週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2008年 08月 13日号
室内席も屋外席も個性的なイタリア料理店 DAL TORO
 先週のこのコーナーで、パラッツォホテル内にオープンしたスーパーカー 「ランボルギーニ」 のショールームの話題を取り上げたが、今週はそのショールームとのコラボレーションとして運営されているイタリア料理店を紹介してみたい。
 店の名前は DAL TORO。DAL は英語の from、TORO はイタリア語で牡牛。ちなみに牡牛はランボルギーニのシンボルマークだ。(ランボルギーニの創業者は牡牛座生まれ)

 場所はランボルギーニと同じパラッツォホテル内のストリップ大通りの歩道に面したところにあり、両者はガラスで区切られているだけで、事実上、同じ空間内に同居していると考えてよい。
 オーナーはそれぞれ異なるが (どちらもイタリア人)、互いに友達同士で、ランボルギーニのショールームに来た客がこの TORO で食事をし、TORO に来た客がついでにランボルギーニを見て帰るという良好な補完関係を維持しながら、互いに運営を続けている。

 そんな環境にあるためか、このレストランの室内席からはランボルギーニをガラス越しに見ることができる (右の写真内の赤、黄、緑に見えるのがランボルギーニ。クリックで拡大表示)。
 といってもショールーム内のすべてが見えるわけではないので、さらに見たい場合は、10ドルの入館料を支払う必要がある。

 一方、ストリップの歩道に面した屋外席の目の前は、無料アトラクション 「サイレンス オブ TI 」でおなじみのトレジャーアイランドホテル。(左は、このレストランの屋外席からトレジャーアイランド側を撮影した写真。赤く見えるのがアトラクションに登場する船の帆)
 したがって、上演時刻のタイミングさえ合えば、食事をしながらそのアトラクションを見ることができるが、こちらも全部が見えるわけではなく、歩道と屋外席の間に垣根などの植え込みがあるため、ショーの下のほうは見ることができない。ちなみに上演時刻は 7:00pm、8:30pm、10;00pm、11:30pm の毎晩4回。

 ということで室内も屋外も個性的な楽しいイタリア料理店だが、立地環境だけではなく、料理のほうもかなり高いレベルにあるように見受けられる。
 経営者がイタリア人ということもあり(マネージャーもイタリア人)、アメリカの店にありがちな、ゆで過ぎのスパゲティーを出すなどということはまず無い。味付けも総じて日本人の味覚に合っているので、興味がある者はぜひ足を運んでみるとよいだろう。
 と、ここまで書いてから、「塩味が濃すぎた」 といった意見が飛び込んできた。まだ日が浅いため指示などが徹底されていないのか、シェフによって大きなバラツキがあるのかもしれない。

 ところで室内席と屋外席、どちらがいいか悩むところだろう。
 冷房が効いた涼しいダイニングルームでランボルギーニを見ながら食べるのもよいが、ここはひとつ屋外席をおすすめしたい。たとえアトラクションをやっていない昼間の時間帯でも、目の前の植え込み部分に小さな噴水や滝があるのでそれほど暑くはなく、通行人の様子なども風景として楽しめるからだ。
 入店の際、案内役のスタッフにどっちがいいか聞かれるので、「アウトサイド、プリーズ」 などと言えばわかってもらえる。
 以下は今回の一連の取材で食べてみた料理の一部。なお、まだ開業後、日が浅く試行錯誤の運営が続いているためか、ランチタイムとディナータイムの料金設定が変則的に変わったりしている。したがって、以下の料金も流動的なものと考えておいたほうがいいかもしれない。

無料で出てくるパン。パンそのものは、写真から想像できる範囲の標準的なもの。右手前はパセリ入りのオリーブオイル。ちなみにバターの代わりにオリーブオイルが出て来るのは、最近のアメリカのイタリア料理店で見られるトレンドだが、本場イタリアでは、パンにオリーブオイルやバターをつけないのが一般的なので、この種のモノは出てこない。
Branzino Crocante : $37.00
1匹丸ごと料理。メニューによると魚は Sea Bass。赤と黄はトマト、紫はオリーブ、緑はケイパー。この種の料理はアメリカ人にとっては珍しいが、魚を食べなれている日本人にとってはどうということはない料理。
Ravioli al Formaggio : 昼 $15.00 / 夜 $16.00
歯ごたえはしっかり。中身はリコッタ、ゴルゴンゾーラ、パルメザン。香りがとかく強すぎるゴルゴンゾーラと他のチーズのバランスがいい。アスパラガスのクリームソースも絶妙。量はアメリカにしてはかなり少なめ。
Scampi alla Paprica : $28.00 夜のみ
シャロット、パプリカ、ケイパーで調整したスパイシーでクリーミーなマリナラクリームソースと海老の絶妙な組み合わせ。添えてあるスパゲティーはアルデンテのペペロンチーノ。
Fettuccine alla Bolognese: 昼 $15.00 / 夜 $18.00
この店オリジナルのホームメードのエッグフェトチーニ。パスタとしての歯ごたえはまずまずだが、日本でいうところのミートソースの味は極めて平凡。
Calamaretti : $13.00
最近この種のイカフライは、どこに店にもある定番アペタイザー。やわらかくうまく揚げてあり、レベルとしては標準以上。添えられているのはスパイシーなマリナラソース。
Pizze, Prosciutto e Tartufo : $19.00 夜のみ
イタリアンスタイルの極薄ピザ。乗っているチーズも薄く、あっさり上品な味に仕上がっている。生ハムがうまい。チーズたっぷりの分厚い濃厚なピザが好きな者にはパンチに欠けるかも。サイズは直径30センチ。
Tortiglioni Rustici: $18.00 夜のみ
チューブ状の短いパスタと、チキン、パルメザンチーズ、タイム、シイタケなどで作ったクリームソースの組み合わせ。コシは十分にあり、ゆで方などに問題はないが、メインディッシュとしては量が少なめ。
Sliders Tricolore : $22.00 夜のみ
最近大流行しているスライダー(小さなハンバーガー)。アメリカ食文化の代表格ともいえるスライダーが、本格的なイタリア料理店に進出していることに少々違和感を覚えるが、味的には悪くない。
Frutti Di Bosco : $6.50
真ん中の層にカスタードが挟んである。ワイルドベリーの甘酸っぱさとケーキの甘さがうまくマッチしていて、アメリカのレストランのデザートとしては極端に甘すぎず、まずまずの味に仕上がっている。
Torta Della Nonna: $8.50
イタリアの典型的なデザートのひとつ。味としては写真から想像できる範囲のモノで決して悪くはないが、ややこってりしすぎているのが気になる。といってもこってり感こそがこのケーキの持ち味。
Profitteroles : $6.50
チョコレートソースでくるんだシュークリーム。デザートは目でも楽しみたいものだが、見てくれが非常に悪いのが難点。味は見た目ほど悪くはないが、もう一度オーダーする気にはならない。
Gelato Misto : $6.50
バニラとチョコレートのジェラート。大きくハズレることがないのが、ジェラートやアイスクリームの特徴で、この店のデザートメニューで何をオーダーすべきか迷った際は、これが無難かも。
Coffee : $3.50〜
普通のコーヒー、ラテ、エスプレッソなど、各種さまざまなコーヒーが可能。イタリアンということを意識しているのか、どれも総じてアメリカのコーヒーにしては香りが濃く、高級感がある。


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