週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2009年 01月 07日号
入国の新ルール 「電子渡航認証システム」、12日から運用開始
 1月12日から、アメリカ入国に関するルールが変わる。すでに日本国内でも広く報道されており、アメリカ旅行を計画している者の多くが知っているものと思われるが、知らないと空港で搭乗拒否などのトラブルに巻き込まれかねないので、改めてここで確認しておきたい。(右および下の写真はラスベガス国際空港に到着した航空機)

 新たに導入されることになったのは Electronic System for Travel Authorization と呼ばれるもので、通称 ESTA、日本では「電子渡航認証システム」と訳されている米国入国のための認証制度。
 1月12日以降にアメリカへ渡航する者は、アメリカ政府が用意した専用サイトを通じて、事前にこの認証を受けなければならない。
 対象は、今まで短期の入国に対してビザが免除されてきた国 (日本を含む主要先進国など35ヶ国) のパスポートを持つ一般渡航者。つまり、企業の駐在員など長期滞在ビザを持つ者は対象外だが、大多数の一般の短期(90日以内) 観光客が対象となる。申請手数料などに関しては、将来的には有料になるとの噂もあるが、現時点では無料。

 名前、生年月日、パスポート番号などの基本情報の他、伝染病感染、逮捕歴などに関する設問に答えていくかたちで申請する。
 合否の判定は、テロリストなどアメリカ側のブラックリストに載っていない者で、なおかつ病気や犯罪などに特に問題がない大多数の観光客の場合、瞬時になされることになっているが、72時間ほど待たされる場合もあるとのこと。
 したがって、承認されるかどうか不安がある者は、航空券などを手配する前に申請しておいたほうがよい。ちなみに申請フォームの中にあるフライト番号や滞在ホテルなどに関する設問への回答は必須ではなくオプションになっているので、渡航日程が決まっていなくても申請できる。一度承認された後は2年間有効だが、パスポートの期限が切れた場合は無効となる。

 この新制度の導入は、テロリストの入国防止などが一義的な理由のため、大多数の者はなんら恐れる必要はないが、過去において入国拒否や不法滞在したことがある者は問題となる可能性があり、もしこのESTAで承認されなかった場合は、アメリカ大使館や領事館に出向き、改めてビザを取得するなど、それなりの対応が必要となる。
 なお、このESTAは、米国入国のための十分条件ではなく必要条件であり、最終的な判断はこれまで通り米国側の各空港の入国審査官にゆだねられているので、ESTAで承認されたからといって、入国が100%保証されたわけではない。

 サイトの場所は https://esta.cbp.dhs.gov で、日本語版も用意されている。ただし、その日本語版は、英語版の中の単語をそのまま単純に日本語に置き換えただけのような不自然な文章が多く、読みづらい部分が少なくないので、英語が極端に苦手な者以外は英語版のほうがわかりやすいかもしれない。
 また、翻訳レベルの低さもさることながら、記述自体に明らかな誤りもあり (たとえば、英語版に記載されている対象国のリスト内にはイタリアが含まれているが、日本語版ではオランダが2回重複記載されイタリアが抜け落ちている)、テロリスト対策という国家的な重要テーマに取り組んでいるわりには真剣さや緊張感が伝わってこない完成度になっているので、この記事に刺激され修正されることを期待したい。

 なお、基本的には申請後すぐに承認されるため、出発直前に成田空港や関空でも申請できるが、各航空会社では、トラブルを避けるために事前の申請を呼びかけている。関係各所の本件に関するサイトは以下の通り。ちなみに申請フォームへの記入方法に関しては、以下の在日アメリカ大使館のサイト内にある [ESTA申請ステップガイド] が非常にわかりやすい。(グアム、サイパンは ESTAの対象外)

在日アメリカ大使館 http://japan.usembassy.gov/j/visa/tvisaj-esta2008.html 
国土交通省 http://www.mlit.go.jp/kokusai/kokusai_fr1_000002.html
日本航空 http://www.jal.co.jp/other/info2008_0807.html
全日空 http://www.ana.co.jp/topics/notice080822/index.html



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