2ヶ月前のこのコーナーで 「今の時期、ラスベガス旅行は現実的ではない」と書いた。
理由は、ネバダ州(ラスベガスがある州)など米国の20ほどの州から日本に帰国した際の3日間の隔離、つまり日本に到着した際の空港でのPCR検査の結果が陰性であったとしても空港周辺のホテルで3日間隔離されるという厚生労働省のいわゆる「水際対策」の存在だ。それはラスベガス旅行を計画しようとしている者にとって最大級の障壁となっていたことは間違いない。
3日間隔離の方針を撤回
そんな状況であっても、当サイトの読者の中には3日間の隔離を覚悟の上でこの夏休みに当地を訪れてくれたベガス猛者も複数おり、ラスベガスを日本に紹介している立場の者としては大変うれしい限りだ。
このたびそんな読者の一部が9月初旬に経験したその隔離期間中の食事の写真などを提供してくれたので、今週のこの記事内でそれを紹介する予定だったが、なんと先週、日本の厚生労働省がアメリカのすべての州からの入国者に対して隔離期間をなくす決定を下したのである。それも発表から3日後の9月20日から適用というから異例の早さだ。
小室圭氏、ZOZOゴルフが影響?!
あまりにも突然だったので、眞子さまのフィアンセである小室圭氏の帰国に配慮したのではないかとか、10月21日から日本で開催される国際的なゴルフトーナメントZOZOチャンピオンシップにアメリカの選手を招待しやすいようにするためではないかとか、あれこれ根拠のない憶測も聞かれたりするが、いずれにせよ今後は成田、羽田、関空などでの入国時に検査を受けて陰性であればその日のうちに帰宅できるようになる。(アメリカ以外の国からの入国の場合、その限りではない)
コンビニにも行けない完全隔離
したがって、もはや隔離期間中の食事情報などはだれも必要としないことになってしまったわけだが、今後またいつ隔離政策が復活しないとも限らないのと、せっかく貴重な写真を頂いたのでそれをそのまま掲載することとした。このページ内のそれぞれの写真が隔離期間中の食事だ。
ホテルの部屋から出ることが許されていないので(つまり近くのコンビニなどに行くことは不可)、写真に見られるような食事が朝、昼、晩、毎日きちんと部屋まで運ばれてくる。
それはいいのだが、ラスベガス出国直前も、そして日本入国時も検査で陰性が確認されているにもかかわらず、いつまでも危険人物扱いされ(検査ミスで実際は陽性ということもあるかもしれないが)、食事の受け渡しは対面ではなくドアの下(廊下側)に置いていく方法が採用されており、写真を提供してくれた読者いわく「何やら囚人扱いされているようで少々不愉快だった」とのこと。そのへんの状況は7月に当社スタッフが帰国時に体験したときもまったく同じだったので何も変わっていないようだ。
400~500円程度の弁当
食事に飽きないような配慮がなされているのか、3日間合計9食すべて異なる内容だったことは厚生労働省に感謝すべきかもしれない。
ちなみにどの食事も値段的には400~500円程度の弁当といったところか。それに毎回カップ入りのインスタント味噌汁と紙パックまたはペットボトルの水やお茶が付いてくる。そのへんも7月とほぼ同じ。
気になる料金だが、飲み物も含めて食事はすべて無料。さらに宿泊費3泊、そして隔離者専用のバスによる空港とホテル間の送迎も無料。つまり税金ですべてまかなわれていることを考えると不要不急の海外旅行は慎むべきで批判が集まりやすいのも当然か。
ホテル街で陰性証明
無用な情報となってしまった隔離期間中の話はそのへんにして、もうひとつ朗報というか、ラスベガス旅行を計画している人たちにとっての厄介な問題が一つ解決された。
それは空港でのチェックインの際に必要な「72時間以内の陰性証明」に関してだ。今まではその陰性証明を取得するために郊外の所定のクリニックまで行く必要があったが、このたびホテル街にもその種のクリニックがオープンしたのでレンタカーやタクシーで遠くまで行く必要がなくなった。
リゾーツワールド内
そのクリニックがある場所はこの夏に開業したばかりの大型カジノホテル「リゾーツワールド」の中。
館内が広いので行き方を説明しておくと、ストリップ大通り側の入り口からカジノ内に入って右側の通路をカジノを左手に見ながら奥まで進む。右手に3本平行に並ぶ上りのエスカレーターが見えてきたらその直前を右に入る。正面に見えてくる高級中華料理店を通り過ぎてすぐ左側に目的のクリニックがある。ヒルトンのロビーのすぐ近くと覚えておいたほうがわかりやすいかもしれない。
現場では予約することを奨励しているが、混んでいないので飛び込みでも受け付けてもらえる。詳しくは公式サイト rapidtesting.us 、さらに検査の種類に関する注意としてこの週刊ラスベガスニュースの第1267号も参照にされたし。
入国はワクチン接種が条件
そうこうしているうちに再び重要なニュースが飛び込んできた。おとといアメリカ政府が 「11月からアメリカに入国する外国人はワクチン接種済みであることを条件とする」と発表したのである。
