週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2009年 11月 25日号
ゴールデンナゲットの新館 Rush Tower が華々しくオープン
 11月23日午後4時40分、地元著名人や業界関係者など約300人が集まる中、ラスベガス市長オスカー・グッドマン氏 (2枚目の写真) の乾杯の音頭とテープカットにより、ゴールデンナゲットホテルの新館 Rush Tower (写真右) が華々しくオープンした。総工費は1億5000万ドル、地上25階、500部屋。この新館の開業により、同ホテルの部屋数は約2400部屋になった。

 ラスベガスにおけるホテルの新規開業といえば、すべてストリップ地区もしくは郊外ばかりで、ゴールデンナゲットがあるダウンタウン地区での開業は過去数十年間まったくのゼロ。
 近くに市庁舎がある市長にとっても、「何年ぶりだかわからない」 というほど珍しい出来事で、それがゆえに長期低迷に悩むダウンタウン地区の関係者にとっては喜びもひとしおだったようだ。
 そもそもこの新館、世界同時不況が始める前に着工してしまったため、つい最近まで、建設中断や、完成しても開業をしばらく見合わせる案などが真剣に検討されていたほどで、今回の開業は最後まで微妙な決断だったという。そんなこともあり、とりあえず今は安堵と祝賀の雰囲気に包まれているが、ゴールデンナゲットにとってはこれからが正念場だ。

 ちなみに今回オープンした新館の客室は (写真右)、本館(Gold Tower、Carson Tower) に比べはるかにゴージャスに出来ているため、宿泊料は本館ルームの約2倍前後に設定するとしている。しかしその価格設定だとストリップ地区の高級ホテルとぶつかることから、新館のビジネスは前途多難と見る業界関係者も少なくない。
 その一方で、老朽化したホテルばかりのダウンタウン地区においてはハイエンド市場の競争がまったくないため、500部屋程度の供給は新規の需要で簡単に吸収できるという意見もある。
 つまり、これまで高級ルームの供給がなかったために需要もないように見えていただけで、実際にはダウンタウン地区に泊まりたいと考えているハイエンド層は必ず存在しているという分析だ。
 もしそうであれば、今回の開業はハイエンド層がダウンタウンに集まるきっかけになり、今後このエリアの客層や雰囲気が大きく変わる可能性がある。(右上の写真は高級感あふれるバスルームの洗面台。バスタブとシャワーブースは独立していないが、バスタブが非常に大きく使いやすい)

 今後の予想はさておき、今回の開業は単なる新館のオープンだけにとどまらない。プール施設を取り囲むような位置に完成したため、その周辺一帯も大きく変わった。特に2階のデッキ部に完成したアダルト専用プール(写真右) は注目の的だ。そのほかにも、カジノ、レストラン、多目的ホールなど、新たに加わった施設は少なくない。また、プール内の売店やジャクージ周辺も改装され、プールサイドブラックジャックや従来から人気のサメが泳ぐ水槽の中を通過してダイブするアトラクション(写真右下) も健在だ。

 ちなみにこのページ内に掲載されている写真はすべて23日に撮影されたもので、11月下旬の今の時期でもプール施設は開放されている。
 メインのプールは温水なので水中にいる限り寒くはないが、外に出るとかなり寒い。それでもストリップ地区のホテルのプールに比べ、周囲が建造物に包囲され風が当たりにくくなっているので、寒さに対する条件は多少恵まれている。なお真冬になってもサメの見学は従来通り今シーズンも可能とのこと。

 Rush Tower 内の最大の注目施設は、なんといっても Chart House だろう。カリフォルニアを中心に展開するシーフードのチエーン店だ。
 ここの水槽がすごい。床から天井までの高さ4メートルの大型水槽に、サメを始めとするさまざまな魚が泳いでいる。顔の表情がおもしろいとのことで日本の水族館で人気のメガネモチノウオもいるから驚きだ (アメリカの一般の水族館ではあまり見かけない)。
 その巨大水槽を取り囲むようにダイニングテーブルが配置されており、水槽に接するほど近い位置で食事を楽しむことができるようになっている。
 日本人の味覚に合いそうなメニューも多く、料金もストリップ地区に比べてリーズナブル。たとえばカラマリフライ (イカのフライ) は、他の店と異なり、イカ以外にもポテトなど野菜のフライも付いてくる豪華版で、ソースも二種類付いて今なら開業記念特別割引で8ドル。ダウンタウン地区を訪問した際のダイニングスポットとしてぜひ覚えておきたい一店だ。

 このホテルのシンボル的存在の金の塊 (下の14枚目の写真) も今までどおりの場所 (本館フロントロビー近く) に展示されている。また、ダウンタウンとしてはかなり本格的な寿司店 RED (同1枚目) も覚えておいて損のないダイニングスポットだ。美人ディーラーばかりが集まったテーブルゲームピットもある (同4枚目)。
 宿泊しなくてもそれなりに楽しめるホテルなので、ダウンタウン地区へ行った際はぜひ立ち寄ってみると良いだろう。



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