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AUREOLE



  店  名 AUREOLE   最寄のホテル マンダレイベイ内
  ジャンル フレンチ風ニュースタイルアメリカン
  住  所 3950 LAS VEGAS BLVD.   電   話 702-632-7401
  行 き 方 カジノフロアからイベントセンター (アリーナ) へ行く途中のレストラン街の中
  営業時間 6:00 pm 〜 10:30 pm
  予  算   オシャレ度
  話 題 性   接待利用
  子連れ利用   高齢者味覚度
  予約必要度   M V P
  メニュー
  写  真

 マンダレイベイホテルに数あるレストランの中でもひときわ目立つ独創的かつオシャレな高級ダイニング。
 ニューヨークで成功を収めたシェフ Charlie Palmer 氏がクリエイトするこの店のジャンルは特に定義付けられてはいないが、あえて表現するならば 「フレンチ風ニュースタイルアメリカン」 といったところか。
 Palmer 氏本人は、「フレンチではなく自分の独創料理。だからニューアメリカン。」 と主張しているようだが、盛り付けも内容もフレンチを踏襲していることはだれの目にも明らかで、メニューにもフランス料理に関する食材や言葉がたくさん登場している。

 ニューヨーク本店よりもはるかに斬新かつ奇抜なこのラスベガス店の特徴はなんと言っても "World's tallest wine cellar" だろう。右の写真がその一部だ。
 ガラスで囲まれたこの近代的な巨大ワインセラーは、ダイニングルーム内に存在しているものとしては世界最大級とのことで、1階から 5階の高さに相当する吹き抜け状のフロアに高くそびえている。ちなみに右の写真で見えている部分は全体の上半分だけだ。
 収納キャパシティーは 9800本とのことで、客の注文を聞いた "Wine Angel" と呼ばれるスタッフがロッククライミングのごとく身体にロープを巻き付けこのワインセラーに登り目的のワインを探し出す (実際には自力で登っているのではなく、電動で巻き上げられるロープをリモコンで操作しているだけ。右の写真の最上部にその装置らしきものが見える)。
 ワインリストは当然のことながらあまりにも膨大で、すべてを紹介するわけにはいかないが、このページで唯一紹介しているデザートワインリスト ([Wine-1]) の中には食後酒の最高峰として知られる貴腐ワイン・シャトーディケムの 1900年産 (1万ドル) もリストされている。

 ダイニングルームはこのワインセラーが存在するためか構造的に天井が異常に高い。天井は低いよりも高い方が圧迫感が無く心地よいものだが、あまり高すぎるのも寒々しくて落ち着かない。また、上方向に有り余るほどの空間を持っている割には横方向が窮屈で、このクラスの高級店にしては隣のテーブルとの間隔が近すぎ少々ゆとりに欠ける ([Photo-1]) 。
 入口近くにくだんのワインセラーがあるので "Wine Aangel のロッククライミング" を見ながら食事を楽しみたいという者はその周辺の席を選べばよいが、ゆったりとした落ち着いた雰囲気を望む場合は、窓際から中庭を眺めることができる一番奥のセクションがおすすめだ。

 メニュー内での説明が不十分なためか、初めてこの店を利用する者にとって、そのメニューを見ただけでこの店のオーダーシステムを理解するのは非常にむずかしい。が、しかし、一度ウェイターからの説明を聞き、セットメニュー方式だということがわかればあとは簡単だ。
 基本的には、"First Course" と "Main Course" と書かれたメニュー ([Menu-1][Menu-2]) の中からそれぞれ一品ずつ選ぶ $55 の標準セットメニューと、5〜6種類の料理がセットになった "Celebration Menu of Great American Food" と呼ばれる $95 の高級セットメニュー ([Menu-3]) の 2つしかない。
 なお、後者の高級セットメニューは、「同じテーブルの者全員がこれをオーダーしなければならない」 というルールになっているため、カップルのうち彼が標準セットメニューで彼女が高級セットメニューというわけにはいかない。つまり高級セットメニューをオーダーする場合は結果として全員が同じ物を食べることになる。したがって、いろいろな料理を見て楽しみたいという場合は、標準セットメニューにした方がよいだろう。全員がそれぞれ違ったアイテムを "First Course" と "Main Course" の中から選ぶことができ、さまざまな料理を見ることができるからだ。カップルなどがお互いの料理を交換し合えば、見るだけでなく味もいろいろ楽しめることになる。

