週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1998年7月 29日号
期待はずれの Lord of the Dance
 今月4日から鳴り物入りで始まったニューヨークニューヨークホテルの看板ショー "Lord of the Dance" の評判がすこぶる悪い。
 
 この Lord of the Dance は、人気が出ないままたった1年で終わってしまった前作 "MADhattan" の後継作だが、その前作よりもさらに出来が悪いとのことで、地元関係者の間では早くもその終了時期が話題となっている。
 
 内容が単なる 「集団タップダンス」 というだけでなく、会場、舞台設備、衣装、音楽、どれをとっても一流と言うにはほど遠く、その上料金が高いとあっては酷評されるのも無理はない。
 ちなみに会場インテリアは前作の装飾品を壁から取りはずしただけの殺風景なもので、舞台設備もこれといった特別な仕掛けがあるわけではない。役者の衣装も最初から最後までほとんど同じで金をかけている様子がうかがえない。また、もっともらしく演奏しているバイオリンや縦笛の奏者はただ単に手や指を動かしているだけで、実際にスピーカーから流れ出て来る音は録音サウンドだ。
 ショーの内容自体もタップダンスのみで、曲芸やマジックやコメディーなどが組み込まれているわけではない。さすがにタップダンスだけはレベルが高いものの、これで前作の 1.5倍の料金とはいくらなんでも高すぎる。せめて女性ダンサーのセクシーな脚線美など 「お色気鑑賞」 が楽しめればよいのだが、全員が黒いタイツをはいてしまっているためそれすらまともに楽しめない。
 日本人観光客にとって唯一ありがたいことといえば、英語力をまったく必要としないことぐらいだが、タップダンス以外になんの演出もなければ英語不要も当然か。
 
 タップダンスそのものによほど興味を持っている者以外、このショーを観て満足する者はほとんどいないのではないか。料金が高いだけに観る前の期待も大きく、それだけ拍子抜けのショックも大きい。$39 のランスバートン (at モンテカルロ) やイマジン (at ラクソー) など他のショーの料金と比較するに、このショーの料金は $20〜$25 が妥当だろう。にもかかわらずオープン当初 $50 と公表していた料金を $57 に値上げした上、さらに週末料金を $68 に設定したというから開いた口がふさがらない。


バックナンバーリストへもどる