週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2009年 12月 30日号
大晦日のカウントダウン花火、2年ぶりに "屋上" が復活
 今年もまもなく大晦日。2年ぶりに 「屋上からのカウントダウン花火」 が復活する。(右の写真は3年前のもの)
 カウントダウン花火自体は 2000年から続くイベントで今年で10回目。そして打ち上げ場所はいつも決まってホテルの屋上だった。しかし昨年だけは地上や駐車場から打ち上げられた。

 理由は、2008年1月25日に発生したモンテカルロホテルの屋上付近での火災事故 (写真左)。
 出火の原因は、屋上で行われていた溶接作業のミスで、もちろんカウントダウン花火とはまったく関係がなかったわけだが、この火災がきっかけでビルの外壁の弱点が露呈し (それに関する詳しい内容はこの週刊ラスベガスニュースの576号に掲載)、当局は花火に関するルールを変えてしまったのである。

 新ルールでの花火大会の結果はひどいもので、地上からの打ち上げでは花火が高層ホテルの陰に隠れてしまい、群集の位置からはほとんど見ることができなかった。右の写真がその様子の一部で、これは MGMグランドホテル (緑色の建物) の裏側にある駐車場から打ち上げられているところ。
 ちなみに群集がいるのはまったく逆の位置、つまりこの写真では画面左にあるMGMのさらに左側。この花火がいかに意味のない場所から打ち上げられているかがわかるはずだ。
 もちろん群衆からの評価は最悪で、地元メディアからも酷評の嵐。このままでは、この花火大会に将来はないことはだれの目にも明らかだった。
 そうして向かえた今年のカウントダウン。世界同時不況のこのご時勢、地元ビジネス関係者が 「安全よりも観光収入を優先せよ」 と懇願したのかどうかは定かではないが、結局、消防当局が決めたルールはわずか1年で撤回され、めでたく屋上からの打ち上げが復活することになった。

 今年の打ち上げ場所は2年前と同様、7ヶ所。4年前まで10ヶ所だったことを考えるとやや寂しい感じがしないでもないが、右の写真のようにかなり離れた場所もしくは高い場所から見ない限り、全体を見渡すことはむずかしく、結局ひとりの人間がストリップ大通りの雑踏の中から同時に見ることができるのはせいぜい2〜3ヶ所。つまり、7ヵ所でも10ヵ所でも視界に入る花火の量にそれほど大きな違いはないので、あまりに気にする必要はないだろう。

 7ヶ所の打ち上げ場所は右の地図の赤い部分。北からストラトスフィア、トレジャーアイランド、ベネシアン、シーザーズパレス、プラネットハリウッド、アリア、MGMグランド。
 2年前と比べると顔ぶれがやや変わっており、サーカスサーカスとフラミンゴが消えて、シーザーズパレスとアリアが新たに加わった。
 なお、2年前までと同様、この花火大会においては、打ち上げ場所と群衆との距離が近いため、安全上の理由から、あまり大きな花火は打ち上げないことになっている。
 つまり個々の花火は、日本の花火大会のものに比べると総じて小さいので、大きな期待は禁物だ。「三尺玉」 や 「四尺玉」 のような巨大花火はまちがっても打ち上げられない。
 また、アメリカの花火大会は一般的に日本の花火大会のように 1時間も2時間もやらないので注意が必要だ。この大会も例外ではなく、継続時間はせいぜい10分程度。したがって、カジノなどに夢中になって現場への到着が少しでも遅れると見逃してしまうことになりかねない。夕方から歩行者天国になる現場は深夜12時近くになると身動きが取れないほどの大混雑が予想される。十分余裕を持って行動するようにしたい。
 なお、花火と群集との距離が近いため風に対する条件がきびしく、時速10マイル(秒速約 4.5メートル) 以上の強風の場合は消防当局の判断で中止になる可能性がある。



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