週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1998年9月2日号
FUN BOOK がおもしろい!
 最近は日本でもラスベガス情報がかなり氾濫してきているのか、ラスベガスを訪れる日本人観光客の多くが訪問前からありとあらゆるラスベガス情報を所有している。そんな中、意外と知られていないものに各ホテルがオファーしている COMP. と FUN BOOK がある。
 前者は、「カジノでたくさん遊んでくれる客を他のホテルに取られないようにするためのさまざまな無料サービス」 であり、後者は、「カジノにまったく興味がない者をカジノに引きつけるための無料サービス」 だ。今回は後者の FUN BOOK について説明してみたい。
 
 FUN BOOK とは、各種割引クーポン券を数枚から数十枚まとめて 1冊の小冊子にしたようなもの、と考えればよいだろう。各ホテルの所定の窓口で無料配布されているので簡単に手にすることができる。ただし無料雑誌のように無造作に山積みされていることはなく、申し出なければもらえない。
 内容的には、カジノ内のファーストフード店で利用可能な 「ハンバーガー無料券」 から、「KENO 無料プレー券」、「ブラックジャック $5 プレー券」 、さらには 「ナイトショー $5 OFF券」 などさまざまだ。
 ただ、それぞれのクーポンの割引額はせいぜい数ドル程度で、COMP.のように宿泊費や食事代がタダになってしまうような大きな節約が期待できるわけではない。また COMP. と違いすべてのホテルがオファーしているわけではなく、最近は発行を取りやめたり見合わせているホテルも少なくない。
 
 かつてはどこのホテルもこの FUN BOOK を積極的に発行していたものだが、ここ 4-5年その集客効果を疑問視するホテル経営者が増えてきたのか、現在 FUN BOOK を発行しているホテルの数は全体の 30〜40% と推定される (多くのホテルが試行錯誤に突然発行をやめたり再開したりしているため、この数字は正確な調査に基づいたものではない。あくまでも推定値)。
 それでも FUN BOOK 推進派のホテルは年々そのページ数 (クーポン券の枚数) を増強しており、たかが数ドルのクーポン券といえども決してバカにできない存在になってきている。
 ちなみに FUN BOOK 推進派の代表格であるダウンタウンのレディーラックホテルの最新版 FUN BOOK は 50ページを超えており (つまり 50枚以上のクーポン券が含まれている)、そのすべてのクーポン券の割引額の合計は $350 を超えるという (ほとんど使いものにならないクーポン券も多く含まれているため、$350を額面通り信じるわけにはいかないが、それでも $50 程度の価値はあるだろう)。またインペリアルパレスの FUN BOOK も 30ページを超えている。フラミンゴヒルトンでもページ数の増強をめざし現在新たな FUN BOOK の印刷作業を進めているという。
 
 「ブラックジャック $5 プレー券」 などと言われても、本格的なギャンブラーから見ればまったく興味がわかない FUN BOOK だが、カジノ初心者にとってはそれなりに価値あるプロモーションといってよいだろう。また、バフェの割引券やナイトショーの割引券などはギャンブルをやるやらないに関係なく誰にとっても有益なクーポンであり、とにかく本格派ギャンブラーもギャンブル初心者もぜひ FUN BOOK を一度手にしてみるべきである。特にカジノにまったく興味がない者は FUN BOOK の入手を機会に多少でもカジノに親しんでもらいたいものである。
 そのホテルが FUN BOOK を発行しているかどうか、また受け取ることができる場所はどこかなどについては、チェックインの際に係りの者に尋ねるとよいだろう。また多くのホテルが宿泊者以外にも配布しているので、自分が宿泊しているホテル以外で FUN BOOK をもらうことも可能だ。
 なお、FUN BOOK を受け取る際、旅行者であることを証明できるものの提示を求められることがある (地元民が毎日同じホテルにやってきて FUN BOOK のクーポン券で食事をされたのでは困るため、観光客にしか配布していないホテルが多い)。したがってパスポートやネバダ州以外の運転免許証を所持していく必要がある。また、カジノでのプレーが許されていない 21才未満の者は FUN BOOK を受け取ることができない。  


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