週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2007年 11月 28日号
新しいコンセプトのショッピン街 「タウンスクエア」
 今月14日、ストリップ地区のホテル街から南へ数キロメートルの地点に、ラスベガスとしては新しいコンセプトのショッピング街 「タウンスクエア」 がオープンした。(写真右、クリックで拡大表示)

 いわゆるショッピングモールの「モール」の意味は、冷暖房完備の室内空間というのが一般的な認識で、夏の暑さがきびしいラスベガスのショッピング街はほとんどがモール形式だ。
 シーザーズパレスに隣接する 「フォーラムショップス」 や、ウィンラスベガスの前にある 「ファッションショーモール」 などがその典型で、郊外にある地元民向けの大型ショッピング街も圧倒的にモール、つまり室内が多い。
 もちろん屋外型ショッピング街もまったくないわけではなく、ラスベガスでは 「プレミアムアウトレット」 などがそれに相当する。

 今回オープンしたタウンスクエアは屋外型。しかし、店が単純かつ機能的に並ぶ一般のアウトレットなどとはかなり様相が異なっており、ラスベガスとしては新しい形態のショッピング街といってよいだろう。
 目指しているのは自然な形の商店街。つまり、「街並み再現タイプ」 とでも言えばいいのか、店の存在の前に街造りが前提にあり、どこの都市にも昔から自然発生的に存在しているような商店街を人工的に再現しようとしている。
 このスタイルは、グリーンバレー地区 (ストリップ地区のホテル街から南東方向に高速道路で15分ほどのエリア) にあるショッピング街 「ディストリクト」 に近い形態ではあるが、規模がこちらの方がはるかに大きく、またコンセプトへのこだわりも比較にならないほど強く感じられる。
 ちなみにタウンスクエアでは、自然な街並みにとことんこだわっているのか、店の前まで車が進入できるようになっている。通常の人工的に作られたアメリカのショッピング街では考えられない光景だ。
 この歩行者と車の共存は、交通安全的には好ましくないが (もちろん道路が複雑に入り組んでいるため飛ばすことはできない)、どこかの街を散歩しているかのような気分にさせてくれるという意味では、古い街並みが少ないラスベガスとしては粋な演出といってよいだろう。
 さらに路上駐車用のパーキングメーターまでもが設置され (写真左上。もちろんこれとは別に立派な駐車場が用意されている)、それも自然な街並みの再現に一役買っている。これらすべてを、砂漠地帯の荒野のような土地の中に造ってしまったところが、なんともラスベガスらしく興味深い。

 さて気になる店舗の顔ぶれだが、Abercrombie、Ann Taylor、Armani Exchange、Eddie Bauer、Banana Republic、Bath & Body Works、BEBE、Fossil、GAP、GUESS、Old Navy、Origins、Sephora など (これらのすべてがすでに開業しているわけではなく準備中の店も含む)、基本的には他のショッピングモールと大差ない。

 そんな中、話題を集めているのは、ギター、ドラムス、キーボードなどを中心とした大型楽器店 Guitar Center だ。タウンスクエアの最西端に位置する大型テナント向けの大きな施設内に映画館 Rave Motion Pictures と並んで入居し、さらに高速15号線に面しているとあって、ひときわ目立つ存在となっている。
 そのほかには APPLEの人気が高い。iPodユーザーなどで連日賑わいを見せており、客の数という意味では他の店を圧倒している。
 そして話題的にも面積的にも注目度ナンバーワンなのが、オーガニック野菜などを中心に高級食材を扱う全米規模のスーパーマーケット Whole Foods だ。郊外では珍しい存在ではないが、ホテル街から簡単にアクセスできる場所に登場したという意味では、日本からの観光客などにとっては大いに興味があるところだろう。

 さて、ここまでいろいろな店の名前を書き並べてきたが、じつは出店を予定している店舗のまだ半分程度しか開業していない。つまり残りはまだ準備中だ。Whole Foods もまだ営業していない。
 つまり、オープンしたといっても、それはラスベガスが得意とする見切り発車的な開業 「ソフトオープン」 で、タウンスクエアの中の実態は、右の写真のような場所が半分近くを占めている。現時点で開業している店と準備中の店のリストはこちらをクリック

 場所は、マンダレイベイホテルの南約2.5kmの地点。ベラージオホテル前の交差点からだと約5.5km 南。
 行き方としては、ストリップ大通りを走っている二階建てバス DEUCE の南行きに乗り、ひたすら南へ向かい、ラスベガス国際空港の滑走路 (左手に見えてくる) をすぎて最初に現れる大きな交差点 (ストリップ大通りとサンセット通りの交差点) を超えた直後のバス停で降りる。降りたら右手がタウンセンター。なお、DEUCE の乗り方などについては、このラスベガス大全の [市内交通]セクションを参照のこと。


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