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EYE IN THE SKY


 そのまま 「空にある目」 と直訳しても意味としてはあながち間違っていない。EYE IN THE SKY はカジノなどの天井に備え付けられた監視カメラのこと。

 基本的にラスベガスのカジノにおいては、プレーが行われているすべての場所の頭上にこの監視カメラが設置されている。したがって、何か不正やトラブルなど疑義が発生した場合、すぐに問題の部分をビデオでリプレイし、客観的かつ公平な判断が下せるようになっている。
 
 このカメラは客の不正だけを監視しているわけではない。従業員も含めたすべての人の行動を常に監視している。また不正のみならず、両替時などにおける 「今渡した紙幣は $100 だった。いや $20 だった。」 といった争議の解決にも、重要な役割を果たしており、その設置台数は大きいカジノでは千台を超えるという。この EYE IN THE SKY がいかに重要かつ大きな設備投資であるかがうかがえる。
 そこまでしてこの EYE IN THE SKY を導入する背景には、それだけ不正を働く者が多いということではなく、当局による規則もさることながら、そこには長い年月を経ながらラスベガスに根づいてきた 「フェアプレーの徹底に対する哲学」 の存在がある。つまり、「疑義が生じた場合は、客観性のある証拠に基づいてフェアに判断を下す。不正は許さない。」 という哲学だ。ラスベガス全体にこの哲学が根付いていなければ、現在のラスベガスの繁栄はなかっただろう。
 そしてこのフェアプレーの精神は当局、カジノ経営者、従業員、市民、そしてラスベガスを訪れる観光客、これら 5者のすべての英知と努力と協力で築き上げられてきもので、まさにラスベガスの財産と言っても過言ではない。このへんの事情はマカオなど、他の国のカジノと大きく異なるところである。
 
 なお、この機械的で冷たいイメージのする監視カメラの存在が、ゴージャスなカジノの雰囲気を損なうことのないよう、各ホテルはインテリアに工夫をこらしている。ミラーボール風のカメラ、半透明のガラスで覆われたカメラ、そしてシャンデリアの中に隠されたカメラなど、形態はさまざまだ。
 ちなみにこの EYE IN THE SKY はカジノ現場や両替キャッシャーなどに限らず、通路やエレベーター、さらには駐車場などにも設置されている。逃走する強盗の存在なども視野に入れているということだろう。


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