トランプ前大統領が不動産王、ホテル王などと呼ばれたりしていたことはだれもが知るところ。実際に世界各地にホテル、コンドミニアム、豪邸、ゴルフコースなどさまざまな不動産を所有しており、ラスベガスも例外ではない。
目抜き通りからやや奥まった場所ではあるものの、地元で「トランプタワー」と称されている超高層のホテル&コンドミニアムの「TRUMP INTERNATIONAL」が北ストリップ地区のホテル街にさん然と輝くようにそびえ立っている。
大統領選挙に敗北した今、そこはどうなっているのか。たまたま足を運ぶ機会があったので写真を中心にレポートしてみたい。なお、今回は宿泊はしていないので、客室など内部の様子に関しては調べていない。
外観が成金趣味と揶揄されがちな「金ピカ」の超高層ビル。ラスベガスで屈指の高さを誇っているだけでなく、その外観からもひときわは目立っているばかりか、最上部に自身の名前を大きく入れているところが、なんともトランプ氏らしい。
もともとはコンドミニアム、つまり日本でいうところの分譲マンションとして建設されたものだが、リーマンショックの不動産不況のあおりを受け、計画通りに分譲できなかったことから今ではコンドミニアム、タイムシェア、ホテルなど、複合的に利用されている。
約1年ぶりに金ピカの玄関の前を通り過ぎて内部に入ってみると、ロビーの雰囲気などは特に以前と大きく変わった様子は見られなかった。人影が少ないのがやや気になったが、これはコロナ禍の今、どこのホテルでも同じこと。
ロビーのとなりに店を構えるレストラン「DJT」も今まで通りで変化は見られない。ちなみにこのレストランの名前は自身のミドルネームも含めた Donald John Trump のイニシャルというから、いかにも彼らしいネーミングだ。ちなみにこの店、開業直後の 2008年と 2009年にはミシュランの星を獲得している。
「今までと特に大きな変化は見られなかった」で終わってしまったのでは記事にならないので、あえて大きく変わっている部分を紹介しておくと、それは1階のロビー脇にあるギフトショップ。
昨年までは MAKE AMERICA GREAT AGAIN といった政治的スローガンを掲げたグッズが所狭しと並べられていたが、今はそのようなものは一切ない。
店員に「スローガン入りのグッズはないのか」とたずねてみたところ、「もう政治的なメッセージを含んだ商品は置いていません」とのこと。
この変化をトランプ支持者は残念に思い、バイデン支持者は喜ぶのかどうかは知らないが、とにかく選挙前と後でショップ内の商品が大きく変化していたことだけは事実なので、それを写真でお伝えして今週の記事を終わりとしたい。
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