週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2007年 11月 21日号
プラネットハリウッドホテルがグランドオープン
 今年4月に仮オープンし、正式オープンが待ち望まれていた大型カジノホテル、プラネットハリウッドリゾート&カジノが去る11月16日、ついにグラ ンドオープンした。
 16日、17日の両日には大々的なグランドオープニングパーティーが開催され、ハリウッドスターをはじめとするセレブリティーも多数参加し、華やかな宴が繰り広げられた。今回はグランドオープニングパーティーの模様と、正式オープンに合わせて開店したレストランなどを紹介てみたい。

 アラジンホテルが開業後わずか13カ月で経営破綻し、会社更生法の適用を申請、事実上倒産したのは 2001年 9月28日のこと。
 その約 2年後、レストラン、 プラネットハリウッドを展開するプラネットハリウッド社と、シェラトン、ウェスティン、W、ル・メリディアンなどのホテルを経営するスターウッド社の企業 連合グループが受け皿企業に決定し、大改修工事がスタートした。つまり、改修工事開始から改名を経て今回のグランドオープンまで、実に3年以上の期間を要したこ とになる。

 待ちに待った新ホテルの誕生を祝うため、グランドオープニングパーティーは業界関係者、メディア、そしてハリウッドやスポーツ界の大物を多数招待しての大 掛かりなものとなった。
 まず、16日夜は人気コメディアン、ジョン・スチュワートのパフォーマンスで幕開けし、その後、ハリウッドスター、ブルース・ウィリスがボールルームに設けられた特設ステージに立ち、ミニライブを行った。ちなみに、ブルース・ウィリスはプラネットハリウッド社の出資者の1人で、同ホテルの経営にも積極的に関与していると言われている。

 翌17日も大掛かりなイベントが目白押しだった。ホテルに隣接する大劇場、Theatre for the Performing Arts で、バーブラ・ストライザンドのコンサートが開催され、そのオープニングを担当したのは、これまたアメリカ国内では根強い人気を誇るコメディアン、ケビン・ポラック。
 ストライザンドは映画 「追憶」 のテーマ曲など、懐かしのヒットソングを多数披露。招待客たちから熱い拍手を浴びていた。
 深夜を過ぎてもパーティーは続き、ボールルームに会場を移して、アース・ウィンド&ファイヤのコンサートが行われた。また、ホテル内に来週オープン予定のウルトララウンジ The Living Roomは、ハリウッドセレブら超VIP客だけを招いたプライベートパーティーで夜明け近くまで盛り上がった。

 ホテル前のストリップ大通りに面した歩道には赤じゅうたんが敷かれ、アカデミー賞かグラミー賞の授賞式さながらに大物セレブリティーが続々登場、集まった観光客たちを大いに沸かせた。
 両日、パーティーに姿を見せた有名人は、プラネットハリウッド社の出資者の1人であるシルベスター・スタローンをはじめ、エディー・マーフィー、ケビン・スペイシー、アシュトン・クッチャー、デミ・ムーア、シュガー・レイ、ジェームズ・ブローリン、トレーシー・エドモンズなど。
 The Living Room でのプライベートパーティーには、ニューヨーク・ヤンキースのジェイソン・ジアンビ、トム・ジョーンズ、デイビッド・ハッセルホフ、マジシャンのハンス・クロック、パトリック・スウェイジー、NBAプレイヤーのクリス・ミルズらが登場した。

 さて、プラネットハリウッドがどのようなホテルになるかについては、ソフトオープンを取材した 2007年4月25日付けの週刊ラスベガスニュースでお伝えしたが、仮オープンから7カ月を経て、なにがどう新しくなったのか。順に紹介していこう。
 まず、客室についてはその前回の記事で紹介したとおり、ハリウッド映画をテーマにした部屋へのリモデルが急ピッチで進められている。残念ながら、今回は広報担当者がパーティーのために多忙で、モデルルーム以降に完成した新客室を見せてもらうことはできなかったが、現時点で約3分の1が完成しているとのこと。ちなみに、全室の改修が完了するのは、早くても来年末頃になるようだ。
 新しくなった客室の最大の特徴は、映画の撮影で使われた衣装や小道具など、メモラビリアが展示されていること。
 展示物は強化ガラスで保護されており、手で触れることはできないが、本物の衣装や小道具を客室内というプライベートな空間でじっくり見られるのは、映画ファンにとってはたまらないだろう。
 また、メモラビリアはすべて1点もののため、展示物は部屋ごとに異なっている。宿泊するたびに「今回泊まるのは何の映画をテーマにした部屋だろう」と楽しみにできるので、これは他ホテルにはないユニークなアピールポイントといえそうだ。

