週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1998年1月7日号
STUDIO-54 と Ra が相次いでオープン
 年末にかなり大規模な本格派ディスコ型ナイトクラブが南ストリップ地区に相次いでオープンした。MGMの “STUDIO 54” と、LUXOR の “ Ra ”がそれだ。どちらも “高級路線” を前面に押し出した大人向けのナイトクラブとなっており、30代から 50代のハイエンド客をターゲットとしている。そのためか、ラスベガスとしては異例の厳しいドレスコードとなっており、ジーパン、Tシャツ、スニーカー、サンダルなどでは入場できない。
 
 これまでラスベガスの各ホテルではギャンブラー向けにカジノ、小さな子供を持つ家族向けに遊園地、ティーンエージャー向けに過激なアトラクション、そして全世代向けにナイトショーなど、さまざまなエンターテーメントを用意してきたが、30代から 50代のギャンブルをやらない “Non Casino Guest”が楽しめる施設が少なかった。MGM および LUXOR のスポークスマンによると、今回オープンした両ナイトクラブはそのような “空白地帯”をねらったまったく新しい戦略に基づく企画とのこと。
 
 両ホテルがそのような戦略に乗り出した背景には、 「カジノ一辺倒だったこれまでの営業戦略を見直そう」という動きが最近ラスベガス全体に広がり始めていることがある。じじつ各種統計調査によるとここ数年ラスベガスの観光収入全体に占めるカジノ収入の比率は低下してきており、Non Casino Guest をねらったビジネスの重要性、およびそのようなビジネスでも十分に採算が取れるということがわかり始めている。
 今後はレストランにしろアトラクションにしろ、これまでの戦略の中心であった「カジノに対する集客目的」という部分とは切り離したスタイルのビジネスが増えてくるものと予想される。
 
 さて、ディスコが下火になった日本の読者にしてみれば今回の “STUDIO 54” と、“ Ra ”は、「なにゆえ今さらディスコなの?」と思うかもしれない。じつはアメリカの 30代から 50代のゼネレーションは 20年前のディスコブームを支えてきた世代でもあり、今でもノスタルジックな “ディスコ回帰欲”を潜在的に持っているといわれており、“COMEBACK DISCO”の合い言葉を元に彼らは最近ディスコに足を運び始めているのである。
 何ごとにおいてもアメリカのあとを追随するニッポン。またディスコブームが日本に到来する日も近いのかもしれない。


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