週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2007年 07月 11日号
全社共通の巨大レンタカー施設 McCarran Rent A Car Center
 今週は、4月に完成し、すでに運用が始まっている巨大レンタカー施設 McCarran Rent A Car Center を紹介してみたい。

 この施設は、これまでラスベガス国際空港 (マッキャラン空港) 周辺にバラバラに存在していたレンタカー各社の駐車場や受付カウンターを一ヶ所にまとめたもので、場所は空港ターミナルから南西方向へ直線距離で約3km離れた地点。ラスベガスの地理に明るい者は、ラスベガスアウトレット (かつてのベルツアウトレット) のすぐ北側と考えるとわかりやすいだろう。(右上の写真は現場周辺の道路に設けられた標識。左下の写真はこの施設の正面玄関側の様子。クリックで拡大表示)

 レンタカー各社および空港管理当局の共同プロジェクトとして実現したこの施設の総工費は1億6600万ドル (約200億円)、駐車スペースは全社合計で約5000台。
 現在の年間貸し出し台数 180万台程度 (約4900台/日) の稼動では、人の流れも車の流れもなんら滞ることなくスムーズに処理できる能力を有しているという。

 一ヶ所に集められたのは駐車場や受付カウンターだけではない。空港と駐車場を結ぶシャトルバスも統一された。つまり、これまで各社独自に運行していたシャトルバスが共通になり、その結果、利用者は、どのレンタカー会社に予約を入れているかに関係なく、来たシャトルバスに飛び乗れば、目的のレンタカー会社へ行けるようになった。もちろんこれまで同様、運賃は無料だ。
 深夜などの時間帯を除けば、1分に1台という驚異的なペースで巡回しているので、利用者にとって利便性が大幅にアップしたばかりか、空港内の交通緩和にもなっているというので、ラスベガス全体にとってもいいことずくめのようだ。(空港管理当局によると、1分に1台のペースで走らせても、全社が独自に運行していたときよりも交通量は少ないとのこと)
 ちなみにこのようなレンタカー施設の一ヶ所集中方式はラスベガスが初めてというわけではなく、サンフランシスコ、フェニックス、ダラスなどの空港でも見られる。

 空港の到着ロビーから、このシャトルの乗り場までは、頭上に掲示されている [Rental Car Shuttle] という 案内標識 (←クリックで写真) に従って進めばわかるようになっている。
 車体のデザインは右の写真の通り白地に青のストライプ。クラーク郡 (ラスベガスが属する行政単位) が管轄する空港管理当局が運行しているため、各社のロゴや派手な企業カラーでペイントされていた従来のシャトルに比べてかなりおとなしいデザインだが、車体の前後左右にハッキリと McCarran Rent A Car Center と書かれているので見分けるのは簡単だ。

 シャトルに飛び乗ると、約5分でレンタカーセンターに到着する。
 施設内に入ると、そこには各社の受付カウンターがずらりと並んでいる (写真左)。寂れた地方空港のターミナルよりもはるかに活気あふれるその空間はかなり広いが、ひとつの空間の中にすべてのレンタカー会社のカウンターが見渡せるように配置されているため非常にわかりやすい。
 ちなみに入居している会社は並んでいる順番に NationalAlamoDollarThriftyAdvantageEnterprisePaylessSavmorBudgetAvisHertz の 11社。
(社名をクリックすると、それぞれの会社の窓口の様子を表示)

 目的のレンタカー会社で手続きを終えたら車が待機している場所まで行くことになるが、駐車場までの通路は、まるで空港のゲートのように [A],[B],[C] とわかりやすく区別されている (写真右)。さらにそれら各ゲートはその先で上層階と下層階に分かれ、たとえばハーツは Cゲートの上層階、バジェットは Bゲートの下層階、といったように、駐車場の配置に工夫がなされている。

 とりあえずレンタカー関係ではそんなところだが、その他に知っておくと便利なのが、無線LAN。この施設内では無料でインターネット接続が可能だ。
 あと Airport Speed Advance というサービス (写真左) も知っておくと便利かもしれない。
 これは、レンタカーを返却しラスベガス国際空港へ向かう際、スーツケースなどをこの窓口で預けてチェックインをしてしまう (搭乗券も受け取れる) というサービスで、その窓口がレンタカーセンターのメインロビーの中央にある。
 このサービスを使えば、重いスーツケース無しにシャトルバスに乗り込み、帰国便のゲートまで直接行くことができるので、非常に便利そうではあるが、残念ながら無料ではない。サービス料はひとり $20。また、現在はまだ始まったばかりで、サウスウェスト航空とユナイテッド航空(TEDを含む) しか利用できないという問題もある。
 ちなみにこのサービスは、Bags to Go という会社が各航空会社と契約を結び独自に行っているもので、空港当局などのサービスではない。

 以上にように、このレンタカーセンターの出現は多くの部分で利便性がアップしたが、一部のレンタカー会社で可能だった 「自分の車の前までシャトルバスが行ってくれる」 というサービスは受けられなくなったので、その部分を重要視していた者にとっては 「不便になった」 と思うかもしれない。
 いずれにせよ、これまでこの空港でレンタカーを借りたことがある者にとっては、利便性の賛否は別にして、ま新しい巨大施設に新鮮味を感じることだけはたしかだろう。また、複雑でわかりづらい空港構内の道を走らなくて済むようになり、さらに施設周辺の道路標識が充実してきているので、返却時の利便性のアップだけは確実に体感できるはずだ。


バックナンバーリストへもどる