週刊ラスベガスニュース バックナンバー   1997年2月19日号
ホテル大連合時代の到来か!
 ヒルトンホテルグループはこのたび、シェラトンホテルの親会社ITT社にTOB(株式公開買い付け)をかけると発表した。
 関係筋の話によると買収希望額は65億ドルとのこと。買収が実現すれば圧倒的な支配力を有する超巨大ホテルグループが誕生することになるが、ここラスベガスにおいてはホテルの勢力図が大きく変わるなどその影響は絶大である。

 現在ヒルトンは全世界に240のホテルを有する世界的なホテルグループで、ここラスベガスにおいてはラスベガスヒルトンとフラミンゴヒルトンを所有している。
 一方、買収を仕掛けられた側のITT社も全世界に415のシェラトンホテルを持つばかりか、あのマジソンスクエアガーデンや、プロバスケットボールチームの「ニューヨークニックス」を持つなど総合エンターテーメント企業として世界的に知られている。もちろんITT社もヒルトングループと同様、ラスベガスにおけるプレゼンスは非常に高く、名門ホテルシェラトンデザートインを所有しているばかりか、PGA競技などでその名を知られる超名門ゴルフコース「デーザートインカントリークラブ」なども所有している。

 この両社の合併が世界のホテル業界に与える影響は計り知れないが、特にここラスベガスにおいては世界のいかなる都市よりもホテル産業への依存度が大きいため、この合併劇がもたらすインパクトは他の都市の比ではない。
 特にここ数年両社のラスベガスにおけるプレゼンスは急速に高まってきており、この合併が実現すると市場支配力の増大による価格競争の阻害などが懸念され、利用客が不利益を被る可能性すらある。

 ちなみにヒルトンホテルグループは昨年、ラスベガス屈指の名門ホテルバリーズを買収し傘下におさめている。さらにそのバリーズはパリカジノリゾートホテルを建設しようとしている。
 一方のITTシェラトン陣営も昨年あのシーザーズパレスを買収し、さらにアーノルドシュワルツネッガーやシルベスタスタローンなどのハリウッド映画スターらと共同で3000部屋を誇る巨大プロジェクトプラネットハリウッドホテルの建設にも着手した。
 この両社が合併するとラスベガスにおける著名ホテルの約半分近くが同一企業グループの手によって運営されることになり独占色がより一層濃くなると予想される。
 (ピンク色で表示されているホテルがすべて同一グループとなる)。

 これによりラスベガスのホテル業界は、ゴールデンナゲット、ミラージ、トレジャーアイランド、ベラージオ(建設中)などを有するゴールデンナゲットグループと、サーカスサーカス、エクスカリバー、ラクソー、ハシエンダなどを有するサーカスサーカスグループを交えた3グループによる独占体制の様相がますます強まることになる。
 また、そのゴールデンナゲットグループとサーカスサーカスグループの結びつきは非常に強く、昨年両社はジョイントベンチャーとしてモンテカルロを完成させている。まさに「ホテル大連合の時代」の到来といえよう。


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