週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1999年7月28日号
灼熱の夏に欠かせない BEER PUB
 連日摂氏 40度を超える灼熱のラスベガス。そんなラスベガスの夏に欠かせないのが冷たいビールだ。ギャンブルを始めるにせよナイトショーを観るにせよ、「まずはビール!」 という人も少なくないことだろう。
 ラスベガスにはビール党にはたまらないマイクロブリューワリーと称する自家製ビールパブがたくさんある。今回はそんなビールパブの中からゴージャスな店、庶民的で楽しい店、古き良き鉄火場風の店、大型ホテル内の近代的な店、以上それぞれ異なる特徴を持った 4店を紹介してみたい。


  Gordon Biersch

 ゴージャスパブの代表はこの Gordon Biersch で決まりだろう。規模的にも内容的にもラスベガスナンバーワンのパブだ。メニューも豊富でレストランとしての評価も高く、ここを接待用の店として常用している地元ビジネスマンも少なくない。
 店内はカウンター席、テーブル席、野外のテラス席と分かれているが、猛暑のこの季節こそあえて冷房が効いていないテラス席をお勧めしたい。暑い外気と冷たいビールの温度差がなんともいえないはずだ。

 自家製ビールは常時 5〜6種類用意されている。どのビールを飲むべきかわからない者は “Sampler” をリクエストするとよいだろう。すべてのビールを少量ずつ試飲用として用意してもらえる (無料)。
 ちなみに味は “Golden-Export” がアメリカ的な軽い味で万人向けだ。“Marzen” はやや苦めで日本のビールに近い。その他のビールは色が異常に濃かったり、濁っていたりと、味はともかく少なくとも視覚的には日本人になじみそうもないビールばかりだ。

 ビールのつまみはなんといってもこの店の名物 “Garlic Fries” に限るだろう。ガーリックが効いた単純なポテトフライだが、これがとにかく絶品で、ほとんどの客がこれをオーダーする。
 その他のメニューとしては、ピザ ($7.95〜) やパスタ類 ($9.95〜) などの軽いものからフィレミニオン ($19.95)、ニューヨークステーキ ($18.95) などのステーキ類、さらにはサーモンステーキ ($15.95)、ツナステーキ ($18.95) といったシーフードまで、本格的ディナーメニューが豊富にそろっている。

 この店の最大の欠点はロケーションだろう。同店は米国西海岸およびハワイに 12店舗を構えるチエーン店だが、どこもオシャレな場所にあるものの総じて交通便がよくない。このラスベガス店もホテル街から簡単に歩いていけるような場所にはないため、観光客にとっては少々やっかいだ。
 行き方としては、ラスベガス大通り (ストリップ) とフラミンゴ通りの交差点から東方向 (マキシムホテルがある方向) へ約 2km 行ったところにあるパラダイス通りを左折 (北) してすぐ左側だ。ハードロックホテルからならば歩いて行けないこともないが、その他のホテルからはタクシーかレンタカーを利用するしかないだろう。もちろん CAT バスで行けないこともないが、大した料金ではないのでタクシーの利用をお勧めする。


  TRIPLE-7

 ダウンタウン地区のメインストリートステーションホテル内にある庶民派ビールパブ。近代的でスッキリしたインテリアの中にも古き良き時代のラスベガスの雰囲気が漂っており非常に楽しいパブだ。週末には生バンドもやって来て地元民らも多く詰めかける。

 ビールはなんといっても “Sampler” ($4.95) がお勧めだ。前述の Gordon Biersch のそれと違い、単なる味見のための無料サンプルではなく、この店のビールすべて (High Roller Gold、Royal Red Lager、Marker Pale Ale、Blackchip Porter、Triple-7 special ) を楽しむための正式なメニューだ。約 150ml 入りのグラス 5つに注がれた各種ビールがかわいらしい回転スタンドに乗せられて出てくる。

