週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2008年 07月 23日号
"Welcome to Fabulous LV"、 いつだれが作ってどこにある?
 右のネオンサイン(クリックで拡大表示) に使われているデザイン、一度でもラスベガスを訪問したことがある者なら、何度も目にしているにちがいない。
 もはやラスベガスの象徴ともいうべきこのマークは、Tシャツ、帽子、マグカップなどのみやげ物から、店の看板、印刷物、広告と、ありとあらゆるものに使われている。
 そのわりには、このネオンサインの現物を見たことがあるという者は意外と少ない。そもそもこの看板はなんなのか。いつだれがどこに作ったのか。

 まず存在場所についてだが、一ヶ所ではない。公式のものだけでも三ヶ所にある。非公式のものも含めればもう少しあるかもしれない。
 ちなみにここでいう公式とは、ラスベガス観光局が存在を認め管理しているもので、ストリップ地区の南端、ストリップ地区からダウンタンへ向かう途中(写真右)、ストリップ地区から東へ約8km 行った地点にあるボールダーハイウェー地区(一番上の写真)の3ヶ所にある。

Welcome to LV Welcome to LV Welcome to LV Welcome to LV  今、「公式」という言葉を使ったが、このデザインに関しては 「非公式 = ニセモノ、違法コピー」 と解釈するのは適切ではないだろう。なぜなら著作権フリーで、だれもがこのデザインを無料で合法的に利用できるようになっているからだ。
 ニセモノと呼べるものが存在しない限り、もはやすべてが本物で、たとえばそのマークが付いた商品はすべてが 「ラスベガス市の公式グッズ」 といえなくもない。したがって、公式かニセモノかの論争が絶えないミッキーマウスなどとはかなり様相が異なっていることになる。

 本物がたくさんあっても 「元祖」 はひとつだけだ。右の写真がそれで (提供: ラスベガス観光局)、これはこの看板が設置された1959年ごろに撮影されたものとされるが、半世紀が経過した今、周囲の環境は大きく変わっても、この看板自体は何一つ変わることなく同じ場所に立っている。
 その場所とは、既述のストリップ地区南端で、マンダレイベイホテルからストリップを南へ約1.2kmほど行った地点の中央分離帯だ。マンダレイベイから徒歩で行くにはやや遠いが、だからといってレンタカーで行っても駐車に困る。
 それでもあまりにも有名な場所のためか、強引に車を止め、記念撮影に興じる観光客があとを絶たない。数年前までは左の写真のように警察がひんぱんに取り締まっていたが (2006年5月撮影)、「これほど有名な観光スポットに駐車スペースがないほうがおかしい」 といった意見も出始め、最近は警察も大目に見てくれるようになった、といった噂も聞かれる。もちろん駐車場の設置が議論されているが、現時点ではまだ工事は始まっていない。ちなみにこの写真でワゴン車やパトカーが止まっている場所は中央分離帯であって駐車場ではない。
 したがって一般観光客がここを訪れる場合は、スリップ大通りを走る路線バス (2階建てのデュースと呼ばれるバス、写真右) を利用し、マンダレイベイホテルをすぎて最初の大きな交差点(ストリップとラッセル道路の交差点)の直後にあるバス停の次のバス停で降りるのが一番簡単だ (帰りは反対側の車線から乗ればよい)。
 なおタクシー利用もよいが、規則により流しのタクシーが原則として認められていないので (渋滞防止のため、ホテルやレストランなど施設がある場所からしか乗車できない)、帰りのタクシーに乗ることができない。したがって行きはタクシーでも帰りはバスということになる。

 さてこのネオンサイン、いつだれがどういう理由で制作したのか。
 じつは約半世紀前、広告や看板を手がける地元企業ウェスタンネオン社が、ロサンゼルスから陸路でやって来るギャンブラーたちを歓迎するためにラスベガスの入口付近に設置したもので、デザインしたのは女性デザイナーのベティーウィリス (Betty Willis) さんだ。
 その後この看板は次第に知名度を増していくことになるが、この会社もベティーさんも著作権を主張することなく、ラスベガス市が所属するクラーク郡に権利を譲渡してしまった。
 そして郡は著作権料を取ることなく、万人が利用できるように権利を開放し、今日に至っている。
 その結果、ギフトグッズからネバダ州陸運局発行の自動車のナンバープレートにまで (写真左上)、広く使われるようになったわけだが、そんなラスベガスの歴史を作ったベティーさん、実は今でもご健在で、取材にも快く応じてくれた。

 「著作権を手放さなければ今ごろ億万長者になっていたわ」
 84歳とは思えない元気な姿でジョークを飛ばすその陽気な振る舞いからは、温厚な人柄とラスベガスに対する並々ならぬ情熱が感じられた。
 これだけ広く利用されている無形の財産を残してくれ、なおかつ、この街の歴史のすべてを知りつくしているベティーさんはまさにラスベガスの至宝といってよいだろう。(写真は先日マンダレイベイホテルで行われたサイン会)

 さて最後にクイズ。実際の看板の 「 WELCOME TO Fabulous LAS VEGAS 」と描かれている面の裏側は以下の 1〜12 のうちのどれか? (クリックして正解すると、その実際の様子の写真が表示される)

【 オモテ 】【 ウラ 】

   1. オモテと同じ (WELCOME TO Fabulous LAS VEGAS)
   2. 何も描かれていない (電気器具を収納する扉があるだけ)
   3. THANK YOU FOR VISITING Come Back Soon
   4. THANK YOU See You Again Soon
   5. THANK YOU Good Luck to You
   6. Have a nice trip Come Back Soon
   7. Have a nice day Come Back Soon
   8. THANK YOU  Los Angeles 257 mile
   9. THANK YOU  No gas station next 42 mile
  10. We miss you Come Back Soon
  11. Don't Leave! Stay in Las Vegas!
  12. DRIVE CAREFULLY Come Back SOON



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