週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1998年11月25日号
健康スロット、The Pedal 'n Play
 「あなた、ギャンブルばっかりやっていないで少しは健康のために運動しなさい!」
 そんな奥様族からの声を気にしながら毎日スロットマシンに興じている地元ラスベガスの亭主族に朗報!?
 
 観光客以上に地元民の間でのギャンブル熱が高いことはすでに報道した通りだが (バックナンバー9月 16日号)、このたびラスベガス郊外で地元民を相手に営業している Sunset Station カジノに、ペダルをこぎながらプレーする健康スロットマシン Pedal 'n Play がお目見えした。
 
 日本のパチンコ感覚で毎日のようにカジノに足を運ぶ地元民にとって、「ギャンブル中毒」 という経済的問題と並び 「健康管理」 が社会問題となっていただけに、このマシンの登場は地元民のギャンブルに対する意識を革命的に変える可能性があるばかりか、マシンメーカーやカジノの利害も一致するとあってラスベガス全体が久しぶりに 「明るい話題」 で盛り上がっている。
 といってもまだこのマシン、デモ用に作られた試作サンプル機で、メーカーの話によると評判を見てから大量生産に乗り出すとのこと。
 
 マシンそのものは極めて単純で、基本的にはスポーツジムやフィットネスクラブなどによくある 「ペダルこぎ型エクササイズマシン」 とスロットマシンをただ単にドッキングさせただけのものだ。
 スロットマシンの下方には運動継続時間、走行距離、消費カロリーなど、そのエクササイズマシンに連動した各種データが表示されるパネルが取り付けられており、また右手のグリップ部分のボタン (写真の下方の赤い小さな点) を押すとスロットが回る仕組みになっている。ちなみにこの Pedal 'n Play の原案は一般の家庭の主婦が考えたという。
 
 今回の試作機によるデモンストレーションで今後決めなければならない課題は、ペダルを踏まなければスロットが回らないようにするか、コインを投入してスロットを回さなければペダルを踏めないようにするか、という両機能のバランスの設定だという。まるでニワトリと玉子の理論のようでたいそう笑わせてくれる話だが、カジノにとってはそのへんの微妙な設定が大いに気になるところのようである。
 最終的にはペダル踏みもスロットプレーもどちらも数十秒間その行為を怠ると互いの機能が停止するようにするとか。
 
 このマシンの登場で早くも地元民の間では、「肩もみマッサージチェア型スロットマシン」 「踏み台昇降ステップ付きブラックジャックテーブル」 など、なにやらあやしげなアイデアが次から次へと話題にのぼっているが、どうやら彼らの魂胆は健康という大義名分の元で大手を振るってギャンブルをやりたいだけのようである。


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