 料理は前述の通り Charlie Palmer 氏の監修だが、彼は主にニューヨーク店を担当しているため、このラスベガス店の厨房はその弟子の Joe Romano 氏に任されている。もっとも、その Joe Romano 氏も実際の調理は数多くの現場スタッフに任せているわけで、だれが厨房で腕をふるっているかなどはここであまり気にしても意味がないだろう。

 料理は総じて独創的で特に盛り付けなどは見ていて飽きないが、味に関しては当たり外れがある。独創性を目指すあまり、「だれも作ったことがない料理」 に固執しすぎているのか、標準的な味から横道にそれてしまったアイテムが少なくない。結果的に絶賛できる美味な料理はあまり独創的ではない昔ながらの平凡な料理に多かったりする。特にデザート類はごく平凡なクリームブリュレが一番おいしく、独創的なアイテムは見た目の美しさに味が追いついていないようだ。ちなみにそのクリームブリュレのメニュー内での名称は "CLASSIC CREME BRULEE" となっており ([Menu-4])、店側も始めから独創性を加えていないことを自ら宣言しているわけだが、それが一番おいしいとは皮肉な結果といってよいだろう。

 少々厳しい評価を書いてしまったが、店の格を考えての評価であり、盛り付けはもちろんのこと味も標準的な店に比べればかなり高いレベルにあるので、予算的に余裕のある者は入店をためらう必要はないだろう。
 またこのAUREOLE は、「日本人ばかりがいる店はイヤだ」 という者にもおすすめだ。この記事を見て今後日本人客が増える可能性は否定できないが、少なくとも現在においてはベラージオのピカソなどに比べれば格段に日本人が少ない。
 予算的に決して安い店ではないので ($55 のメニューに標準的なワインと税金とチップを加えると $100 を超えてしまう)、「可能な限り少ない予算で最高のレベルの料理を楽しみたい」 という者にはおすすめできないが、予算にゆとりがある者が物珍しさと興味本位で利用する分にはそれなりに楽しめるはずだ。

以下は料理の一例。 (説明をクリックすると写真が表示されます)

[Photo-2] フォアグラ料理としてはかなりボリュームがある。
[Photo-3] 生牡蠣。ケチャップ系チリソースが一般的なアメリカにおいてこのソースは絶品。
[Photo-4] メニューには掲載されていない "本日のおすすめセレクション" から。
[Photo-5] 見た目はおもしろくも何ともない料理だが、これが一番まともな味。
[Photo-6] フォアグラがどこに入っているのかわからないが、ウズラの肉が美味なので合格。
[Photo-7] オニオンリングとのマッチングが意味不明だが、フィレミニオン自体は合格。
[Photo-8] 魚料理をこのような形に仕上げるあたりはいかにもフレンチ風。
[Photo-9] 半生のマグロの刺身は合格だが、鉄火巻きは失格。
[Photo-10] 「ショートケーキ」 という言葉から日本のそれを想像してはいけない。
[Photo-11] 盛り付けは独創的だが、味は平凡。フルーツは生の方がよいかも。
[Photo-12] 爆弾のような名前だが、なかなか破裂してくれない。
[Photo-13] サイズも見た目の美しさも非常に繊細でよいが、味はかなりおおざっぱ。
[Photo-14] 文句なしに絶賛。基本的なものを美味しく作れるということこそ実力がある証拠か。




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