週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2009年 03月 04日号
ビール飲み放題のバフェィで話題の Mリゾートがオープン
 3月1日午後10時、客室数380の中規模カジノホテル 「M Resort」 が、打ち上げ花火と共に華々しくオープンした。(右写真、クリックで拡大)
 場所はストリップ地区の中心街から真南へ直線距離で約18km の地点。(地図セクションの左側にある [カジノホテル ストリップ以外] をクリックし、その地図の一番下にある赤い印の位置)
 「Built by locals for locals」 (地元民による地元民のために建てられた) がうたい文句のこのホテル、基本的にはラスベガス市民やロサンゼルス地区から陸路でやって来るギャンブラーをターゲットにしているが、ストリップ地区との間に無料シャトルバスを運行しているので、日本人観光客でも簡単にアクセス可能だ。

 まだ開業3日目なので評価を下すには早すぎるが、評判は総じて良いようだ。地元各メディアの論調も好意的で、悪い話はほとんど耳にしない。また、ローカルカジノにありがちな安っぽさもなく、すっきりきれいにまとまっている。
 他のカジノホテルにたとえて表現するならば、建物やカジノ内の雰囲気はレッドロックに、プール施設を含めた屋外のコンセプトなどはグリーンバレーにどことなく似ている感じで、両者の良い所を集めたようなカジノホテルと考えればいいだろう。
 ちなみにそのレッドロックもグリーンバレーもステーションカジノ社による運営で、同社が数多く所有するローカルカジノの中の最上位にランクされる2ヶ所だ。ではこのMリゾートもその系列かというとそうではない。地元の実業家 Marnellファミリーが建てたもので、名称のMはそのイニシャルに起因している。

 このホテルには、ローカルカジノでは当たり前の施設、ボウリング場、ビンゴ会場、映画館、託児所がない。その部分においては、それらをすべて有しているレッドロックとはまったく似ていないことになり、逆に映画館しか持たないグリーンバレーをかなり意識していることがうかがえる。当然のことながら、あとから完成したMリゾートのほうが完成度が高く、多くの部分でグリーンバレーに勝っており、結局、コンセプトばかりか地理的にも近いグリーンバレーは、レッドロックに比べて、かなり客を奪われることになりそうだ。(右上の写真は、本格的な野外ステージを持つ広大なプール施設)

 さてMリゾートの一番の特徴や自慢はなにか。それはこのホテルの広報資料などによるとホスピタリティーということになっている。つまりハード的な部分よりもその手厚いサービスが自慢らしい。
 たしかに他のホテルには存在しないサービスがいくつか見られる。たとえばコーラなどのソフトドリンクの無料飲み放題サービスなどがその典型だ。もちろん、どこのカジノでもプレーをしていればドリンクは無料で持って来てもらえるが、ここではセルフサービスのドリンクスタンドがカジノ内に2ヶ所用意されているので (写真右上)、プレーに関係なくだれもが自由に飲むことができるようになっている。さらにウェイトレスが運んでくるわけではないのでチップも不要だ。
 このようなサービスが可能になっている背景には別の理由もある。実はこのホテル、館内のすべての飲食施設は自社直営で、ファーストフード系のテナントなども一切入っていない。したがって、飲み物をいくら無料で提供しても、他店への影響を気にする必要がないというわけだ。

 食べ放題のバフェィ(写真右) でも同様な特徴が見られる。なんとビールやワインが、コーラやコーヒーなどと同様、追加料金無しで飲み放題だ (ディナータイムのみ)。
 ビールもワインも仕入原価的には大したコストではないはずなので大盤振る舞いというほどのサービスではないが、他のホテルではそれらを食事の料金とは別に最低でも5ドル程度で販売していることを考えると、その 「売る機会の放棄」 という意味ではかなり太っ腹なサービスといってよいのではないか。
 ちなみに選べるビールの種類は超ポピュラーなクアーズライト、大衆ビールの代表格パブストブルーリボン、そしてドイツのヴァルシュタイナーの3種類で(変則的なルートビールなどは除く)、日本のビールのようなしっかりした苦味を味わいたい場合はヴァルシュタイナーがおすすめだ。
 ワインはすべてカリフォルニア産でメルロー、カバネーソーヴィニヨン、シャドネー、ホワイトジンファンデールの中から選び現場スタッフに申し出る。
 未成年者の飲酒は日本以上に厳しく管理されているので、ビールもワインも、前述のコーラのスタンドのようなセルフ方式ではなく、スタッフが立ち会っているスタンドに出向き、そのスタッフにグラスに注いでもらうことになるわけだが、アジア人は若く見られがちなので、パスポートなどの提示を求められる可能性が高い。30代はもちろんのこと、40代でも提示を求められることがあるので注意が必要だ。これは、日本人が若く見られるというよりも、白人系の人の中には40代ぐらいにふけて見える未成年者がたくさんいるからと考えるべきかもしれない。いずれにせよ若く見られがちの者は40代ぐらいでもパスポートは必携だ。