 話題のレストランも2軒オープンした。ひとつは GO誌で 「国内最高のステーキハウス」 の1店に選ばれたこともあるニューヨークの人気ステーキハウス Strip House だ。
 「ストリップ小屋」 を意味する名前の通り、真紅の壁は大量の女性ヌード写真で飾られている。
 しかし、ヌードといってもここに展示されているのは 1900年代に撮影されたスタジオ・マナッセのオリジナル写真。つまりアートなヌードなので卑猥な感じはまったくなく、セクシーでミステリアスな大人の空間に仕上がっている。
 インテリアデザインそのものも高級感があり、ゆったりくつろげる雰囲気だ。子供連れで行くには適さないかもしれないが、カップルで利用するのにはいいだろう。
 おすすめのメニューは上質な肉を使ったジューシーで柔らかいステーキ。サイドディッシュも凝っており、黒トリュフを贅沢に使ったクリームスピナッチ、鴨肉の脂で仕上げたマッシュドポテト、パンチェッタ(イタリアのベーコン)入りのクリームコーンなどが自慢だ。また、デザートメニューも充実しており、24層とボリュームたっぷりのチョコレートケーキが人気。

 高級レストランではもう1軒、KOI がオープンした。同店はロサンゼルスにある人気和食店の2号店。本店は有名レストランが集まるロサンゼルス随一のグルメストリート、ラ・シエネガ・ブルバードにあり、和食をベースにしたクリエイティブな創作料理で高く評価されている。
 和をモダンにアレンジした洒落たインテリアも人気で、ハリウッドセレブが集まる店としても有名だ。ラスベガス店はロサンゼルス本店とは一風異なるレトロモダンなインテリアが印象的。円形になった店内は広々としており、天井も高く開放感がある。大型のウルトララウンジも併設しているので、食後に訪れて軽く一杯、という使い方も可能だ。

 一方、カジュアル店では、サンドイッチの専門店、Earl of Sandwich がカジノフロアにオープンした。約 250年前にサンドイッチを発明したジョン・モンターギュ・サンドイッチ伯爵の直系の子孫にあたる第11代サンドイッチ伯爵がパートナーとして参画するチェーン店で、パンと具にこだわったプレミアムサンドイッチが人気だ。
 カウンターでオーダーするカフェテリアスタイルなので、時間がないときや小腹がすいたときなどには便利。
 メニューはサンドイッチ、サラダ、スープなど。名物のサンドイッチはすべてホットサンドで、ローストビーフとブルーチーズにレタスとトマトをはさんだ Beef n’Blue、ローストターキー、ベーコン、スイスチーズ、レタスにトマトをはさんだ The Earl’s Club など16種類ある。なかでも人気は 1762年に作られた元祖サンドイッチ、The Original 1762。具はローストビーフ、チェダーチーズ、ホースラディッシュソースで、ボリューム感も満点。どれも5ドル75セントと、ラスベガスでは比較的手頃な価格設定になっている点も評価できる。
 なお、グランドオープンに合わせて開店するはずだったメキシコ料理店 Yolos Mexican Restaurant、ホットドッグスタンドの Pink's はまだオープンしていない。Yolos については外装、内装ともにほぼ完成している様子だったので、間もなく開業と見ていいだろう。

 ナイトスポットでは、カジノフロアに Extra Lounge がオープン。これは、アメリカで放映中の人気芸能番組 「エクストラ」 をテーマにしたラウンジで、番組のラスベガス支局としての機能も果たしている。実際、グランドオープニングパーティーの期間中には、ここで有名人のインタビューが行われ、多くの人々の視線を集めていた。店そのものは一般的なバーとさほど変わりないが、有名人を目撃できるスポットとしては注目したいところだ。
 さて、オープンが待ち望まれていたナイトクラブ Prive は 12月末にオープンが持ち越されてしまったが、この Prive の前にあるウルトララウンジ、The Living Room は来週オープンする予定。ベルベットの大型ソファーを配した大人っぽい雰囲気のラウンジで、天井からは大きなクリスタルのシャンデリアがいくつも下がるゴージャスな店だ。

 カジノについては仮オープン時にすでに完成していたため、特に新しい話題はないが、午後6時頃から各所に設けられたお立ち台でダンサーが踊るという、華やかな演出が加わったことは付け加えておきたい。
 特に、テーブルゲームの一角に Pleasure Pit と呼ばれるコーナーが出現し、ここではセクシーな衣装を身につけた若い女性たちがディーラーを務め、黒とピンクのランジェリーをまとったセクシーなダンサーたちが踊っている。どちらもルックス的にはかなりハイレベルで、男性客にとってはいい目の保養になりそうだ。シーザーズパレス内にあるプッシーキャット・ドールズ・カジノ (バックナンバー530号で紹介) と同様の趣向だが、この種のものはいくつあってもいいだろう。

 というわけで、グランドオープニングに合わせてほぼすべての施設が完成し、正式に新ホテルとして生まれ変わったプラネットハリウッド。映画、ハリウッドグラマーなどをデザインのコンセプトにしているが、特にテーマホテルというわけではないため、無料アトラクションなど 「見るべき施設」 は特にない。わざわざ訪れる価値があるかどうかは、インテリアの志向などによるだろう。
 しかし、アラジン時代に比べれば、多くの部分において飛躍的にレベルアップしており、どうせギャンブルするならスタイリッシュな空間でやりたい、という人にはよいといえそうだ。グランドオープン直後ということもあり、カジノフロアには活気があり、夜間は大音量の音楽とともにクラブっぽい雰囲気に変わる。また、スタッフも総じて感じがよく、サービス面でも他ホテルと比べ遜色はない。ハリウッド映画やモダンなインテリアが好きな者であれば、宿泊先のひとつとして検討する価値はあるだろう。


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