週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1997年3月26日号
どうなるパリカジノリゾート?
 1年以上も前にバリーズが鳴り物入りで発表したパリカジノリゾート計画だが、ここへきて計画そのものの実現性が疑問視され始めている。

 3月17日現在、建設予定地はただのさら地状態で、なんの建設資材も搬入されていない。このままでは97年完成はおろか、98年の完成もむずかしい状況だ。

 まずこのパリカジノ計画について簡単に説明しておこう。
 計画の主はフォーコーナーの老舗ホテル「バリーズ」を所有するBally Entertainment社で、テーマはその名の通りフランスのパリ。
 2900室を誇る荘厳なホテル棟をはじめ、凱旋門やエッフェル塔、さらにはセーヌ川、オペラ座、そしてシャンゼリゼを模倣したショッピングアーケード街など、パリの街をそのまま再現するという。また計画によると15,000平方メートル級の大型コンベンションセンターも建設する予定で、これらプロジェクトの予算総額は約5億ドルとなっている。

 そもそもこの計画は95年の時点でかなりハッキリとした青写真が描かれており、また昨年の5月の段階ですでにラスベガスを管轄するクラーク郡当局から建設認可も下りており、計画が1年間も放置される理由はどこにもない。
 そのためか最近では地元関係者の間で早くも「計画中止か?」の声がささやかれ始めている。それもそのはず、ここ数年この種の大型プロジェクトはすんなり進んだためしがなく、計画の中止、延期、変更は日常茶飯事となっているからだ。

 記憶に新しいところだけでも、シェラトンが計画したデザートキングダムホテルの建設中止、ストラトスフィアタワーの3年におよぶ建設中断とその間の会社身売り騒動、ボーリバージホテル計画のベラージオホテルへの計画変更、ビクトリアホテル計画のモンテカルロへの計画変更、サハラホテルの新プロジェクトの大幅遅延など、ラスベガスにおいて計画の中止、延期、変更など枚挙にいとまがない。

 もちろんそれらの計画変更はそれだけラスベガスがダイナミックに動いているというなによりの証拠で、“前向きな変更”ととらえられないこともない。客室供給過剰などの事態に陥り、経営がおかしくなるよりは積極的に計画を見直し健全な経営をめざすことの方がむしろ正しい選択といえるだろう。

 とにかくこのパリカジノリゾート計画は今のところ不透明な部分が多く、関係者にとってしばらく目が離せないものになりそうである。  

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