週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2007年 08月 08日号
PURE 社がリオに、おとなのボウリング場 "LUCKY STRIKE"
 大した話題ではないが、いかにも今のラスベガスを象徴するかのようなボウリング場ができたので紹介してみたい。

 その名もラッキーストライクレーンズ。(文末で補足するが、この記事のタイミング、政治思想的な意味などはまったくない)
 レーンの数はわずかに10。場所はリオ・オールスイートホテル内で、運営はあの PURE Management Group 社だ。(Lucky Strike のブランドを使ったボウリング場自体はすでに 2003年から全米に存在しており、今回オープンしたのはそのラスベガスバージョンとして同社が運営するもの)

 同社は、ナイトライフ系エンターテーメントの世界では知らない人がいないほど有名な会社で、これまでにも数々の斬新な施設をクリエイトしてきている。
 たとえば、ハリウッドスターなどもしばしば訪れることで知られるラスベガス最大のナイトクラブ PURE、セクシー女性がディーラーを務める奇抜なテーマカジノ Pussycat Dolls Casino (以上、シーザーズパレス)、怪しげなワイルド系ナイトクラブとしておなじみの Coyote Ugly (ニューヨークニューヨーク)、海賊湾に面したオレンジ色のおしゃれなウルトララウンジ Tangerine、前衛的な高級アジアンフュージョンレストラン Social House (以上、TI)、まもなくオープンするトレンディーな大型ナイトクラブ LAX (ラクソー)、そして今回のボウリング場など、ジャンルにとらわれない豊かな発想でヒットを飛ばし続けている。さらに同社は 「プライバシー完全保証」 という芸能人や著名人を意識した斬新な個室型バー NOIR (ラクソー) の計画を発表し業界を驚かすなど、非ギャンブル系のエンターテーメントも重視するようになった今日のラスベガスにおいては不可欠かつトレンドリーダー的な存在だ。

 そんな同社が運営するラッキーストライク、内容が気になるところだが、簡単に言ってしまえば、ナイトクラブのダンスフロアをレーンに置き換え、簡単な軽食も出すようにしたエンターテーメント施設と考えればよいだろう。
 宣伝広告のデザインなどから、トップレスダンサーなどがたくさん出て来そうなアダルト系の施設を想像してしまう者もいるかもしれないが、そちら方面とはあまり関係ないようだ。
 それでも、あくまでもここはナイトクラブ、つまり酒場がメインなので、9:00pm 以降は未成年者 (当地では 21才未満) の入場は許されていない。したがって入場の際には、他のナイトクラブ同様、運転免許証やパスポートなど IDの提示を求められる。

 「9:00pm 以降」 というからには 「9:00pm 以前」 もあるのか?
 実はある。怪しげなポーズの女性を起用したセクシーな宣伝で 「おとな系」 をウリにしているわりには、ちゃっかりしたもので 9:00pm 以前はファミリー族も大歓迎の健全なボウリング場 & ファミリーレストランとして営業している (左の写真でレーンの右奥の部分がダイニングエリア)。
 ランチタイムもオープンというから、もはや 「おとな系」 とは無縁の普通の店だ。せっかく造った施設を日中の時間帯に遊ばせておくのはもったいないということもあるのだろうが、そのへんはしっかりした分析やマーケティング理論に基づいているようで、あくまでもねらいは夜の部分にあり、宣伝イメージもおとな系のままでいいという。

 ということで、この施設、11:00am 〜 9:00pm が普通のボウリング場 & ファミリーレストラン 、9:00pm〜3:00am がナイトクラブ & ボウリング場、ということになる。
 もちろん内装などの施設を毎日入れ替えるわけにはいかないので、照明などは多少変えるものの、ファミリー路線の時間帯も全体としてはおとなっぽいデザインのままだ。
 ちなみにそのインテリア、古い時代と新しいものの共存を目指しているようで、れんが造りの壁にジュークボックスや昔の写真といったレトロ調の素材と、直線的なデザインに真っ赤な照明が自慢のバーセクションやモダンな家具などをうまく融合させた個性的なものに仕上がっている。

 さて気になる料金だが、施設内に入ること自体は無料で、ボウリングは曜日や時間帯によって異なり、1ゲーム $3.95 から $5.95、レンタルシューズは $3.95。パーティー用のためか時間制による貸し切り料金もあるが、こちらは1時間 $55 から $65 (曜日や時間帯で異なる) となっており、便利のようだが、やや割高だ (標準的なプレー速度は 1時間 6ゲームなので)。
 食事はハンバーガー、ピザ、チキンやポテトなどのフライといった、ごく一般的なものが中心で $10前後から $20 程度。凝った高価な料理はないと考えたほうがよい。

 場所はリオ・オールスイートホテルのカジノフロア内の西側 (ストリップ地区から見て遠い側) の端、人気のバフェィ Carnival World Buffet の目の前。
 なお、黄色いピンがヘッドピン(1番ピン) に立っている状態 (左写真のような状態) でストライクを取ると、バーカウンターからドリンク 1本が提供される。ちなみに黄色いピンは各レーンのマシンに1本だけ含まれている。

 というわけで、「わざわざラスベガスまで行ってボウリング?」 と言われてしまえばそれまでだが、社員旅行などで (といっても百人もいるような場合は施設の規模的にむずかしいが)、カジノに興味がない者も一緒に集まってみんなでわいわいやりたい、なおかつ少しはラスベガスらしい大人っぽい華やかな雰囲気も欲しい、というような場合にはそこそこ使える場所かもしれない。

 最後に、「数ヶ月前から開業しているのに、なぜわざわざこの時期に記事にしたのか。やはり原爆記念日を意識してのことか。不謹慎ではないか」 と問い合わせを受けるといけないので、あえて先に申し上げておくと、それはまったくの偶然で、政治的、思想的な意味はまったくない。
( "ラッキーストライク" と原爆の関係などについてわからない場合は、各自で調べてみてください)


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