週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1997年4月16日号
海外挙式はラスベガスで決まり!
『 安い、簡単、楽しい 』

 高い、形式的、楽しくない。とかく評判がよくない日本の結婚式。
 そんな結婚式に見切りをつけ、多くのカップルたちが海外に目を向けるようになってから久しいが、最近日本人の海外挙式にも変化の兆しが見え始めている。
 
 これまで日本人カップルにとっての海外挙式といえば、ハワイ、グアム、サイパン、オーストラリアなどが定番だったが、最近ラスベガスが静かなブームを呼んでいる。
 テーマパークなどが目白押しのラスベガスを含むアメリカ本土は、このたびのJTBの調査によると新婚旅行先の人気ナンバーワンに躍り出たとのことだが、どうやら結婚式でもラスベガスは大ブレークしそうな勢いだ。
 
 ラスベガスでの挙式が注目され始めたことにはそれなりの理由がある。まず第一に費用だ。チャペルの使用料もホテル代も航空運賃もすべて他の都市に比べて総じて安い。
 次にカジュアルであること。結婚式自体が形式にこだわっていないため海外挙式に不慣れな日本人にとって事前の知識などを必要としないばかりか、儀式的なミスなどを気にしたりすることもなく非常に気が楽だ。
 そしてなにより「楽しい」ということ。これが一番重要なことだろう。結婚式はもちろんのこと街全体が楽しいので、新郎新婦のみならず列席する親族や友人たちも旅行全体をエンジョイすることができる。楽しいことがわかっていればおのずと列席者の数も増えそれだけ挙式も盛り上がるというもの。
 
 このようにラスベガスは主役の新郎新婦にとっても、呼ばれる側の列席者にとっても、都合のいいことばかりだ。今後ますます人気が出て来ることは間違いないだろう。
 今回はそんなラスベガスの挙式を夢にまで見て実現させたという新婚カップルを実際に取材してみたのでレポートしてみたい。
 

■ マイケルジョーダンスペシャル! ■

 さる4月1日、博報堂に勤務する新郎の稲津周一郎さんと、第一勧銀に勤務する新婦の藤井ゆかりさんは、あのバスケットボール界のスーパースターマイケルジョーダンもここで式を挙げたという「Little White Chapel」で、約40名の親族、友人が見守る中、厳かに式を挙げた。
 
 「厳かに」といってもそこはラスベガス。まずこの日は大安でもなければ友引でもない。なんといってもエイプリルフールだ。式の最初からいきなり新郎自らのジョークで、列席者一同大爆笑。そして式そのものの名称も「マイケルジョーダンスペシャル」。なにやら名前を聞いただけでも楽しい気分になってしまう結婚式だ。
 
 式は期待通りカジュアルで、かしこまった雰囲気などぜんぜんない。緊張どころか笑いが絶えないほどなごやかな雰囲気の中ですべての儀式は進行した。式の最中に流れるウェディングマーチも半分冗談かと思われるほど古ボケたラジカセから流れ出て来るところがなんとも滑稽で好感が持てた。
 また、そんな式が進行している間も、すぐわきでは「ドライブスルー挙式」が行われたりしており、なんともラスベガスらしくて楽しい。
 

■ 夫婦最初の共同作業はスロットマシン! ■

 そんな楽しい式が終わると、新郎新婦はリンカーンのストレッチリムジンに乗って二次会パーティーが行われるMGMグランドホテルへ向かった。総勢40名ほどの列席者もレンタカーに分乗して新郎新婦のあとを追う。

 
 MGMに到着するやいなや列席者のみならず一般通行人からの祝福も受けながら新郎新婦は一路カジノへ。
 もともとギャンブルが嫌いではないという新郎は、大型スロットマシンの前で思わず立ち止まる。周囲の人たちからの「夫婦最初の共同作業!」とのかけ声をバックに新郎新婦はスロットマシンに挑戦。新郎がコインを投入し、ウェディングドレス姿の新婦がレバーを引く。結局数回試みたものの、結果は周囲の期待もむなしく$5の損。
 


■ スカイダイビングにも挑戦 ■

 ルームサービスバフェ形式で気心知れた仲間とのパーティーが始まった。 パーティー会場はMGMグランドホテルの中でも最も見晴らしのよいペントハウススイートだ。 バルコニーからは開業したばかりのニューヨークニューヨークホテルやモンテカルロホテルも見える 。ラスベガス屈指の眺めだ(写真右)。

 
 鮮やかな和服に着替えた新婦が登場するとパーティーも最高潮。乾杯やケーキカットが行われ宴もたけなわとなる。
 
 このあと新郎新婦は仲間と一緒にMGMグランドアドベンチャーテーマパークへくり出し恐怖の巨大アーチ型ブランコ「スカイスクリーマー」に挑戦した。
 実はその前日にも、新郎新婦を含む仲間10人は、スカイダイビングにも挑戦している。高度3000メートルからの本格的なダイビングだ(写真左下)。
 
 このようにラスベガスでの挙式プランは、式そのもの以外にもたくさんの楽しみがあり、列席者も退屈しない。
 今回の稲津夫妻の場合、5日間の滞在スケジュールだったが、毎晩みんなでナイトショーを観に行ったりパーティーを開いたりで、寝る暇もないほど盛り上がっていた。
 もちろん定番のグランドキャニオンツアーなどにも全員が参加して楽しんでいた。また、自由行動の日にはギャンブル派、ショッピング派、グルメ派、テーマパーク派、そして前述のスカイダイビング派などに別れ各自自由にラスベガスをエンジョイしていた。このような楽しみ方ができるのもラスベガスならではの特徴だろう。
 
 稲津夫妻の話によると、今回のラスベガス挙式を思いついたのは約1年前とのこと。婚約中にたまたま訪れたラスベガスに「一目惚れ」してしまったのがきっかけだとか。「こんな楽しい街はない。どうせやるならここしかない」と思ったという。
 そして今回すべてが終わって稲津夫妻は、「1年前の一目惚れに間違いはなかった。ラスベガスにして本当によかった。海外挙式を考えている人には絶対におすすめ」と語っていた。 


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