 つまみ類はこの店の名物チキンウィング ($4.99〜)、オニオンリング ($2.99) などがお勧めだ。各種ピザ ($6.75〜)、サンドイッチ ($6.50〜)、ハンバーガー ($5.50〜) などもあるので単なる酒場としてではなく食事の場所としても利用できる。
 なお、この店には驚いたことに寿司セクションがある (同ホテルの宿泊客に在ハワイの日系人が多いためとか)。日本のレベルを期待してはいけないが、アメリカ流のそれなりの寿司を楽しむことができるのでトライしてみるのもよいだろう。巻物ではカリフォルニアロール ($3.75)、鉄火巻き ($4.25) 、にぎりではハマチ ($4.50)、アナゴ ($4.25) などが人気のようだが、ネタの種類は多くない。寿司セクションは 10pm 頃には閉まってしまうことが多いので、早めに行く必要がある (パブ自体は早朝まで営業)。


  HOLY-COW

 サハラ通りとストリップの交差点にあるこの店はハッキリ言って古臭い。おしゃれな店を好む傾向にある一般日本人観光客にとっては、場所的にも格調的にも縁遠い存在かもしれない。が、それなりの趣があるので興味がある者は行ってみるとよいだろう。

 タバコのにおいが漂う木造の薄暗い店内に入ると、中央にあるバーとそれを取り囲むように配置されたスロットマシンが目に飛び込んでくる。まさに鉄火場といった感じだ。といってもブラックジャックやルーレットなどのテーブルゲームはなく、基本的にはカジノというよりも健全なビールパブだ。

 ビールは常時 4種類用意されているが、フルーツの香りがするものや濁った色のビールなど、独特な味のものが多いので、この店では Sampler ($2.75) を注文しない方がよいかもしれない。お勧めは、色は濃いもののとりあえず通常のビールの味に近い “Amber Gambler” あたりか。とにかくクセのあるビールが多いので、標準的ビールしか飲めない者は注意が必要だ。

 メニューはいわゆる昔ながらのファミリーレストラン風になっており、アメリカ的な大衆食メニューは一通りそろっている。各種ハンバーガー ($4.75〜)、ピザ ($4.95〜)、ニューヨークステーキ ($11.95) など。
 行き方としてはサハラホテル前の交差点なので非常にわかりやすい。日本人にはストラトスフィアタワーの南側の交差点といった方がわかりやすいかもしれない。交差点を見下ろすかのようにドーンと構える大きな牛が目印だ。余談だが、店の裏にある駐車場が少々物騒に感じるのは気のせいだろうか...。

  Monte Carlo PUB & BREWERY

 最後はすでに有名になりすぎたモンテカルロホテルのビールパブだが、ここは開業当初に比べ最近非常に騒々しくなってきている。良く言えば 「活気がある」 ということだが、悪く言えば 「やかましい」 ということになる。
 月日がたつにつれ知名度が上がり客の絶対数が増えたということと、ベラージオとモンテカルロを結ぶモノレールの乗り場が近くにできたということもあるだろうが、かつてテーブルがあった場所をダンスフロアにし、店全体をディスコ風に改装してしまったことが騒々しくなった最大の原因といってよいだろう。ビールを飲みながら踊って騒ぐことが好きな者にとっては 「改装」 だが、ビールを飲みながらゆっくり仲間と会話を楽しみたいという者にとっては 「改悪」 だ。とにかく音量が大きすぎてほとんど会話ができない。

 ビールは標準的な Las Vegas Lite あたりが無難だが、クセのある High Roller Red や Jackpot Pale も許容範囲内の味なので 5種類のビールが楽しめるサンプラー “Roulette Platter” ($5.00) を頼んでみるとよいだろう。
 つまみ類はオニオンリング ($3.95)、イカフライ ($5.95) など。バケツに入ったアサリの酒蒸 ($7.25) なども人気だ。食事をしたい者にはニューヨークステーキ ($12.95)、バーベキューリブ ($8.95) などもある。高級ホテル内の店としては良心的な値段といってよいだろう。


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