週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1997年2月26日号
サーカスサーカスが4000部屋の新プロジェクト
 このたびサーカスサーカスエンタープライズ社は、約半年前に仮発表した客室4000部屋のメガリゾート計画を本格的に具体化させ、早ければ今月中にも建設工事に着手すると発表した。
 場所はハシエンダホテルの跡地およびその南側に広がる10エーカーの空き地で、完成は98年の後半を予定している。

 このメガリゾート計画はサーカスサーカス社が95年にハシエンダホテルを買収した時点から話題にのぼっていたが、モンテカルロ、ニューヨークニューヨーク、ベラージオといった巨大ホテルの建設ラッシュとともに、業界全体に客室供給過剰に対する悲観論が高まり、一時この計画の実現が危ぶまれた時期があった。
 しかし今回の発表により建設着工がほぼ確実となり、関係者はとりあえず胸をなでおろしている。

 新ホテルの名称はまだ未定だが、テーマはほぼ確定しており南国の楽園になるという。このテーマはすでにトロピカーナおよびミラージが採用しており、「新鮮味がない」という声も少なくないが、サーカスサーカス社側の話によるとトロピカーナやミラージとはまったくコンセプトが異なるとのこと。

 計画書によると、人工波によるサーフィンが楽しめる広大な「海」や、本格的な熱帯雨林および水量豊富な滝などを造り、ホテル全体を完全な熱帯型ビーチリゾートにするという。
 また、よりリアルな熱帯を再現するために、人工雨によるスコールを定期的に降らせるという壮大な計画まである。
 ビーチサイドにはアウトドアスタイルの各種レストランおよびマイクロブリュワリーによる地ビールパブなどがテナントとして入る予定だ。
 なお、ホテル棟はこれらテーマパーク部分の面積を少しでも広く確保できるよう、42階建の高層建築にするという。

 このような施設もさることながら、このプロジェクトにおいて最も注目されているのが、ホテル全体のイメージアップに関する手法だ。
 サーカスサーカス社はこのプロジェクトに先立って世界的に有名な高級ホテルチェーン「フォーシーズンズ」とタイアップ契約を結んだ。
 これまでのサーカスサーカス社のイメージは、同系列のエクスカリバーやラクソーを見るまでもなく、どうちらかというと高級路線というよりもむしろ大衆路線を売り物にしてきたため、今回の新プロジェクトにおいて高級路線を打ち出すためにはサーカスサーカス社自身の名前がじゃまになる。
 そこで思いついたアイデアがフォーシーズンズとのタイアップで、同じ敷地内に客室数400ほどのフォーシーズンズホテルを同居させ、「フォーシーズンズが入っているテーマパークホテル」を前面に押し出しイメージアップを図ることにした。
 したがってこのプロジェクトは、全客室数4000の内、約400室がフォーシーズンズのブランドとなり、残りの約3600室がサーカスサーカス側(開業時の名称は未定)の運営となる。

 この方法でイメージアップに成功するのかどうか、関係者にとっては非常に興味深いところだが、このプロジェクト自体、まだ完成が100%約束されたわけではなく今後の予断を許さない状況だ。計画の頓挫などラスベガスでは日常茶飯事なので完成まで注意深く見守る必要があるだろう。

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