週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1999年8月18日号
Las Vegas チャイナタウン
 今週はこれまで多くの読者の方々から問い合わせがあったチャイナタウンについて紹介してみたい。
 トレジャーアイランドホテルから Spring Mountain 通りを西へ 1.5 マイル (約 2.4km) 行った地点の左側にあるラスベガスチャイナタウンは、名前こそ “タウン” だが、実体はアメリカならどこにでもあるような単なるショッピングゾーンで、ロサンゼルス、サンフランシスコ、バンクーバーなどにあるチャイナタウンとは規模も歴史も根本的に異なる。

 それでも Spring Mountain 通りに面した幅 200メートルほどの区画に漢字の看板を掲げたチャイニーズ系の店が軒を並べている姿はそれなりの “らしさ” がにじみ出ており、特に駐車場への入口の前に立つ東洋的なデザインの大きなゲートなどを見ていると、ついついラスベガスにいることを忘れてしまう。

 さて見所だが、ハッキリ言って観光スポット的なものはなにもない。一般日本人観光客がここを訪れる目的は一にも二にも “食” しかないだろう。つまりホテルのバフェィなど洋食に飽きた者が中華料理を食べに行く場所ということだ。チャイニーズ系のスーパーマーケットに食材を求めてここを訪れる者もいるが、ラスベガスの主要ホテルの客室には冷蔵庫がないので生モノをたくさん買い込むわけにもいかない。
 ということで今回はあくまでもグルメゾーンとして主要レストランを紹介することにした。

 以下に紹介する店はすべて在米の中国系移民が経営する本格的な店ばかりなので( 「本格的」 の意味は 「高級」 という意味ではない)、基本的に香港や台湾のレストランに引けを取らないはずだが、その大部分はロサンゼルス地区に店を持つオーナーの支店のため、人材的にも味的にも本店より劣っていることは否めないようだ。また、競争が少ない分だけロサンゼルス地区に比べ料金的にもやや高いような気がしないでもない。それでもストリップ地区の高級ホテルに入居する中華料理店よりははるかに安く本場の味を楽しめることだけはたしかだろう。

 アクセス方法だが、レンタカー利用者以外はタクシーで行くことをおすすめする。運転手に “China Town Please ! 1.5 mile west from Treasure Island” とでも言えばわかってもらえるだろう。
 公営バス (CATバス) の 203番の路線で行けないこともないが、1時間に 1本のスケジュールなので使いづらい。また、このチャイナタウンの商店会が運航しているいる無料シャトルバスもあるが、最近予定通り動いておらず、ほとんど頼りにならないので無視した方がよいだろう。
 (以下のそれぞれの店の場所は特に明記していないが、チャイナタウンへ行けばすぐにわかる)

  富春楼 (PLUM TREE INN)
 チャイナタウン内で最も高級っぽい店構えのレストラン。地元の英字紙が選ぶ The Best of Las Vegas 賞の 98年度チャイニーズレストラン部門賞を受賞した店で、その表彰状が入口の前に大きく掲示されている。しかしなぜかそのわりにはいつも客が少ない。(この賞は乱発ぎみとの批判もあり、あまり価値がないとする意見も少なくないようだ)。
 この店の名物はやはり飲茶だが、客の回転が悪いためかワゴンの数が非常に少ない。なるべく混んでいる時間帯をねらって行った方がよいだろう。飲茶の料金は一皿 $1.90〜。
 入口からは見えにくいが中に入ると左手奥に団体用のテーブルも用意されているので大人数のパーティーなどにはよいかもしれない。
営業時間: 10:00am〜10:00pm (曜日に関係なし)

  一六八 (168 Shanghai)
 大衆レストラン。英語が通じない店員が多く愛嬌も決してよくないが、値段と味だけは定評。おすすめはなんといっても $5.25 のショーロンポウ (南翔小籠包) だろう。ロサンゼルス地区などの相場よりも約 $1 高いが、一般のものよりややサイズが大きめで、さらに個数も 10個なので (8個の店が多い) 決して高くはないはずだ。この南翔小籠包をつまみにビールで一杯楽しみたいところだが、残念ながらこの店はまだリカーライセンス (酒類販売許可) を取得しておらずビールを置いていない。
営業時間: 11:00am〜9:30pm (曜日に関係なし)

