週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1997年6月11日号
やっと全体像が見えてきたベラージオ
 ベラージオホテルの建設工事が急ピッチで進んでいる。鉄骨の組上げはすでに最上階まで完了しており、外装工事もほぼ終わりに近づいている(写真は6月2日に撮影)。残るは内装工事と、このホテルのテーマでもある湖の建設だ。

 ベラージオホテルがここにたどり着くまでの道のりは決して平坦ではなかった。その建設計画は「中断」と「変更」の繰り返しで、「中止」の噂も常に絶えなかった。
 4年前にデューンズホテルが爆破解体され、そのオーナーであったミラージホテルがこのプロジェクトを発表した際は、「ベラージオホテル」ではなく「ボーリバージホテル」となっていた。しかしその後紆余曲折がありボーリバージ計画は白紙撤回され、結局「ベラージオホテル」に落ち着いた。
 もちろん変更になったのは名称だけでなく、建造物そのものもまったく新らしいものに変えられた。また、隣接する名門ゴルフコース「ミラージカントリークラブ」(元デューンズカントリークラブ)の処分問題などでも大いにもめたようで当初の予定が二転三転した。
 そのようないきさつがあるだけに、今回の「骨組み完成」は関係者にとっては非常に感慨深いものがあるようだ。

 さて、現在のベラージオに話を戻すと、ホテル全体のデザインはどことなく古風なイメージになっている。エッジ部分に古典的な曲線美が取り入れられていることと、外壁の色や材質が石や煉瓦をほうふつさせるものになっているからだろうか。親会社のミラージホテルのそれが、直線を基調としたシャープなデザインと総ガラス張りの外装で近代的なイメージとなっているのとはかなり対照的だ。また、経営が同じ系列であるばかりかテーマも「ヨーロッパ」という意味で共通しているモンテカルロとも、よく似ているようでまるで似ていない。

 このベラージオホテルのデザインで忘れてはならない特筆すべき点は、窓枠のデザインだ。ホテルの外から見た個々の窓枠は、客室4部屋でひとつを占有するカタチでデザイン配置されている。つまりこの写真で黒く見える窓枠部分は一部屋分ではなく4部屋分だ。ちなみにこの手法はトレジャーアイランドでも採り入れられており、窓の数が少なく見え全体として落ち着いたイメージになるのが特徴だ。その反面、実際よりも部屋数が少なく見え小さなホテルと思われてしまうという欠点もある。たしかにこの写真を見る限り30階建の建造物には見えないし、また、トレジャーアイランドが2900部屋もある巨大ホテルに見えないのもそのためだ。ちなみのこのベラージオも約3000部屋となる見込みだ。

 このホテルのテーマでもある湖の建設工事はまだ何も始まっていない。開業まであと1年もあり、今後の時間のほとんどがこの湖の建設に使われるものと思われる。とにかくこのベラージオには前例がないほどの巨額が投資されている。今から完成が楽しみだ。  


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