ラスベガスのカジノホテルでMリーグ公認のマージャン大会

5月末、ついにラスベガスのカジノホテルで日本のMリーグ公認のマージャン大会が開催される。

5月末、ついにラスベガスのカジノホテルで日本のMリーグ公認のマージャン大会が開催される。

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 今週は、来月末にラスベガスマージャン大会が開催されるという話。ついでに「それに参加してみませんか?」という勧誘も含めてこの大会を紹介してみたい。

 「どうせ小さなイベントだろう」などと思うことなかれ。
 会場は、ストリップ地区の大型カジノホテル「トレジャーアイランド」で、4人のMリーガーも参加するというから、かなり本格的なイベントだ。

 アメリカでの開催は第1回目なので未知の部分も少なくないが、すでにそれなりに注目されており、盛況になるのではないかと期待されている。

 「Mリーガーって何?」という読者のために説明しておくと、日本のマージャン団体「Mリーグ」プロのプレーヤーたちのことだ。

 「Mリーグなんて聞いたことがない!」という読者もいることだろう。
 Mリーグは、きちんと組織された極めて健全な団体で、とかくギャンブルのイメージが根強かったマージャンを、あたかもスポーツのようにプロたちが競い合う競技マージャンに昇華させた一般社団法人だ。

 設立者は、AbemaTV などIT業界屈指の敏腕経営者として知られるサイバーエージェント社の藤田晋氏と聞けば驚くのではないか。
 さらにJリーグの初代チェアマンの川淵三郎氏も関与しており、運営母体は堅固かつ公益的な団体だ。
 ついでにJリーグと言えば、サイバーエージェント社はFC町田ゼルビアのオーナーでもある。

 さてMリーグに関してはそのへんにして、この大会に話を移したい。
 大会名は「AMOS FESTIVAL 2025 in LAS VEGAS」。開催期間は 2025年5月30日から6月1日までの3日間。最終日の6月1日には「M.LEAGUE MEETUP in LAS VEGAS」も予定されている。
 ちなみに AMOS とは全自動麻雀卓などマージャン関連商品を製造する大洋技研のブランドで、同社はMリーグの公式スポンサーでもある。

 このイベントに参加すると、プロ雀士であるMリーガーと必ず1回は同卓で対戦することができるというから、Mリーグファンとしては貴重な機会となるにちがいない。
 プロ雀士との記念撮影や上位入賞者には賞品も用意されているとのこと。

 参加希望者はこのイベントの公式サイト を参考にしながら各自で申し込んで頂くことになるが、募集人数はわずか100人というから、すぐに完売になってしまう可能性もある。

 さて当地ラスベガスの日系コミュニティーのマージャンファンにこの大会への参加を呼びかけてみたところ、大会参加費の 250ドルにやや戸惑いの様子を見せていたこととは別に、「ルールがわからないので参加するかどうかの前にルールを知りたい」とのことだった。
 同じような不安を感じている読者もいると思われるので、以下にこの大会のルール(基本的には通常のMリーグとまったく同じ)を紹介しておきたい。

 なお、ここでいうルール説明は、アメリカの中華系コミュニティーで広く普及している中国式マージャンとの違いなどではなく、日本式マージャンには多種多様なローカルルールが存在しているので、それらルールとの微妙な違いに関しての補足説明である。

 細かい部分も取り上げていたら、いくら紙面(画面?)があってもたりなくなってしまうので、日本の普通のマージャン愛好家が採用していそうな一般的なルールとの違いだけを列挙してみた。
(Mリーグの公式サイトからの抜粋。カッコ内は本誌の補足)

アガリ、または流局、あるいはチョンボによる終局を以って一局とする。途中流局はない。
(いわゆる八種九牌とか四風連打では流局とはならないようなので、もし天和と八種九牌が同時に出現した場合でも騒動にはならず天和が成立することになる)

半荘途中で持ち点が無くなった場合でも最終局が終了するまで続行する。
(ハコテンになった者がいても、いわゆるドボンとか飛びは無い)

フリテンリーチやツモ番のないリーチもかける事ができる。
(残された牌が少なく、自分にツモる機会がなくても、他者からの放銃を期待してリーチをかけてもよいということ)

アガリ者は一局に1人とする。ひとつの牌に2人以上のアガリ宣言があった場合は、放銃者の下家、対面、上家の順に権利を発する。
(これは複数アガリを認めているローカルルールに慣れてしまっている者にとっては言い争いになりやすい出来事なので絶対に知っておきたいルール)

役満以外の役が複合したアガリ点は、三倍満までを上限とする。
(大きな役の複合だったりドラが多数あったりで、いわゆる「数え役満」の状態になっても三倍満が上限ということ)

役満の役は、天和、地和、国士無双、四暗刻、大三元、緑一色、字一色、小四喜、大四喜、清老頭、四槓子、九蓮宝燈の以上12種類に限る。
(ローカルルールで認められがちな大車輪、十四不塔、四連刻、八連荘などは役満ではないことになる)

役満の点数は散家 32,000点 荘家 48,000点。
(ローカルルールでダブル役満などと称される難易度の高いアガリ方や難易度の高い役でも点数は同じということ。つまり国士無双の13面待ちや四暗刻の単騎待ちも、小四喜も大四喜も九蓮宝燈も通常の役満)

役満の複合はあり。2つの場合の得点は2倍、3つの場合は3倍とする。
(つまり字一色と小四喜、大三元と四暗刻などは役満の2倍の得点、天和と清老頭と四暗刻が同時に出現した場合は3倍ということになる)

最上段の大車輪は役満ではない。<br />
国士無双の13面待ちも四暗刻の単騎待ちも九蓮宝燈も通常の役満。<br />
緑一色&四暗刻 や 大三元&amp;字一色&amp;四暗刻は複合役満として認められる。

最上段の大車輪は役満ではない。
国士無双の13面待ちも四暗刻の単騎待ちも九蓮宝燈も通常の役満。
緑一色&四暗刻 や 大三元&字一色&四暗刻は複合役満として認められる。

多牌・少牌が発覚した者は、アガリ放棄となる。
(ローカルルールでの多牌はチョンボとなることが多いが…)

「ツモ」と発声すべき時に「ロン」と発声、またはその逆の発声に関しては審判より『注意』の上、訂正を認める。「ポン・チー・カン」の発声間違えはアガリ放棄とする。

チョンボ該当者は自己のトータルポイントから20ポイントを減算される。
(ローカルルールでは満貫払いとなることが多いようだが、ここでは20ポイントの減算。ポイントに関しては公式サイトを参照のこと)

 とりあえず以上だが、さらなる詳しいルールを知りたい場合は、Mリーグの公式サイトを参照のこと。

 アメリカでは日本人や日系人よりも中華系の住民のほうが多いためか、マージャンも中国式ルールのほうが広く普及しているように見受けられる。老人ホームやコミュニティーセンターなどでの高齢者プレーヤーのマージャンでも中国式が目立つ。
 そう考えると今回のイベントを通じて日本式マージャンがどこまで広く普及していくのかいささか不安ではあるが、日本人としては日本式の普及を期待したいところだ。長い目でゆっくり待ちたい。

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