ラスベガスでの外食、ラーメンが予算的に無理ならフォ-という代替案も

今回紹介するフォーの専門店は、巨大カジノホテルがひしめく繁華街に。(写真に向かって左側のオレンジ色のホテル内)

今回紹介するフォーの専門店は、巨大カジノホテルがひしめく繁華街に。(写真に向かって左側のオレンジ色のホテル内)

  • URLコピー

 数週間前、アメリカでの外食は異常に高く、特に当地ラスベガスのホテル街ではそれが顕著で、「チャーシュー麺 1杯6700円」という記事を書いた。
 チップという習慣や、1ドル 155円を超える極端な円安によるところも大きいが、1ドル100円で換算してもチャーシュー麺が 4000円を超えてしまうことを考えると、外食に関しては日本とは根本的に物価水準が異なっていると考えたほうがよいだろう。

 そんな記事をここ数週間書いてきたわけだが、読者から「フォーならもう少し安いのでは」というメールを頂いた。
 ベトナム料理として日本でも定着しつつあるフォー(PHO)。たしかにラーメンと似ている部分もあり、ラーメンが恋しくなった際には代替食になり得なくもない。実際にラーメンもフォーもどちらも英語表記では「noodle soup」というジャンルだ。
 ちなみにアメリカではベトナム移民(亡命も含む)が多いこともあってか、フォーはかなり前からアジア料理の一つとして広く定着している。

 そのようなわけで今週は、ラーメンばかりに気を取られてすっかり見落としていたフォーの店を紹介してみたい。
 店の名前は PHO-VIETNAMESE。なんともストレートな名前でわかりやすい。奇をてらった変則的な名前よりも好感が持てるのではないか。

この Treasure Island ホテル内にフォーの専門店がある。

この Treasure Island ホテル内にフォーの専門店がある。

 立地場所についてだが、あえて紹介するからにはここのおもな読者である一般観光客が徒歩でアクセスできなければ意味がないので郊外店ではない。大型カジノホテルがひしめくストリップ地区の繁華街のホテル内にある店だ。
 そのホテルはトレジャーアイランド(通称TI)。その1階のカジノフロアにこの店はある。

 今回ここで取り上げるからといって最近オープンした店というわけではない。何度か足を運んだことがあるが、たぶん10年以上前から存在していたように思う。
 「フォーはアメリカで広く定着」と書いたとおり、この店以外にもラスベガスのホテル街にフォーの店はいくつかあるが、そのほとんどはフードコートなどにあるファストフード店。
 そういう意味ではこの店はちゃんとしたレストランの形態になっている専門店なので異色の存在かもしれない。

PHO-VIETNAMESE の店内の様子。

PHO-VIETNAMESE の店内の様子。

 前置きはそのへんにして、その気になる値段だが、直球勝負といった感じの 20ドルちょうど。変化球のような 19.99 とかに設定していないところが歯切れがよく、店名と同様に好感が持てる。

今回の試食でオーダーしたのは、フォーの中で最もポピュラーなレアビーフ入りのフォー。(赤い★印)

今回の試食でオーダーしたのは、フォーの中で最もポピュラーなレアビーフ入りのフォー。(赤い★印)

 好感が持てても高ければ意味がないが、税金(8.38%)とチップを入れて25ドル前後になるので 155円換算で約3900円。なんとか 4000円以内におさまっている。
 6700円のチャーシュー麺 や、その前の週に紹介した 5600円のラーメン よりは財布にやさしいことになるので、フォーの存在を気づかせてくれた読者に感謝したい。

麺がスープに沈んで見えにくいが、あえてサーブされたままの状態で撮影。

麺がスープに沈んで見えにくいが、あえてサーブされたままの状態で撮影。

 値段と並んで気になる味についてだが、アメリカに存在する一般的なフォーの店と比べてなんの遜色もなく、まったく問題なしといってよいだろう。
 日本で売られているフォーにはさまざまな具が乗っていることも多いようだが、上の写真からもわかるとおり、アメリカでのフォーは本場ベトナムのものと同様に具はメインとなる薄切りのビーフ以外にはネギ、パクチー、タマネギしか乗っていないのが普通で、あとは別皿でモヤシ、バジル、ライムなどが運ばれてくる。
(ハノイなど北ベトナムのフォーは具がもっと少ないこともあるようだが、アメリカに住むベトナム移民の多くは旧サイゴンなど南ベトナムからなので、当地のフォーも南ベトナムのスタイルを踏襲)
 もちろんフォー専門店だけあってヌクマム(魚醤)も箸やレンゲなどと一緒にちゃんとテーブルに用意されている。

 アメリカのフォーの店で一番気になるのはスープの温度だが(お好みで大量の生モヤシバジルを乗せることになるので温度が低下しやすい)、期待以上の温度だったのでモヤシやバジルによる温度の低下が気になるようなことはなかった。
 なおサイズは日本的な感覚だと大盛りに相当するが、この店ではサイズを指定することはできない。

 というわけで、わずかな金額でも節約したいという場合で、なおかつラーメンではなくてもフォーでもかまわないという人は足を運んでみるとよいだろう。
(この店の利用者から「スープの味が濃すぎた」、「スープの温度が低かった」という声も聞いたことがあるので、そのときの担当シェフによってバラツキがある可能性も)

関連カテゴリー
  • URLコピー

コメントをお寄せください!

ご意見、ご感想、記事内情報の誤りの訂正など、以下のコメント欄にお寄せいただければ幸いです。なお、ご質問は [フォーラム] のほうが返事をもらえる可能性が高いです。

※ メールアドレスが公開されることはありません。
※ 以下に表示されているひらがな4文字は、悪質な全自動プログラムによる大量の書き込みなどを防ぐためのアクセス・コードです。全角ひらがなで入力してください。
※ 送信いただいたコメントが実際の画面に表示されるまで15分程度の時間を要することがございます。

CAPTCHA