週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1999年3月24日号
ストリップにバルーンライドがオープン
 火山、噴水ショー、ジェットコースターなど、アトラクションが次から次へと登場するラスベガスだが、このたび新たにバルーンライドがストリップ (ラスベガス大通り) に登場した。
 場所はファッションショーモールのすぐ北側にあるフロンティアホテルの駐車場で、超高級ホテルとして名高いデザートインや、免税店 DFS からも近い。

 バルーンへの搭乗料金は今なら開業記念特別キャンペーン期間中で大人も子供も $10 となっている。この特別料金がいつまで続くかは未定のようだが、その後の通常料金は大人 $22、12才以下の子供 $17 になるとのこと。

 バルーンそのものは直径約 19メートルのガス気球 (空気よりも軽い不活性ガスを詰めた気球。熱気球とは違う) で、ドーナツ状のゴンドラの搭乗キャパシティーは 25人となっている。
 乗り方としては、現地へ行って代金を払って乗るだけで、特に予約が必要なわけではない。また、搭乗に際してレッスンやインストラクションを受けるようなこともなく、小さな子供でも簡単に乗ることができる。それだけ単純ということであり、またそれだけ安全ということだろう。

 単純ではあるものの、実際に乗ってみるとこれがなかなかおもしろい。いや、おもしろいというよりも気球というものに対する興奮といったようなものを感じる。大地を離れ上昇していく際の期待と緊張感はなんともいえない。
 しかしその後は残念ながら退屈する。離陸から着陸まで正味約 15分だが、この時間が長いとか短いとかいう問題ではなく、上空で静止していることに対して少々不満を感じる。
 実はこの気球、当たり前と言ってしまえばそれまでだが、常に地上とロープでつながれており、横への移動がまったく無い。つまり、ただ単に垂直に上昇して 15分後にそのまま真っ直ぐ下降するというだけで、だれもが期待する “ストリップ上空を気球で散歩” は、 気球自体が自力で水平方向へ移動する能力を有していないためまったく望めない。

 垂直移動だけという意味ではストラトスフィアタワーに登るのと大差がないことになってしまうが (バルーンの最高高度が 120〜150m とのことなので高さ的にもストラトスフィアタワーの展望台の方が 100m ほど高い)、ストリップの中心街に近い分だけストラトスフィアタワーよりもそれなりの景色を楽しむことができる。
 それでもこの程度の高さであれば、周辺ホテルの最上階からの夜景の方がきれいだったりするので、景色を楽しむという物理的条件だけを考えれば特筆に値するほどのものではないかもしれない。もっとも、足が大地についていないというメンタル的な興奮から来る一種独特な臨場感はバルーンならではのものがあるので、興味がある者はぜひキャンペーン期間中に乗ってみるとよいだろう。

 なお余談だが、キャンペーン期間終了後に予定されている通常料金 $22 は、アメリカの一般的な物価水準や庶民感覚からすると少々高すぎる。現在の $10 でもゴンドラが満席になっていない状況を考えると $22 への値上げは客足が遠のき、結局は施設閉鎖に追い込まれるような気がしないでもない。
 ストリップ上空を彩る巨大バルーンそのものの存在が視覚的にラスベガス全体の雰囲気を盛り上げるのに大いに役立っているだけに、なんとか息の長いビジネスをしてもらいたいものである。

(ちなみにこのアトラクションはフロンティアホテルの駐車場内にあるが、同ホテルは場所を提供しているだけで、このバルーンライドの運営自体はまったく別の会社が行っている)


住所: 3122 Las Vegas Blvd. South.
電話: 702-791-2552
時間: 10am〜12mn (日〜木)、10am〜2am (金、土)


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