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Tony n' Tina's Wedding




ホテル  バリーズ / 702 - 777 - 2782
スケジュール  木曜日以外の毎日 7:00pm
休み  木曜日
料金  $90.40 + LET税 + 消費税(食事に対して) + 手数料
ドリンク ディナーショーにもかかわらず
 ドリンクは別売り
年齢制限 未確認
英語力 かなり必要 座席指定 指定席

 ウェディング・パーティーを模倣したコミカルなディナーショー。
 1988年、ニューヨークで初公演の後、2002年からリオ・オールスイート・ホテルでラスベガス・デビュー。その後、プラネットハリウッド・ホテルへ移籍し、現在はバリーズホテルで公演を続けている。

 これをディナーショーと呼んでいいのか? と自問したくなってしまうような風変わりなショーで、内容的には悪ふざけが中心のドタバタ劇と考えればよい。
 ストーリーはじつに単純で、新郎新婦、神父、親族、友人、司会者、カメラマンなどに扮した役者がコミカルな結婚式と披露宴を演じ、観客はそれに招待された一般ゲストという設定。
 会場には、宴会場で見られるような 10人掛け程度の丸テーブルが十数台、新郎新婦用のひな壇と生バンド用の簡易ステージ、それにダンスフロアが用意されており、「イタリアン・スタイルの披露宴」 という設定だが、会場施設を見ている限りでは、日本での披露宴の雰囲気と大差ない。

 コミカルなシーンはすぐに始まる。とぼけた神父がスピーチを始めると、新婦の元彼が会場に乱入。オカマ風の新婦の兄が奇妙な祝辞を述べたかと思うと、新郎の子供を宿していると思われる臨月の新婦の友人が奇声を上げる。新郎新婦が招待客の前で口論を始めると (写真右)、今度は新郎の祖母が心臓発作で突然倒れ場内は騒然。
 そんなコミカルな披露宴が1時間ほど続いたあとディナーが始まり、しばらく歓談となる。新郎新婦やその親族が客のところまでやって来て 「今日はお忙しい中いらっしゃってくださりありがとう!」 などと声をかけて回る。「お招きいただきありがとう!」 と応じる客もいるが、どれが 「本物の観客」 で、どれが 「招待客の役を演じている役者」 なのか区別がつきにくい。
 会場の中央に設けられたスペースでダンスパーティーが始まると、「今日は私たちの友人 TINA の披露宴です。さぁ一緒に踊って盛り上げましょうよ!」 などと声をかけられるが、これまた客だと思っていた人物が役者だったりするのでわけがわからなくなる。

 その後ハネムーンに行くという新婦が親族の席などを次々と回り、ウェディングガウンに餞別のドル紙幣を挟んでもらうが、突然新婦の友人がストリップショーまがいのセクシーな踊りを始め、ドル紙幣を彼女の胸の谷間に挟み込もうとする新郎の友人たちが殺到して場内は大爆笑。その新郎の友人と見られる集団の中に本物の客がいるのかどうかは判別のしようがないが、本物の客が行っても特に問題はなさそうだ。
 これ以上内容を細かく説明してしまうと楽しみが減ってしまうのでこの程度にしておくが、その後、新婦までもがひっくり返るほどのケンカ騒動があり (写真右)、最後はビール片手に酔っ払った新郎新婦が客にあいさつに回ってお開きとなる。

 この約2時間のパフォーマンスを立派なコミカルショーと見るか、単なる低俗なドタバタ劇と見るか、意見が分かれるところだが、ディナーの部分に重点を置くとガッカリしかねないので注意が必要だ。
 サラダとパスタとパンを一つの皿に盛り付けただけの料理はディナーと呼ぶにはあまりにもお粗末極まりない。さらに飲み物は別料金。ビールなどのアルコール類はおろかコーラなどのソフトドリンクまでもが有料で、会場内に設けられたバーカウンターに各自が個別に買いに行く必要がある。ちなみに料金は国産ビール $3.25、輸入ビール $4.00、ソフトドリンク $1.75、フルーツジュース$2.75 となっている。結局、無料で付いて来る飲み物はあらかじめ各テーブルに置かれた水と、乾杯の音頭の時に配られるシャンパンだけだ。
 酷評したついでに言ってしまえば、ディナーのサーブ方法もよろしくない。ワゴンで会場内に運び込まれた簡素な料理を 3-4人のスタッフ (来客に扮した役者) が無造作に盛り付け、それを客が行列を作って受け取る。最後の方の客は 15分は待たされるだろう。
 料理の内容がお粗末なだけに、せめてスタッフが客のテーブルまで運んでくれるような配慮が欲しかったが、なんと彼らが客 (本物の客) よりも先に食べ始めてしまうデリカシーのなさには閉口してしまう。ちなみに彼らはバンド奏者を除いて総勢25人もいる。もっとも、「劇の中では親族や友人も来客であって、他の一般客と一緒に食事をせずにウェイターのような仕事をやり続けるわけにはいかない」 と言われてしまえばそれまでだが、だったらホテル側のプロのウェイターを雇うなり、もう一工夫してもらいところ。料金が決して安くないだけに、なんとも後味の悪いディナーショーだ。
 短命で終わるのではないと心配になってしまうが、ベガスで 10年以上続いているので、ひょっとすると我々日本人には理解できないアメリカンテイストのおもしろさがあるのかもしれない。たしかに語学的に難解な部分も少なくないので、日本人が酷評するのは慎むべきか。


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