週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2008年 07月 09日号
レストラン&クラブの CAT HOUSE、テーマは売春宿と下着?!
 「売春宿と下着がテーマ」 というなんとも過激な店が、ピラミッド型ホテルとして知られるラクソー内に "再オープン" した。店の名前は CAT HOUSE。
 過激なのはテーマだけではない。建築構造的にもかなり荒っぽかったようで、実はこの店、オープン直後の今年の2月、なんと営業中に客の重みで2階のフロアが突然沈下し、あわや崩壊という緊急脱出劇を演じている。その後、当局の立ち会いのもとで補強工事がなされ、このたび晴れて再オープンを果たしたという次第。

 構造が変わってもテーマはもちろんそのままだ。売春宿に下着と聞けば、だれもが酒場のような店を想像してしまうが、"本業" は本格的な高級レストランというから驚く。
 ナイトクラブも併設されているが、カリスマシェフ Kerry Simon 氏が率いるここのダイニングはたしかに本物で、正統派のライバル店に勝るとも劣らないグレードの高い料理で評判だ。ちなみにそのダイニングセクションは毎日オープンしているが、クラブのセクションは曜日限定の営業となっている。(左上の写真は、さりげなく店内に現れる下着姿の女性で、取材カメラ向けに特別に登場してポーズを取ってくれたというわけではない)

 ではなぜ売春宿と下着なのか。といっても特に理由があるわけではなく、単なるマーケティング戦略と考えてよいだろう。またそれは、この店だけの方針ではなく、ホテル側の戦略とも密接に関係しているようだ。
 実はこのホテル、エジプトというコンセプトを前面に押し出したファミリー路線の「テーマホテル」から、アダルト向けの「おとなのホテル」に生まれ変わるべく改造工事がいたる所で進められており、CAT HOUSE のような施設の出現が待たれていた。
 ちなみにその一連の改造工事は、エジプト色を排除することを旗印に進められており、たとえばカジノフロアの上層階にあったツタンカーメンの展示など、エジプト関連のアトラクションはこのたびすべて撤去され、またバフェの名称からも 「ファラオ」 の文字が削除された。ホテル名の LUXOR (エジプトの都市名) 自体も変更の対象として真剣に検討されたようだが、ピラミッドの形状までは変えることができないので、仕方なく名称もそのまま残されることになったという。

 そのような事情もあり、アダルト路線の極致ともいえる売春宿をテーマにすることになったわけだが、そのセッティングは19世紀のフランス。
 店の入口からダイニングルームに通じる廊下や階段の両側には、当時の様子を描写した絵やアンティーク調の白黒写真が所狭しと並び、また、ダイニングルームの照明も当時に合わせているのか非常に暗い。
 「売春宿」、「暗い」 と聞くと、なにやら下品で安っぽい印象を受けそうだが、当時のその種の施設の利用者は上流階級の者が多かったのか、それなりの「高級店」も存在していたようで、この CAT HOUSE もそのゴージャスな環境を余すところなく模倣したのだという。したがって、安っぽい雰囲気などはまったくなく、リッチな気分でディナーを楽しむことができるようになっており、純粋にレストランとして利用してなんら問題はない。

 とはいってもこの店ならではの演出もあるので、あらかじめ知っておいたほうがよいかもしれない。
 右の写真はダイニングルームの様子。まさにゴージャスなシャンデリアの下で高級ディナーを楽しめるようになっているわけだが、写真の左端のオレンジ色の部分に注目していただきたい。通常この部分(CatBoxと呼ばれている) は真っ暗で何もないようになっているが、突然あかりが点灯し、中で下着姿の女性が化粧をしたり着替えたりしている様子が目に飛び込んでくる。まさにアムステルダムの「飾り窓」といった感じの光景だが、これが 30分に1回ぐらいのペースで突然現れたり消えたりするので、あらかじめ知っておかないと現場でビックリすることになりかねない。もちろんその女性はビデオなどの映像ではなく生身の人間であることはいうまでもない。

無料でサーブされるパン Crispy Calamari、$13 Pigs in Blanket、$10 Grilled Tuna、$34 Braised Beef Short Ribs、$29 Crushed Red Velvet Cake、$9  「そんな場所で食事をしたくない」 という者もいそうだが、料理の質やレベルは決して悪くないので、興味がある者はぜひ足を運んでみるとよいだろう。
 料理のジャンルは、店側の広報資料によると、「モダンアメリカン」。
 試食したアイテムが非常に少ないので、総合的な評価を下すのは早計だが、デザートを除き、アメリカの食事としてはそこそこまともなレベルに仕上がっているように思えた。
 右の写真は試食してみたアイテムで、マウスを写真の上で静止させると料理名が、クリックすると拡大写真が表示される。 メニュー1、  メニュー2、  メニュー3

 さて、10:30pm になるとドアが開くナイトクラブについてだが、ダイニングルームに隣接する形で同じフロアに存在している。ちなみにそのセクションの名称は The Loungerie。ラウンジ(lounge)とランジェリー(lingerie) を合体させた造語だ。
 内装はすべて情熱的な赤。決して広くないスペースにお立ち台がいくつか用意されており、そこでこの店自慢の下着姿のセクシーな女性が踊る。

 入場料は、他のクラブ同様、日によってかなり流動的だが、男性 $30、女性 $10、地元民の女性は無料、というのが平均的なパターン。
 なお、今後ルールが変わる可能性はあるが、現時点ではレストランを利用した者は、男女問わずそのまま無料でクラブセクションに入ることができる。したがって、9時ごろレストランに入ると、食べ終わるころにクラブがオープンするのでスムーズに移動できることになる。
 場所はカジノフロアのほぼ中央付近。カジノからの入口の位置はレストランもクラブも同じ。営業日や時間は以下の通り。

レストラン  :  日〜木 5:30pm〜10:00pm、 金、土 5:30pm〜11:30pm
ナイトクラブ :  金、土、月 10:30pm〜4:00am (水曜日も営業する場合あり)
電話予約  :  702-262-4228


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