週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1999年3月4日号
マンダレイベイ、“見切り発車” でトラブル続出
 異常地盤沈下問題などで建設工事が一時期数ヶ月間中断し、開業の遅れが心配されていたマンダレイベイホテルだが、当初の予定通り 3月2日に無事開業した。
 しかしやはり未完成部分も多く、現在もいたる所で工事が続けられており、今回の開業は “見切り発車” といわれても仕方がない状況だ。
 また、未完成なのはハードの部分に限ったことではなく、サービスなどソフト部分においても試運転や打ち合わせの不備が露呈しており、利用客との間でさまざまなトラブルが発生している。

 まず開業初日、特別招待 VIP 客の扱いで早くもつまづいた。招待したナイトショーの座席予約システムなどが正常に機能していなかったばかりか、客室予約においても不完全な部分があり一部の VIP 客を憤慨させた。
 また翌日以降もチェックイン部門と客室管理部門との間の連携がまずかったのか、チェックインしたものの客室に入れないといったトラブルや、ルームキー (カード型キー) そのものが機能していなかったりするトラブルが続発している。

 さらに各フロアにおけるエレベーターを降りたあとの客室方向を示す案内表示にも誤りがあり、自分の部屋にたどりつくことができず廊下で右往左往する宿泊客も目立っている。また、カード型ルームキーにその挿入方向を示す矢印が記載されておらず利用客から不満の声が出ている。
 客室内に入ってからも、電話機に外線発信用の番号が記載されておらず、外線電話のかけ方がわからない宿泊客からの問い合わせが館内のオペレーターに殺到し、通常のオペレーター業務に支障が出るといったトラブルも発生している。

 印刷が間に合わなかったのか、客室内に置かれているサービス案内ディレクトリも英語による記載しかなく、英語圏以外の宿泊客などから不満の声が出ている。
 チェックアウト時も、すでにラスベガスでは常識となっている 「テレビチェックアウト」 や 「エクスプレスチェックアウト」 がまだ正常に機能しておらず、3000部屋以上を有する同ホテルの宿泊客全員がフロントロビーでチェックアウトしなければならないという不便を強いられている。

 ハード部門の未完成も宿泊客に少なからず影響を及ぼしている。まず、新フォーコーナーと同ホテルを結ぶモノレールが結局開業に間に合わず、LUXOR や EXCALIBUR へは徒歩でアクセスしなければならない。そしてその徒歩用の LUXOR への渡り廊下も壁や天井などが未完成で殺伐とした工事現場のような通路となっており、豪華ホテルの施設とはとても思えないお粗末な状態だ。
 プール施設周辺などでも未完成の部分が目立ち、芝や花が植えられるべき植え込み部分も土砂が盛られたままになっていたり、CABANA などもほとんどが未完成のままだ。
 フロントロビーの下層階のテナントもその多くが工事中でまだ開業していない。

 あと 1-2ヶ月もすればこれら問題はすべて解消されるものと思われるが、いずれにせよ現時点では “見切り発車” の感は否めず、この時期に宿泊した者はこのホテルに対して良いイメージを抱かないのではないか。エンターテーメント性ではベラージオ以上にすばらしいホテルなだけに今回の見切り発車によるイメージダウンは少々もったいない気がしないでもない。日本人が多く訪れるゴールデンウィークまでにはなんとかすべてが完成して、ラスベガスナンバーワンのホテルになっていることを祈りたいものである。


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