  三和焼膳麺家 (SAM WOO B.B.Q.)
 ロサンゼルス地区では知らない人がいないほど有名な店。店の名前に B.B.Q. という言葉が入っているが内容は中華料理全般だ。ロサンゼルス地区では高級路線を目指す三和と大衆的な三和の 2つの系統の店があるが、このラスベガス店は大衆路線の方。
 リーズナブルな料金と味は満足できるが、リカーライセンスがないことと店内にいつもハエが飛んでいることが少々気になる。ビールに関してはすぐとなりにある中華系スーパーマーケット “99 Ranch Market” で買って持ち込むことができる (持ち込み無料。念のためウエイターなどに持ち込み OKかどうか確認した方がよい)。不夜城ラスベガスらしく早朝 5時まで営業。
営業時間: 10:00am〜5:00am (曜日に関係なし)

  金塔 (KIM TAR Restaurant)
 前述の一六八に勝るとも劣らない大衆ムード漂う店。値段も味のレベルも一六八とほぼ同じだが、大きく異なる点として、リカーライセンスを持っているということと、この店はその奥にベトナム料理セクション ( PHO セクション) を持っているということがある。このベトナム料理も非常に人気で、特にコメを原料にした麺と生モヤシたっぷりのベトナムラーメンはおすすめだ。
営業時間: 10:00am〜10:00pm (曜日に関係なし)

  食為先 (Harbor Seafood Place)
 この店はチャイナタウンの本棟に向かって一番右端の建物の中にできた比較的新しい店だ。前述の富春楼よりも高級路線を追求しているようで中華料理店としてはインテリアにもかなり金をかけている。また活魚を泳がせた水槽もいくつかあり、その日の新鮮な食材を自分の目で確かめることができるようになっている。
 近隣の店に比べ料金はやや高めだが、ストリップのホテル街よりはまだまだ安い。味の方はまだ 1回しか食べていないためあまり断定的なことは言えないが、そこそこのレベルは保っているようだ。
 SAN WOO 同様、早朝 5時まで営業していることは利用者にとって便利だが、高級路線を追求している店としては夜食族をねらったこの方針は大衆カラーが出てしまいマイナス効果のような気がしないでもない。
営業時間: 10:00am〜5:00am (曜日に関係なし)

  竜寿司 (Dragon Sushi)
 食為先とは正反対にチャイナタウンの本棟に向かって一番左端の建物の中にあるのがこのドラゴン寿司。本格的な寿司を楽しめるとあってラスベガスの日系コミュニティーの中でもそれなりに知られている。寿司以外にも天ぷらなど日本食メニューが一通りそろっており和食党にはおすすめできる店だろう。ただ、和食はストリップのホテル内にもそれなりのレベルの店があるので、わざわざチャイナタウンに出向いてまで行く必要はないという気がしないでもない。
営業時間: 11:30am〜10:30pm (曜日に関係なし)

  99 Ranch Market
 この店はチャイニーズ系スーパーマーケットでレストランではないが、日本人にも人気なのでとりあえず掲載。
 この 99 はロサンゼルス地区にも多数存在するスーパーだが、ロサンゼルスのものより店舗サイズが半分程度とやや小ぶりだ。それでもコンビニなどとは比較にならないほど大きく、和食から中華まで東洋の食材のほとんどすべてが手に入る。
 これまで人気があったこの店も昨年あたりから 「生鮮食品が新鮮ではない。ロサンゼルス店の残りを持ってきているのでは」 との噂などが広がりかなり客足が遠のいたが、最近またやや新鮮さを取り戻したのか人気が出始めた。
 菓子類も懐かしい日本製のものが多数あるので、レンタカーを利用してグランドキャニオンなどへ遠出する者はここで食材を買い込むのも悪くないだろう。ちなみにセブンイレブンなどのコンビニで数ドルで売られている発砲スチロール製の使い捨てクーラーボックスに氷 (同じくコンビニで 7ポンド袋が約 1ドル) を入れれば立派な冷蔵庫になるので、生鮮食品を買い込むことも可能だ。
営業時間: 9:00am〜10:00pm (曜日に関係なし)



  CATHAY HOUSE Restaurant
 この店はチャイナタウン内の店ではないが、飲茶の店としてあまりにも有名なので “飛び入り掲載” することにした。
 前述の富春楼よりもはるかに混んでおりいつも満員御礼のこの店は、チャイナタウンよりもさらに Spring Mountain 通りを西へ 1.1 マイル行った (トレジャーアイランドからは 2.6 マイル。Decatur 通りを越えて坂を登りきった場所) 地点の右側のショッピング街の奥にある。良心的な値段と抜群の味はラスベガスナンバーワンの人気を誇るが、混んでいることが唯一の欠点。時間帯をはずせばすいているが、ピーク時は 15〜20 分待つ覚悟で行くようにしたい (活気がない飲茶は楽しくないので、少々待ってもピーク時がおすすめ)。
営業時間: 11:00am〜11:00pm (曜日に関係なし)


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