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ZUMANITY




ホテル  ニューヨーク・ニューヨーク / 855-740-3311
スケジュール  日、月を除く毎日 / 7:00pm と 9:30pm
休み  日曜日と月曜日 (2016年1月から 水、木が休演)
料金  以下の本文中の表を参照 (2015 年 11月 現在の料金)
ドリンク なし 年齢制限 18才以上
英語力 少し必要な部分も 座席指定 全席指定

 オウ、KA、ザルカナなどでおなじみのカナダの人気サーカス団シルク・ドゥ・ソレイユが演じるアダルト向けの官能ショー。18歳未満は入場できない。

zumanity, ズーマニティー  2003年の初公演以来、あまり大きな改良が加えられてこなかったが、2015年1月、演出の一部はもちろんのこと、音楽も衣装も 12年ぶりに刷新。新生ズーマニティーとして新たなスタートを切った。
 そのリニューアルを機会に、日本人の女性チェリスト Mariko (写真右)もミュージシャンとして加入。単なる生バンドの中の一人という存在ではなく、シルクらしい独自のメイクと衣装でソロ演奏も披露する重要なパフォーマーとして注目を集めている。
 ちなみに数あるシルクのショーの中でも、ある特定のミュージシャンのためにコスチュームやヘアーメークを用意して新たなキャラクターを創るというのは、シルクとして極めて異例のことらしい。(彼女に関する詳しい情報は、週刊ラスベガスニュースの第981号に掲載)

zumanity, ズーマニティー  さて内容についてだが、なんとも奇抜なショーのため、他の公演との比較論としてのコメントはむずかしい。
 ましてや 「良い」、「悪い」 の評価となると、地元メディアなどの意見も大きく分かれるところで、観る者によってかなり好き嫌いがあるようだ。
 その奇抜な内容を短く簡潔に表現するならば、「それぞれの役者が裸に近い姿や衣装で自由気ままに演じるセクシーなレビュー」 といったところだが、このショーの本質は、実際に視覚的に見える演出よりも、思想的なものや価値観の表現にあるのかもしれない。

zumanity, ズーマニティー  事実このショーがデビューした当時のシルク側の広報資料などによると、「あらゆるカタチで存在するセックスや快楽の具象化」 というようなことが書かれており、ステージ上でもそういった思想的なものが含まれていそうな演出が随所で見られる。
 つまり、男と女、男と男、女と女、どの組み合わせによる快楽も否定せず、さらにはチビとデブ、老いと若き、サドとマゾ、黒人と白人、といったありとあらゆるエロスの肯定がこのショーの主張で、実際にそれぞれの立場にふさわしい姿の役者が登場するから興味深い。

zumanity, ズーマニティー  それら一連の演出を、単なる世俗的な 「自由な形のセックス」を表現しながらそれを啓蒙していると解釈するなら、その考えは間違いだ。
 「自由」というと、好き勝手な節度のない形態をイメージしてしまいがちだが、そうではなく、このショーが表現したい自由とは、パートナーの選択としてのダイバーシティー的な自由や権利といった部分、つまり多様性を認め合うことにあるように思える。
 保守的な考え方の持ち主からは反対論も出てきそうだが、LGBT (セクシャル・マイノリティー) に対するメッセージと考えればわかりやすいのではないか。
 ちなみにこのショーのタイトル ZUMANITY は、動物園の Zoo と、人間らしさ Humanity を合体させた造語とのこと。たしかに人間も動物と考えれば、なんとも絶妙なネーミングで、この造語を考えた人の想像力(創造力というべきか) には感服するばかりだ。

zumanity, ズーマニティー  そのようなコンセプトで 「エロティシズム」の多様性を描写しながらショーは展開していくわけだが、だからといって、いやらしい演出や下品な表現などはほとんどない。むしろ、他のシルクのショーでも見られるユーモアとサーカスといった要素に重点が置かれており、官能ショーでありながらシルクのお家芸的なところもしっかり残しているところがこのショーの真骨頂といってよいだろう。
 したがって、エロスの部分だけに注目するならば 「まったくシルクらしくない」 とも言えるが、ユーモアとサーカスという意味ではシルクのテイストが思う存分発揮されているショーということになる。

zumanity, ズーマニティー  エロスか伝統的なシルクか。どちらの要素を期待して観に行くかは各自の自由だが、少なくとも、世間一般で言うところのアダルトショー的な部分を期待して行くことはおすすめできない。なぜなら、単純な裸体の露出といった演出などはほとんど無いからだ。つまりストリップショーのような男性向けのショーではない。
 ちなみにこのショーの対象は老若男女。実際の観客においてもカップルが圧倒的に多く、若いカップルもいれば、熟年カップルも少なくない。もちろん同性愛カップルも来ている。(ユーモアあふれるコメディアンのような司会者が、「同性愛カップルの人たちは手を上げてくださぁーい!」 などと声をかけたりするので同性愛者の存在もわかる)

zumanity, ズーマニティー  ここまで 「思想的な要素が含まれている」 などと書いてきたが、お堅い雰囲気が会場内の空気を支配しているわけではないので、かしこまる必要はまったく無い。
 女性に扮した男性の司会者のリードが実に絶妙なため、ショー全体としては常に笑いが絶えないほのぼのとした雰囲気に包まれており、まさに老若男女が楽しめるショーに仕上がっている。
 世界に数あるシルクのショーの中でも極めて異色の存在なので、シルクファンのみならず、一風変わったショーに興味がある人にも、ぜひこのシアターに足を運んでみることをおすすめしたい。

zumanity, ズーマニティー  なお、冒頭でふれたチェリスト Mariko は、ソロ演奏(写真右) のときはステージに出てくるのですぐにわかるが、ステージ上方に設置されたバンド用のセクションにいるときは照明が暗いこともあり認識しづらい。彼女はどの場所にいようが、始めから終わりまで常に青のウィッグを付けているので、それを目印に探すようにするとよいだろう。

 シアター内の座席配置は、ステージを馬蹄形状 (半円形と考えてもよい) に取り囲むようにレイアウトされており、一般の劇場とはかなり様相を異にしている。
 そしてそれが一階席と二階席に分かれているわけだが、ステージから最後列の席までの奥行きがそれほど深くないので、二階席だからといって決して悪い席ではない。予算に限りがある場合は一階席にこだわる必要はないだろう。料金は以下のとおり。

公式チケット価格$125.00 $105.00 $79.00 $69.00 
LET税 9%$11.25 $9.45 $7.11 $6.21 
販売手数料$10.95 $10.95 $10.95 $10.95 
最終価格$147.20 $125.40 $97.06 $86.16 
( LET とは、Live Entertainment Tax の略で、いわゆる興行税のこと。ラスベガスでの一般の消費税 8.1% とは異なり、 LET が課税される商品に対しては消費税は課税されない)
 なお、「販売手数料」 は、これは買う側としては、気分のいいものではないが、ラスベガスのショーチケットにおいてはほとんどの場合、これが存在しており、シルク・ドゥ・ソレイユも例外ではないので仕方がない。(ショーを実際に行う劇団側と、チケットを販売する部門が別組織になっているため、公式サイトで買っても販売手数料が発生する)

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