週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2006年 09月 13日号
スターダスト 48年の歴史に幕、リックトーマスは年内に再開か
 このたびスターダストホテル (写真右、クリックで拡大) を所有する Boyd Gaming 社は、10月 31日のチェックイン客を最後に、翌 11月 1日、同ホテルのすべてのオペレーションを打ち切ると発表した。
 建物自体は、年明け後に爆破解体され、その後、新たな複合施設 "Echelon Place" の建設プロジェクトが始まる。

 今回の閉鎖は数ヶ月前から発表されていたものだが、7月に Boyd 社が、同社所有の別のホテル South Coast を売却すると発表したのを機に、Echelon の建設資金がたりないのではないかと噂が広がるなど、閉鎖時期は流動的なものとみなされてきた。
 しかしこのたびの発表で閉鎖は決定的なものとなり、1958年開業のスターダストホテルは、その 48年の歴史に幕を下ろすことが正式に確定した。

 位置的にも規模的にも、北ストリップ地区の中心的な存在だっただけに、今回の閉鎖はかなりノスタルジックな気分にさせられる。とりわけネオンサイン (写真左) の消滅は寂しい。
 高さ 57メートルを誇るこのネオンサインは、90年代の巨大テーマホテルの建設ラッシュまで、ラスベガスの夜景を象徴するランドマーク的な建造物として観光ガイドブックの表紙などを飾ってきた。それが約半世紀ぶりに消えるというのだから、景観の変化という意味ではかなりの大ニュースだろう。
 オールドファンにとっては惜しまれるこの変化、未来へのスタートと考えれば明るい話題だが、ウェストワードホー (スターダストのとなりにあったホテル。カラフルなパラソル模様のネオンで親しまれていた) も解体されてしまった今、今年の晩秋の北ストリップはかなり哀愁漂う景観になりそうだ。

 一方、巨大テーマホテルが乱立した以降のラスベガスファンにとっては思い入れが少ないスターダスト。このホテルの消滅で気になるのは、人気マジシャン・リックトーマスの去就と和食店 「寿司キング」 の存亡ぐらいか。
 スターダストを本拠地とするリックトーマスのマジックショーは、充実した内容のわりには料金が安いことで知られ、日本人観光客の間でも人気が高いので (右写真は日本人観光客と記念撮影に応じるリック。9月11日撮影)、さっそくリック本人に聞いてみた。
 開口一番 「Don't worry」 と笑顔で答えてくれたあと、「ラスベガスを去ることは絶対にない。年末までには別のホテルで再開したい」 と力強い返事。ちまたではすでにそのホテル名も噂で流れているが、「ラスベガス大全にはまだ書かないで欲しい」 とのことなので、とりあえずここでは 「場所は未定」 としておきたい。

 寿司キングについては、残念ながらどこかへ移転して再開することは考えていないという。店の責任者の残念そうな表情があまりにも印象的だったが、とにかくスターダストの閉鎖と共にラスベガスを去るとのこと。
 ハワイを本拠地とするこの寿司店は、ハワイからの宿泊者が多いスターダストと切っても切れない関係にあったのでやむを得ない部分もあるが、昨今の巨大テーマホテルの日本食店が高級路線にシフトしていることを考えると、庶民的な良心価格がウリだったこの店の撤退は本当に惜しまれる。

 このホテルでのリックの公演、ラスベガスでの寿司キングの味、伝統のネオンサインのシャッターチャンス、そして最後のスターダストの見納め、すべてはあと1ヶ月半だ。
 なお、ホテル、コンドミニアム、ショッピングセンターなどの複合施設となる "Echelon Place" に関しては、別の機会に取り上げてみたい。


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