アレルギーなどの止むを得ない理由でワクチン接種を受けられない者に対する対応など細かいルール作りのための準備期間が必要と思われるが、あと1ヵ月ほどしかない。
間に合うのかどうか気になるが、この新たな方針はとりあえずアレルギーなどがない一般の人にとっては朗報と考えてよいのではないか。
というのもワクチン接種済みを条件にする代わりに、日本を離れる前に必要な72時間前の陰性証明が不要になるのではないかとの噂も流れているからだ。ぜひそうなることを期待したい。
14日の自宅待機の見直し
さらに朗報は続く。こんどは日本側から。喜ぶのはまだ早すぎるかもしれないが、日本でも良い方向に話が進み始めているようだ。
先週、経団連が経済活動を活発化させるべきだとして政府に対して入国後14日の自宅待機の期間を見直すことを提言した。
待機期間をゼロにすべきだとは言っていないが、待機期間を短縮することは旅行業界などにとって明らかにメリットとなるはずなので経済効果が期待できるとしている。(海外からのウイルスの持ち込みを懸念する者にとっては待機期間の短縮には反対だろうが)
また経団連からの提言がある前から日本国政府は11月ごろを目標に各種コロナ規制を緩和する方向で検討している。
年末年始のベガス旅行は現実味
以上のような流れを考えると今後ますますコロナ規制が緩和されていくものと思われ、突然の感染急拡大など大きな変化がない限り、こんどの年末年始のラスベガス旅行は一気に現実味をおびてくるように思えるがいかがだろうか。しばらくは日米両国のコロナに対する対応から目が離せそうもない。
- 関連カテゴリー
コメント(9件)
アメリカからの帰国時の、州によって行われていた3日間の強制隔離は解除されても、陰性であれば
その日の内に自宅に帰ることが出来るのは空港近くに家がある人だけです。
公共交通機関の利用が出来ないので、地方在住者は14日間の待機場所を確保しなければなりません。
来月ベガスに行く予定なのですが、私は地方在住なので、東京近郊在住の姉宅で14日間待機するつもりですが、羽田空港から電車で1時間で行ける街まで行くのにも、タクシーは利用出来ず、規定のハイヤー利用で3万円かかります。
3日間の強制隔離が無くなっただけで、14日間の自宅やホテルでの隔離期間は有りますから、
小室圭さんが帰国しても、14日間の待機後に・・・と報道されています。
関東圏の人は家族に迎えて来てもらうとか、ハイヤーを使って帰れると思いますが、その日の内に
家に帰れる人は限られているので、この部分の記載に勘違いさせられる読者もいるかもしれません。
ラスベガス大全さんには20年位前からお世話になっていて、全幅の信頼を寄せていますので、
細かい事を言うようですが、帰国時空港から公共交通機関を使わずに帰れる人とか、誰かの迎えが
あるとか等の一言があれば良かったのではと思い、コメントしました。
マイ様
ラスベガス大全をご利用いただき誠にありがとうございます。
ご指摘のとおり、首都圏以外の地域にお住いの方々の状況まで気が回っていませんでした。
大変申しわけございませんでした。
いつもラスベガス情報ありがとうございます。
昨年は諦めましたが今年の年末年始はラスベガスのでエララに滞在する予定です。
HGVCは昔ラスベガス大全さんの紹介で10数年前に購入して時々アップグレードしてきました。
今、気になるのは今年ラスベガスでのカウントダウンの花火はあるのかどうかです。
また、ダウンタウンのハンバーガーのハートアタックは健在でしょうか?
情報がありましたらご紹介いただけると助かります。
一部のレンタカー会社では空港からの帰宅に利用できるレンタカーの乗り捨てプランを用意しているそうですね。
空きがあって利用できるかは運次第なところもあるようですが好評のようです。
いつもラスベガス情報をありがとうございます。
リゾートワールド以外で検査出来るクリニック、SPA等(金額もわかれば)教えて下さい。
よろしくお願い致します。
Mina 様
ラスベガス大全をご利用いただき誠にありがとうございます。
当地に住む我々日本人の間では IC Labs を利用することが多いようですが、いろいろな検査施設が出現しているようですので、ご自身でお調べ頂ければ幸いです。
あまりお役に立てず申しわけございません。
ちなみに IC Labs のサイトは以下のとおりです。
https://rapidtesting.us/
リゾートワールドのクリニックはすでに移転したてました。11/21現在。ご注意ください。幸いに空港内のクリニックでの夕方のラピッド検査200ドルでパスしましたが。※空港クリニックの営業時間は不明です。
ひろじ様
貴重な情報、ありがとうございました。
上記の「空港内のクリニックでの夕方のラピッド検査200ドルでパスしました」は誤りで、ここで受けた検査でラスベガスからの国内便に乗れたのですが、「日本の渡航基準を満たす検査方法」ではなかったことが判明したため、乗り継ぎ先のシアトルで日本渡航にNGが出て再度シアトルで再検査を行う羽目になりました(ラスベガスの検査費は無駄)。ご注意ください。