているようだ。

 どのチームのどの試合に賭けるにせよ、好きなチームに賭けてから試合観戦をすると興奮度がぜんぜんちがってくるので、スロットマシンやルーレットなど、いつもありきたりのゲームばかりをやっている人は、ぜひこの機会にスポーツの賭けにも挑戦してみるとよいだろう。

 とはいえ、ラスベガスを訪れる一般の日本人旅行者が賭けてみたところで、優勝チームが決まるまで滞在していることは少ない。的中投票券を日本から郵送することによる払い戻し請求も可能ではあるが、カジノ側から送られてくる小切手の換金手数料などのことを考えると優勝チーム当てる賭けは現実的ではないはずだ。
 そう考えるとおすすめの賭けは個別の試合ということになる。日本とドイツ戦、スペイン戦、コスタリカ戦など滞在期間中に結果がわかる試合を選んで賭ければ換金で困ることはないからだ。
 はたして日本チームはグループEを勝ち抜くことができるのかどうか。さらにその先の決勝トーナメントでも勝ち続けるのか。番狂わせを期待して今週の記事を終わりとしたい。

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