 さて、アルコールに興味がない者にとってはバフェィの料理が気になるところだが、かなりのレベルにあるといってよいだろう。
 実際に数えたわけではないが、料理の品数はラスベガス屈指で、またそれぞれのレベルも総じて高い。ちなみに 「シーフードの日」 とされているのは金曜日と土曜日のディナータイムだが、なぜか今週は開業記念ということか月曜日でもカニ、生ガキ、各種刺身、そして寿司が陳列台にきれいに並んでいた。火曜日のランチタイムにもそれらシーフードが出されていたが、その理由は現場スタッフに聞いてもわからなかった。たぶんここ数日だけのサービスと思われるが、それらシーフード以外にも、中華、イタリアン、ステーキ、どれもかなりまともな内容だった。
 またケーキなどデザート類もサイズが小さく、いろいろな種類を楽しみたい者にとってはありがたい。そしてそれらデザートの多くは他の料理と同様、客が見ている前での実演クッキングで、たとえばクレームブリュレなども客の目の前で表面をバーナーで焼いてくれる。
 余談になるが、このバフェィのダイニングルームの一角には、テレビ放映用のスタジアムキッチンがあり(写真右、通常は使われていない)、いわゆる「料理の鉄人」のような番組の収録や料理教室のようなイベントを開催できるようになっていて、実際にすでにいくつかスケジュールが発表されている。ちなみに 3月30日と31日は 「寿司の作り方」 をこの店のシェフが演じるというから興味深い。
 バフェィの料金や時間は、朝は月〜金が 7:30am〜10:30am で $7.95、昼は月〜金が 10:30am〜2:30pm で $10.95、夜は日〜木の 4:00pm〜10:00pm が$17.95、金と土がシーフードデーで $19.95。なお土曜日と日曜日は 8:00am〜2:30pm まで朝と昼が一緒の豪華なブランチで $19.95。

 その他で特徴的なのがビールバーの「32°」。これは摂氏ではなく華氏32度、つまり零度のことで、ここでは 96種類の冷たいビールを良心価格で楽しめるようになっている。ちなみにビールの値段は 12オンスグラス(日本の350ml缶とほぼ同じ量) $2.50から。
 なおこの店では、ハンバーガーやサンドイッチなどを食べている人をたくさん見かけるが、このビールバーにはそのような食べ物のメニューは存在していない。その代わりに、となりにあるファーストフード店 「Vig Deli」 で買って持ち込んでもいいようになっている。持ち込み料などは取られない。こういった部分も全店直営というこのホテルならではのサービスといってよいのかもしれない。
 あとは Red Cup Cafe という24時間営業のカフェがあり、ここではハンバーガーなどの一般的な料理以外にメキシカンフードや簡単な中華料理も楽しむことができる。名前の通り赤いカップがデザインされた壁などが非常にユニークで楽しい店ではあるが、店の奥のダイニングルームは普通の平凡な雰囲気になっているので要注意。また、開業直後のためかオペレーションがスムーズではなくかなり待たされたばかりか、味もいまひとつだったので、まだ行かないほうがいいかもしれない。今後の改善に期待したい。

 まだまだ特徴的な施設はあるが、時間的に取材しきれていないので、それらは機会を改めることとして、最後に重要な無料シャトルについて。
 運行スケジュールは今後変わる可能性があるが、現時点では以下のようになっている。
 ストリップ側での乗り場はファッションショーモールの北口。館内からの行き方は、下層階にある GAP と Levi's の店の間の通路を通って外に出ればそこが目的の北口。Mリゾート側の乗り場は正面玄関前。右上の写真はファッションショーモールの北口に停車中のシャトルバス。所要時間は片道約20分。

ファッションショーモール発 → Mリゾート行き:
日曜日〜金曜日 10:45am 12:45pm 2:45pm 4:45pm  7:15pm 9:45pm
土曜日 11:45am  1:45pm  3:45pm 5:45pm 8:15pm 10:45pm

Mリゾート発 → ファッションショーモール行き:
日曜日〜金曜日 10:00am 12:00nn 2:00pm 4:00pm 6:00pm 8:30pm
土曜日 11:00am  1:00pm 3:00pm 5:00pm 7:00pm 9:30pm



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