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ゴージャスさで選ぶ ホテルベスト10


 便利さ、快適さ、宿泊料金などよりも、とにかくゴージャスさだけを追求する人のためのホテル選び指標。(独断と偏見が多分に含まれているため、あまり真剣に受け止めないでいただきたい)

1位 WYNN
 総工費の大きさや噂ではたしかにラスベガスで最も豪華なホテルと言ってよさそうだが、まだ開業したばかりで、評判などが定着し本当の実力がわかってくるのはまだまだ先。よってこの一位は暫定順位。


2位 VENETIAN
 ベネシアンが 「豪華ホテル」 かどうかに関しては異論があるだろうが、消去法で考えると、このホテルをトップグループに位置付けするしかないのではないか。
 4000部屋という堂々とした風格の客室棟は周囲の競合ホテルを圧倒しており (規模が大きければいいというものでもないが)、また、フロントロビーの天然石を使った床材や、高い天井に描かれたフレスコ手法による宗教画などが醸し出す荘厳な雰囲気は、これまでのラスベガスにはなかった新たな何かを感じさせる。もちろん、それらベニスの歴史的建造物を模倣したさまざまな施設に対しては、「安易なモノマネ」 といった批判的な意見も少なくないが、とりあえず見かけだけでも立派に出来ていることはたしかで、派手なアメリカ的デザインに染まりがちなこの街において、ヨーロッパ的伝統美をここまでうまくコピーしたという事実はそれなりに評価されてしかるべきだろう。
 客室が全室スイート形式という部分も、明らかにライバルのベラージオに勝っており、両者の優劣を決める際の重要な要素になるだろう。
 テーマがどちらも北イタリアということもあり、何かと対比されがちな両ホテルだが、噴水ショーを除けば、こちらベネシアンの方がゴージャスに見えるはずだ。ただ、カジノの雰囲気はベラージオの方を支持する声が多い。また、駐車場周辺の清掃や管理がずさんだったりすることがしばしばあり、その点はベラージオの方がきちんとしているように見受けられる。


3位 BELLAGIO
 ベネシアン同様、リッツカールトンやフォーシーズンズを支持する層などからは、このホテルを 「豪華ホテル」 とすることに異論があるようだが、世間一般から、在ラスベガスの主要ホテルの中でこのホテルが豪華ホテルに位置づけされていることは疑う余地のない事実で、それを否定することはできまい。建設コストも他のホテルに比べ非常に高く、インテリアや調度品なども総じて高級そうに見える。そして何より、フォーコーナーという高価な一等地の貴重なスペースをあれだけ贅沢に使っている事実こそ (交差点に面した広大なエリアは湖)、このホテルがゴージャスホテルであることのなによりの証ではないだろうか。
 ベネシアンとの比較になるが、同じ北イタリアをテーマにしていても、あちらは由緒ある歴史の町ベニスがテーマで、こちらベラージオはコモ湖というリゾート地がテーマ。当然のことながらインテリアなどデザインに対するコンセプトも異なっており、ベネシアンは長年ヨーロッパで受け継がれてきた荘厳な伝統美を再現しているのに対して、こちらはファッショナブルなアート感覚による都会的な美を追求している。どちらを支持するかは好みの問題だろう。


4位 CAESARS PALACE
 長い間ラスベガスでナンバーワンのステータスを誇ってきたシーザーズパレスも次第に老朽化が進み、90年代の大型ホテルの建設ラッシュ以降は突出した存在ではなくなってきていた。それでも新館の建設やフォーラムショップスの拡張工事、さらにはローマコロシアム型シアターの建設など、ここ数年のたゆみない努力により、少なくとも見かけ上のハード面だけは完全にゴージャスさを取り戻している。一時期隣接するライバルのミラージに話題をさらわれていた時代もあったが、今度はそのミラージに老朽化の波が押し寄せてきており、現在は明らかにこちらの方が上だろう。
 現在このシーザーズパレスでは引き続き拡張工事が続けられており、今後も規模の面での豪華さはさらに改善されるものと思われるが、ベラージオ、ベネシアンも増築や改良を重ねているため、トップグループでの争いはますます激化しそうだ。
 そんな競合が多い中、いまだにカジノだけは他を寄せ付けない圧倒的な風格を誇示しており (それが好きか嫌いかはべつにして)、天井が非常に高くなおかつ不気味に薄暗い空間には一種独特な雰囲気が漂っている。
 また、老朽化した旧館の外壁パネルを取り替えるなど、改善に資金を惜しまない体質もなかなか立派だ。


5位 MGM Grand
 派手にキラキラと輝き、とにかくひたすらに目立つことを良しとするラスベガスにおいては (最近はそうでもなくなってきているが、少なくとも一昔前まではそうだった)、本当の意味でのゴージャスなホテルなどほとんど存在しないわけで、それでもあえて順位を決めて行かざるを得ないこのコーナー自体にかなり無理があるが、「大きいこと = ゴージャス」 という勝手な尺度を導入するならば、この MGM も大いにゴージャスということになる。
 子連れファミリー族にターゲットを絞りカジノフロアの天井までをカラフルなレインボーカラーにしていた開業当時のかつての MGM はただひたすら大きいというだけで、ゴージャス感など微塵もなかったが、最近は非常に洗練されてきており、風格も備わってきた。その 「子連れ路線」 から 「おとな路線」 への変化の速さは驚異的で、このホテルには他のホテルにはない都会的なダイナミズムが感じられる。特にレストランのラインナップはラスベガス随一の顔ぶれで、従来からあった店はここ数年でほとんどすべてがカリスマシェフによる豪華な店に置き換わってしまった。とにかく 「ラスベガスらしい派手なゴージャス感」 (それが何であるかイマイチあいまいだが、ここでは規模やダイナミズムのようなもの) は抜群で、別の基準で判断すればここがナンバーワンと言えるかもしれない。

