新型コロナの影響で、盛り上がりに欠けるラスベガス。いまだに「3密」などを理由にナイトショーもナイトクラブも営業再開できていない。
楽しい話題を探そうにも中々見つからないのが現状だが、そんななか、先週の土曜日に日本人観光客にも人気の高級ホテル「ベラージオ」のカジノで 393万ドル(約4億円)のジャックポットが飛び出したというから、なんともめでたい話ではないか。
他人のラッキーな出来事を取り上げても読者にとってはあまり意味がないかもしれないが、夢のある話は大いにけっこうなことなので、今週はそのジャックポットと、過去にここの読者がジャックポットを的中させた幸運なストーリーを取り上げてみたい。
ジャックポットとは大当たりのこと
ジャックポット(jackpot)とは、簡単にいってしまえば「大当たり」のこと。いろいろな場面で使われることがあるが、ここラスベガスでジャックポットといえば、スロットマシンなどにおける最高賞、もしくはその最高賞金を指すことが多い(「高額のボーナス賞金」といったほうがイメージしやすいかもしれない)。
ただ、最高賞といっても普通のスロットマシンにおいてたとえば「7」などの大当たりマークが全部並んだとしても、その賞金はせいぜい1万ドルとか2万ドル、日本円にしたら 100万円、200万円のレベルだ。
プログレッシブ機のボーナス賞金は変動性
その程度の金額だとジャックポットと呼ぶには少々物足りないので、何千万円というレベルの賞金を期待したくなるわけだが、そのレベルをねらうとなると普通のスロットマシンでは期待できない。プログレッシブ型(progressive)と呼ばれるマシンでプレーする必要がある。
(progressive の意味は、前進、進行、進歩)
プログレッシブ型のマシン(以下、プログレッシブ機)とは、ジャックポットのボーナス賞金をあらかじめ決めておくことはせずに、積立方式で決めるマシンのこと。つまりボーナス賞金は変動性ということになる。
スロットを回すたびに数セントずつ積立
どういうことかというと、たとえば 1回のプレーごとに投入される金額の中から少額を自動的に積み立てて、次にジャックポットを的中させた人がその積立金の全部をボーナス賞金として受け取るというマシンだ。
くどいようだが、具体的な数字でわかりやすく表現すると、たとえばそのスロットマシンに毎回1ドルが投入されるとすると、投入されるたびに数セントが寄付されるような形で、ボーナス賞金として蓄積されていく。
同じ機種をリンクして短期間で高額積立
そしてこのプログレッシブ機の存在形態にはいくつかあり、独立した1台のこともあり得るが、多くの場合、複数のマシンがリンクされる形で存在しているのが普通だ。
たとえば、そのカジノ内にある同じ機種のマシン10台をリンクさせ、各マシンに刻々と蓄積されていく積立金をその 10台で共有し、次にどこかの台でジャックポットを的中させた人が全額もらう。
さらに広域のリンクもあり、その場合、他のカジノに設置されている同種のマシンもすべてつなげて、100台とか 200台レベルのリンクを組む。そのような広域型のプログレッシブ機では、台数が多いので積立金の増加スピードが非常に速く、短期間でジャックポット賞金が超高額になりやすい。
なお、どのようなリンク形態のプログレッシブ機においても、その時点でいくら積み上がっているかは、刻々と数字が変わる形でマシンの上部などに表示されているのですぐにわかる。
的中直後でもゼロにはならない
さて、だれかがジャックポットを出してしまった直後のジャックポット賞金はどうなるのか。ゼロにリセットされるのか。
実はゼロにはならない。ゼロにリセットしてしまうと、だれもプレーしたがらないため積立金が増加せず、それだと都合が悪い。したがってジャックポット的中直後の初期値はあらかじめ決められており、50万ドルや 100万ドルなどに設定されている機種が多い。
4億円が出たマシンは広域型
さて前置きが長くなってしまったが、前述の通り、8月22日にベラージオホテルのカジノに設置されている広域型プログレッシブ機「Dancing Drums Explosion」で、393万ドル(約4億円)というジャックポットが飛び出した。
中国をテーマにした縦型の大きなマシンで、製造元は Scientific Games 社。もともとはロト(宝くじ)の大手企業だったが、吸収合併などを繰り返し、今ではスロットマシン業界でも存在感が高いカジノ関連の総合企業だ。
設置されている場所は、ベラージオホテルのカジノ内のシルク・ドゥ・ソレイユの公式ギフトショップ(現在は閉店中)やスポーツブックからそれほど遠くない場所の壁ぎわ。かなり派手に赤く光っている大型マシンなので、すぐに見つかるはずだ。(もちろん広域型のプログレッシブ機なので他のカジノにもある)
なお、ややサイズが小さい Dancing Drums Reels というマシンもあるので、プレーする際は混同しないよう要注意。
ジャックポット直後の初期値は40万ドル
このマシンをここで紹介するからには、実際にプレーしてみて遊び方などを解説する予定だったが、ここベラージオホテルにはたった2台しかないのと、「ジャックポットが出た縁起のいいマシン」ということなのか、長くプレーする人が多く、空席を確保できずにプレーは断念。
というわけで、プレーしてみたい人は現場で画面の説明などを読みながら各自で研究されたし。ちなみに 8月24日の取材時におけるジャックポット賞金の積立額は、写真の通り 41万ドルを超えたところ(2日前のジャックポット的中直前は393万ドル)。リセット値は 40万ドル。
7000万円を的中させた本誌読者の体験談
現在の Dancing Drums Explosion の約41万ドルという金額を大きいと見るか小さいと見るかは人それぞれだろうが、ここで話はガラリと変わって、この 41万ドルよりも遥かに大きい 58万ドル(その当時のレートで約7000万円)というジャックポットを的中させた本誌読者(上の写真の男性)がいる。
何年も前のことではあるが、的中直後にインタビューさせていただき、的中の瞬間の様子や賞金の受け取り方法、さらには税金のことまで、現場での貴重な体験をたっぷり語ってもらい、対談形式の記事にさせてもらった。
当時のその記事のフォーマットだけを変更し(当時はスマートフォン未対応)、そのまま掲載してみたので、ジャックポット的中を夢見ている読者は、いつか来るであろうその日のために、ぜひ以下のリンクから臨場感あふれる幸運ストーリーを共有して頂ければ幸いだ。
コメント(1件)
次のいつかの渡航を楽しみに拝見しております。
リクエストいたしますが、新規オープンのお店 Pizza Cake By Buddy V. と
新しくは無いんですが、グランドバザールのGiordano’sのレポしていただいたら嬉しいです。
シカゴのディープディッシュピザは、大きさなどにひるんでしまう部分もあって、
未だ行けてないのもありますし、どんな感じが詳しく知りたかったりします。
他にもシカゴ系のお店があればとも思います。
確かPHのピンナップピザとコスモポリタンのシークレットは記事にしていただいてると思いますが、
よろしくお願いします。
このコメントは、記事の内容と関係ないのでお読みになったら消していただいて構いません。