週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1999年5月26日号
プロレスをテーマにしたレストランがオープン
 5月 17日、エクスカリバーホテル内にプロレスをテーマにしたレストラン “NITRO Grill” がオープンした。ロケーションは同ホテルの 2階にあるレストラン街で、昨年まで Wild Bills Steakhouse が入居していた場所だ。

 NITRO Grill がテーマとしているプロレス団体は現在アメリカで最も人気がある WCW (World Championship Wrestling) で、今後 WCW に所属するスターレスラーが同店を定期的に訪れ、店内の特設ステージでファイトを演じたりサイン会を行うという。

 店内のレイアウトは、ロープで囲まれたリングの中央部にテーブル席、その周囲を取り囲むようにブース席、さらにその外周にカクテルバーのカウンターなどがあり、壁にはスターレスラーの衣装などが飾られている。また特設ステージには、ライブファイトが行われていないときに WCW の名場面を上演できるように横 3メートル高さ 2.5m の大型スクリーンが設置されており、今回の取材の際もハデな乱闘シーンが映し出されていた。

 さて気になるメニューだが、その大部分は典型的な “アメ食” で、一般のファミリーレストランのメニューとほとんど変わらない。ただ各料理のネーミングが非常に愉快でその大半はプロレスに関係のある名前が付けられている。カテゴリー分けも、前菜が Ring Side、軽食が In The Arena、メインディッシュが Title Match となっており細かい部分に対するこだわりがうかがえる。

 今回の取材で試食したのは、Hogan Burger ($6.99)、Full Nelson Ribs ($14.99)、Head Lock Hot Wings ($6.49)、Jack Knife Fried Cheese ($5.99)、Broken Fingers ($5.99) の 5品。
 Hogan Burger はトマトやレタスなどの野菜がまったく入っていない荒々しいチーズバーガーで、残念ながらお世辞にもウマイと言えない味だった。ちなみにこの Hogan Burger にはポテトフライが山盛り付いてくる。
 Full Nelson Ribs は上品な骨付きリブで、タレが少々甘すぎる感じがしないでもなかったが、肉そのものや焼き方などは上々だ。
 Head Lock Hot Wings は日本でいう手羽先の半分を酸味のきいたスパイシーなタレで焼いたようなもので (俗にいう 「バッファローウィング」)、オーダーする際にタレの辛さを マイルド、ミディアム、ニトロ の 3段階で指定できる。今回の試食ではウェイトレスのすすめでマイルドにしたが、たしかにマイルドでもタバスコ風のスパイスが十分効いており辛すぎるほどだった。
 Jack Knife Fried Cheese は細長く切ったチーズをフライにしたもので、アメリカ料理にしてはめずらしくふんわりした衣が上品な味を醸し出していた。
 折れ曲がった指のようなカタチをしたチキンフライの Broken Fingers も少々パサパサ感があったもののまずまずの味だった。
 なお、上記の各アイテムなどを少しずつ盛り合わせ、さらに 3種類のディッピングソース (トマトソース、ハニーマスタードソース、ランチドレッシング) が付いた The Gut Buster ($14.99) は少人数のグループにおすすめだ。
 その他、今回試食はしていないが、大盛オニオンリングの Wrestling Rings ($5.99)、焼きたてプリッツェル Pile Driver ($4.49) などのスナック類から、Back-Breaker Shrimp ($13.99)、Superplex Salmon Steak ($10.99) といった値の張るシーフードまで、バラエティーに富んだメニューを揃えている。

 飲み物はラム酒をココナッツジュース、バナナジュース、オレンジジュース、パイナップルジュースで割ったカクテル Body Slam ($5.75)、その Body Slam を半分凍らせたような Nitro Loco ($5.75)、強烈なテキーラをベースにしたマルガリータ Top Rope Margarita ($5.75)、などがある。ビールはクルーザー級グラスが 1杯 $3.25、ヘビー級グラスが $5.50。またカクテル、ビール共に $3.50 を追加すると持ち帰り可能な 「おみやげグラス」 に入ってくる。

 店の入り口にはギフトショップがあり、WCW のロゴ入りグッズが所狭しと並んでいる。ちなみに値段は Tシャツ $17、タンクトップ $17、野球帽 $16、スエットシャツ (トレーナー) $25、キーチェーン (キーホルダー) $5、などとなっている。
 営業時間はとりあえず 11:00am〜11:00pm とのことだが、これは開業直後の暫定スケジュールのようで今後変わる可能性がありそうだ。

 経営はエクスカリバーホテルの直営ではなく、ナスダック市場上場のエンターテーメント企画会社 American Vantage 社の 100% 子会社である Sitka Restaurant Group 社が行っている。
 すでにラスベガスにはアーノルドシュワルツネガーらの Planet Hollywwod、スティーブンスピルバーグの潜水艦をテーマにした DIVE、タイガーウッズやアンドレアガシの All Star Cafe、さらにはオートバイがテーマの Harley Davidson Cafe、熱帯雨林がテーマの Rain Forest Cafe、そして Hard Rock Cafe など、テーマレストランが乱立気味でどこも決して楽な経営ではないという。今後このような競争の中で NITRO Grill がどうやって業績を伸ばし生き残っていくか、関係者ならずとも大変興味深いところである。


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