UFOの聖地ラスベガスから緊急レポート、トランプ政権がUFO情報を公開か?

墜落した UFO から回収したとされる宇宙人。(ニューメキシコ州のロズウェルにある UFO博物館。筆者撮影)

墜落した UFO から回収したとされる宇宙人。(ニューメキシコ州のロズウェルにある UFO博物館。筆者撮影)

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 トランプ元大統領の圧勝という形で大統領選挙もやっと終わり、選挙前までのメディアの騒がしい報道合戦もすっかり鳴りを潜めた感じだが、なんと今度は UFOの話題で全米が湧いている。
 トランプ氏による新政権が発足すると UFOなどに関する機密情報が公開されるのではないかとの憶測は前からあったが、その新政権の発足を待たずに早くも大さわぎになっているから興味深い。

 当地ラスベガスは、「UFOマニアの聖地」といっても過言ではないレイチェル村へのゲートウエイ都市。今回のUFO騒動を取り上げないわけにはいかない。

「ET ハイウェイ」の標識の後方奥に見える集落がレイチェル村。ラスベガスから車で2時間半ほどの場所にある。

「ET ハイウェイ」の標識の後方奥に見える集落がレイチェル村。ラスベガスから車で2時間半ほどの場所にある。

 古今東西いつの時代もUFOなどミステリー的な話題は尽きないものだが、多くの場合、二流メディアオカルト系の番組などが取り上げるのが通り相場だった。もしくは自称「UFOマニア」などを名乗るような人物が遭遇体験などを拡散するのが一般的だったが、今回ばかりは話が違う。
 なんと CNNテレビなど大手メディアが大きく報道し始めたばかりか、アメリカ合衆国国防総省(United States Department of Defense)、つまりあの五角形の建物で有名なペンタゴンまでもが騒動に巻き込まれ沈黙を破ったから ただごとではない。

11月13日に首都ワシントンでアメリカ連邦議会が開いた公聴会で宣誓するエリゾンド氏。

11月13日に首都ワシントンでアメリカ連邦議会が開いた公聴会で宣誓するエリゾンド氏。

 騒動が大きくなったきっかけは、なんといっても先週 11月13日に首都ワシントンでアメリカ連邦議会が開いた未確認異常現象に関する公聴会だろう。
 この公聴会で、かつてアメリカ軍防諜部や国防次官情報局で働いていたルイス・エリゾンド氏(Luis Elizondo)が宣誓のもと、「国防総省など政府各機関はUFOに関する情報を隠蔽している。UFOは間違いなく存在している」などと証言したのである。
 彼の立場や職歴などを考えると聞き捨てならない重大発言ではあるが、その一方で、この人物はもともとUFOなどに興味を持ちながら執筆活動もおこなってきた作家でもあるため、「一般的なUFOマニアと大差ない人物」との冷ややかな目で見る者もいないわけではない。

ラスベガスとレイチェルを結ぶ道路沿いにある「低空の飛行物体」への注意を促す道路標識。車両が飛行機と衝突するわけもないので意味不明の標識として知られる。

ラスベガスとレイチェルを結ぶ道路沿いにある「低空の飛行物体」への注意を促す道路標識。車両が飛行機と衝突するわけもないので意味不明の標識として知られる。

 それでもこの公聴会では彼の意見に賛同する共和党議員など複数の出席者が、「国防総省でUFO情報を分析する AARO(All-domain Anomaly Resolution Office: 全領域異常事態解決部)は閉鎖的な組織であるばかりか予算も公開していない」と UFO情報が非公開になっていることに意義を申し立てている。

 そしてこの公聴会の翌日には、AARO が UFOに関する年次報告書を公表することに。
 その報告書によると「地球外生命体の存在を証明できるような証拠は一切ない」としながらも、UAP についてのデータを公表した。
 UAP とは Unidentified Aerial Phenomenon の略で、そのまま訳せば「未確認空中現象」といったところか。

 国防総省はその UAPという表現を UFO の代替語として使用することにしているが、その方針は正しいと言ってよいだろう。
 なぜなら UFO(Unidentified Flying Object)は直訳すれば未確認飛行物体、つまり属性などが確認できていない飛行物体の総称であるにもかかわらず、「UFO = 宇宙からの飛来物」と解釈してしまう者がほとんどだからだ。
 つまり本来のUFOの意味での議論において、「UFO は必ず存在している」との発言はだれがどう考えても正論であるわけだが(属性などが確認できていない飛行物体などいくらでも存在しているので)、「いや UFO は遠い宇宙から地球に来られるわけがない」といった話になってしまう。
 UFOを宇宙人と結びつけてしまうことが一般化してしまっている限り、国防総省としては UAP を使わないと統計などにおいて不都合が生じてしまうのである。

ラスベガスからレイチェルに到着する直前の場所に立つ道路標識。

ラスベガスからレイチェルに到着する直前の場所に立つ道路標識。

 話はそのUAP のデータに戻るが、AAROの発表によると 2024年6月1日までの約1年間で報告された 757件の未確認空中現象のうち、約15%は気球、鳥、無人航空機などによる飛行物であることが確認されており、約23%がその他の特殊な現象によるものであることを確認済で、残りの約61%未解明とのこと。
 この未解明をどのように解釈すべきかは人それぞれであろうが、未解明だからといって狭義のUFO(宇宙人説)と判断するのはあまりにも短絡的で、この61%はあくまでも未解明、つまりまさにUAPであり、それが国防総省の見解ということになる。
 ちなみに今回の騒動が始まる前から国防総省はその公式サイト内で動画も含めて UAP を公表しているので、興味がある読者はいろいろ検索してみるとよいだろう。

ニューメキシコ州のロズウェルにある UFO博物館。批判を恐れずに言うならば、この博物館の展示物はウソっぽいものが多い。

ニューメキシコ州のロズウェルにある UFO博物館。批判を恐れずに言うならば、この博物館の展示物はウソっぽいものが多い。

 さて最後に、というかここからが当サイト「ラスベガス大全」が伝えたい本題。
 冒頭でも書いたとおりレイチェルはUFOマニアにとっての聖地であり、そのレイチェルへ行くためにはラスベガスが最も近い主要都市となっているので、ラスベガスを訪問の際、興味と時間があったらぜひ訪れてみてほしい。
 公共の交通機関がないのでレンタカーなどを利用することになるが、ラスベガスから北西方向に約2時間半ほどのドライブで行くことができる。かの有名な秘密の軍事基地「エリア51」もすぐ近くだ。
 そこがどのような場所であるのか、ここから書き始めてレイチェルを紹介するにはあまりにも長くなってしまうので、実際に訪問したレイチェル体験レポートが過去記事 レイチェル訪問記&怪奇現象 にあるので(怪奇現象との遭遇の写真などもあり)、そちらを参照していただければ幸いだ。

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