6位 MIRAGE
 デビュー当時は突出した存在だったが、その後多くのテーマホテルが出現し、今となっては外見上も特に目立つホテルではなくなってきている。また客室の老朽化もしばしば指摘されるようになり、全盛時代ほどの存在感はない。それでも広大な前庭、そこでの火山、イルカの施設、プール施設などを見ていると、やはりこのホテルが他のホテルとは一線を画する高級ホテルであることを認識させられる。
 カジノフロアは、天井が高く広範囲が見渡せ寒々しさすら感じられるシーザーズパレスのカジノとは対極をなし、天井が低く細かいセクションに仕切られているため、照明こそやや暗いものの暖かい落ち着いた雰囲気が漂っている。
 インテリアにアクセントを添える花や植木も、造花の使用を極力避け生の植物を使っているあたりは高級ホテルの証といってよいだろう。

7位 MANDALAY BAY & FOUR SEASONS
 テーマこそ "アジアの熱帯リゾート" だが、コンセプトの根底に流れている理念は完全にアメリカ流だ。したがって、イタリアの都市をテーマにしたベラージオ、シーザーズ、ベネシアンなどがヨーロッパ的ゴージャスさを追求しているのに対して、このマンダレイは何もかもが "アメリカン" で、建材、什器、装飾品、どれをとってもライバルの高級ホテルに比べ安っぽく見える。そのことは、シャンデリア、カーペット、壁、天井などを見るまでもなく、飾られている植物が造花だったりすることからも手に取るようにわかる。
 しかし、「そんなことはどうでもよい」 というのがアメリカ流ゴージャスさの追求のようで、このホテルにはヨーロッパの都市をテーマにした競合ホテルには存在しない何かひと味違った豪快な贅沢さが感じられる。高い天井のカジノ、広大なプール施設、広々した車寄せ (特に下層階)、大型アリーナなど、スペース的な贅沢さだけは天下一品で、特にアリーナへ通じる通路などは車が何台も並行して走れるほどのゆとりが用意されている。そしてなにより、ホテル棟自体が豪快な大きさを誇っており、そんな 「豪快さ」 の中に 「リッチさ」 を感じ取れる者にとっては大いに楽しめるホテルといってよいだろう。また、近年完成した新館棟 (通称 The Hotel) は、全館スイート形式になっており、こちらは文句なしにゴージャスホテルと考えてよい。
 なお、本館棟の上層階部分には FOUR SEASONS ホテルが同居している。建物が同じであることとカジノ施設などを共有していることなどからあえて一緒に扱ってしまったが、カジノ抜きの FOUR SEASONS ホテルだけを取り出して考えれば、FOUR SEASONS ホテル自体はもっと上位にランクされてしかるべき 「ゴージャスホテル」 かもしれない。


8位 LUXOR
 このホテルをパリスや TI よりも上位にランクすることに異論を唱える者は多いと思うが、広々とした空間や荘厳な雰囲気をゴージャスとするならば、このホテルはラスベガス屈指のゴージャスホテルといってよい。特に正面玄関周辺はピラミッド館も新館も少なくとも見かけだけは非常に荘厳で、初めて見た者はだれもが驚くことだろう。何もかもサイズが大きいばかりか、いたるところでエジプト調の巨石がふんだんに使われており、少なくともハード面だけは見る者をリッチな気分にさせてくれる。もちろんそれら巨石は人造のものであったりして、本質の部分では安っぽさも露呈しているが、そんなことはどうでもよいというのがラスベガス流で、滞在中という一時的な期間だけでも大きな驚きと少々のリッチな気分が味わえれば、それはそれでよいだろう。
 このホテルは客室数も 4500部屋と、規模的にも MGM にせまっており、とかく 「大きいことは良いことだ」 と考えがちな日本人観光客の尺度では十分にゴージャスなホテルといえそうだ。

9位 PARIS
 何をもってゴージャスとするか定義がむずかしいところだが、見かけと雰囲気だけは他のホテルと比べて遜色のないゴージャスさを持ちそろえていることは事実で、その象徴が、夜空に映える黄金色のエッフェル塔と凱旋門だろう。
 ただ、建設費などを見てみると、客室数がほぼ同じのベラージオやベネシアンの半分程度となっており、見えない部分で手を抜いていることは間違いなさそうだ。
 もっとも、目に見えない部分に無駄な金をかけないことは、質素なことを美徳とするヨーロッパ流の理念と、アメリカ的合理主義の融合であり、その "無駄のないゴージャスさ" こそがこのホテルの売り物なのかもしれない。その証拠に、客室などはスペース的にも調度品的にも極めてシンプルで、また、カジノもエッフェル塔の脚をインテリアデザインとしてうまく採り入れているだけで、特にこれといった贅沢なものは見当たらないが、それでいて安っぽさを感じさせないところがこのホテルのしたたかな部分だ。やはりパリというファッショナブルな都市をテーマにしている効果が大きいのかもしれない。

10位 TI (TREASURE ISLAND)
 かつてこのホテルがテーマとしていた 「海賊」 などという荒々しいテーマと 「ゴージャス」 という言葉は相入れないものがあったが、現在はそのテーマを捨て、「子連れ路線」 から 「おとな路線」 へ切り替えている最中で、ゴージャスさが少しずつ現れ始めている。名称も従来の "Treasure Island" から "TI" へ変更する過渡期にあり、名前のみならず内容も今後さらに充実してくるに違いない。



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