週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2006年 10月 18日号
年内で空路ツアー消滅、モニュメントVへ行くなら今がラストチャンス
 グランドキャニオンと並ぶ、アメリカ大西部を代表する大自然観光スポット 「モニュメントバレー」。(写真右、クリックで拡大表示)
 ラスベガスから決して近くはないが、行くとしたらラスベガスから、というのが一般的な概念だ。
 そんなラスベガスと不可分のモニュメントバレー、意外なことに過去 10年間、500回以上を数えるこの週刊ラスベガスニュースで一度も取り上げたことがなかった。そしてやっと取り上げることになった今週、なんと残念なことに、それはお別れの話だ。

 お別れといってもモニュメントバレーが消えてしまうわけではない。消えてしまうのはモニュメントバレーへ行くツアーだ。
 事実上、唯一の 「毎日催行の日帰りツアー」 として長年親しまれてきたシーニック航空のツアーが、今年いっぱいで消えてしまう。
 「機材、人材、資金。経営資源のすべてを本業のグランドキャニオンツアーに集中させたい」 (社長兼 CEO の Mark Slack 氏) というのがその理由で、継続を強く説得してみたものの、撤退の意思はかなりかたいようだ。モニュメントバレーほど人気はなかったが、ブライスキャニオン、ヨセミテなどのツアーからも撤退するという。

 また同社はこのたびの大胆なリストラを機に、本拠地を現在使用しているノースラスベガス空港からボールダーシティー空港へ移すことも決定した。
 ホテル街からの距離が遠くなり、ツアー参加者の移動距離という意味では利便性がやや低下するが、今後グランドキャニオンのみにビジネスをしぼるのであれば、飛行距離が短くなるこの移転は賢い選択かもしれない。
 ちなみにボールダーシティー空港はノースラスベガス空港に比べ、グランドキャニオン空港までの直線距離で約 33km 近く、さらに混雑しているラスベガス国際空港周辺の空域を迂回したりする必要がないため、航空燃料を約 15% 節約できるという (現場パイロットの話)。

 シーニック航空側の事情はそのへんにして、とにかくこのツアーがなくなってしまう意義は大きい。なぜなら、モニュメントバレーは非常に遠いため、陸路での日帰りツアーの催行が極めてむずかしく、このツアーがなくなってしまうと、短い日程での旅が多い日本人観光客にとって、モニュメントバレーへ日帰りで行く手段がなくなってしまうからだ。
 海外旅行がこれだけ身近になってきた現在でも、まだまだレンタカーを運転する者は少数派で、なんらかのツアーが求められるが、すぐには無理と思われる。
 ちなみに陸路では片道7時間以上かかるため、ツアーでは規定で二人以上の運転手を付けなければならず、料金的に高くなってしまうなど、安定した集客も安定した催行もむずかしい。結果的に毎日定期的に催行する業者は出てこない。
 実は以前からビジョン航空も空路でのモニュメントバレーツアーをオファーしていたが、残念ながらこちらは最低催行人数が 10人となっており、事実上チャーターに近い。(グランドキャニオンツアーと違い、異なるグループの参加者が同一の日に 10人以上集まることは非常に少ないので、事実上のチャーターとなってしまっている)

 そのようなわけで、「いつかはモニュメントバレーへ行ってみたい」 と思っている者にとっては、今がラストチャンスということになる。本当にすばらしい場所なので、ぜひ参加してみることをおすすめしたい。
 なお、このツアーには、グランドキャニオン観光も付いているばかりか、上空からのレイク・パウエル観光 (写真右) も含まれている。
 ちなみにレイク・パウエルと言えば、あの映画 「猿の惑星」 のラストシーン (自由の女神が砂浜に倒れている場面) の撮影現場としても知られるまさに宇宙的スケールの湖で、その神秘かつ厳しい環境から来る壮絶な光景は、モニュメントバレーにも勝るとも劣らない絶景だ。この景色だけは陸路では絶対に見ることができないので (そもそもレイクパウエル周辺にはほとんど道がない)、まさにラストチャンスといっても過言ではないだろう。
 残り 2ヶ月少々、すでに満席の日も少なくないが、まだ間に合う日もある。ツアー行程や料金など詳しい情報はラスベガス大全 [ツアー] セクションまで。


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