週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2006年 08月 09日号
子供に優しいサーカスサーカスはファミリーアトラクションの宝庫
 アメリカの子供たちに遅れること約一ヶ月、いよいよ日本も梅雨が明け本格的な夏休みシーズンの到来だ。
 これからの2週間、日本からの子連れファミリーが続々とラスベガスを訪れるわけだが、それにともない、「子供も楽しめる場所は?」 といった質問も急増している。
 しかしそれは毎年のことながら頭を悩ませる難問で、今年はいつも以上に悩ましい。
 実は近年、子供が楽しめる場所がめっきり減ってきており、デスバレー、グランドキャニオン、ザイオンといった大自然観光はともかく、街の中で子供向けアトラクションを探すことはかなりむずかしくなってきている。
 今週は、特に新しいアトラクションが加わったわけではないが、長年にわたり子連れファミリーから圧倒的な支持を得ているサーカスサーカスの 「子供大歓迎ホテルとしての希少価値」 およびその充実したファミリーアトラクションを改めて紹介してみたい。

 90年代、多くのカジノホテルが子連れファミリー族に力を入れてきたが、それはすでに過去の話で、MGMグランドのテーマパークやトレジャーアイランドのドクロの巨大看板などはとっくの昔に消え、ストラトスフィアタワーのローラーコースター、トロピカーナのバードショー、エクスカリバーの子供向け大道芸人ショー、シルバートンの水中マーメイドショーなども最近姿を消している。
 また、ホテル内の施設ではないが、ギネスブック博物館、水中テーマパーク 「ウェット&ワイルド」、バンジージャンプなども今はない。(これらは地域開発による立ち退きなどが理由で、マーケティング的な理由ではないが)
 近年はどこのホテルもマーケティングのターゲットをカジノやレストランでお金をたくさん使ってくれる富裕層の大人にシフトしており、具体的な動きとしては、子供向け施設を閉鎖し、ナイトクラブ、高級レストラン、高級ショッピングゾーン、ポーカールーム、コンドミニアムなどを新設するのがトレンドだ。その結果、子供が楽しめる場所の減少に歯止めがかかっていない。

クリックで拡大表示 クリックで拡大表示 クリックで拡大表示 クリックで拡大表示 クリックで拡大表示 クリックで拡大表示  そんな中、孤軍奮闘しているのがサーカスサーカスで、このホテルはもともとファミリー路線がウリだったが、近年その傾向をさらに強めており、利用者全体に対する子供の比率が急増しているという。(右の写真は、"Circus Acts" と呼ばれている無料サーカスショーの様子、クリックで拡大表示)
 実際にホテルの館内に入ってみると、大人だけの客よりも子連れファミリーの方が多く感じられるほど、子供であふれかえっており、レストランやアトラクション施設はもちろんのこと、本来であればそこにいるはずがないカジノフロアにも子供たちがたくさんいる。もちろんカジノでは子供は立ち止まることを許されていないので、親に手を引かれて歩いているだけだが、それにしても他のホテルとはまったく違った光景であることだけはたしかで、だれもがその違いに驚くことだろう。
 同ホテルの広報部門に聞くと、ファミリー路線のマーケティングを特に強めているわけではないが、他のホテルが完全に非ファミリー路線へシフトしていることと、ラスベガスを訪れる子連れファミリーの絶対数が増えているため (比率が増えているのではなく、観光客全体の数が伸びているので結果的に子連れファミリーの絶対数も増えているとのこと)、サーカスサーカスで子供の数が急増しているのではないかと分析している。

クリックで拡大表示 クリックで拡大表示 クリックで拡大表示 クリックで拡大表示  とにかく理由がなんであれ、最近のサーカスサーカスでは、泣きやまない子供に手を焼いている母親、疲れ切って寝てしまった子供をおんぶしている父親、さらには子供と一緒にロビーや通路脇に座り込んでいる大家族などを見かけることはまったく珍しい光景ではない。
 子供が他人に迷惑をかけないように周囲に気配りすることはどこのホテルにいても重要なマナーだが、その緊張感の度合いが他のホテルに比べて著しく小さいことは疑う余地のない事実で、ここでは親も子供もかなりリラックスしやすいことはまちがいないだろう。そしてなにより、子供にとってここよりも楽しいホテルは他にないはずだ。(右上の写真は、室内テーマパーク 「アドベンチャードーム」 内の様子。右下はゲームセンター 「ミッドウェー」。クリックで拡大表示)

クリックで拡大表示 クリックで拡大表示 クリックで拡大表示 クリックで拡大表示  ということで、日本の子連れファミリーも、もっとこのホテルを利用すべきと考えるが、今までに 「子連れにおすすめのホテルを教えてください」 と質問され、サーカスサーカスを勧めると、「あのホテルは格が低い」、さらには 「子連れでも上流の家庭はあのホテルに行かない」 といったたぐいの返事が返ってくることが少なからずあり、どうも日本の親たちにはあまり人気がないようだ。
 それでも子供優先で考えればこのホテルは絶対に利用すべきで、ストリップの中心街からやや離れているという地理的な不便さは多少あるものの、ここのファミリーアトラクションの充実ぶりは他を圧倒しており、ぜひ足を運んでいただきたい。できれば宿泊場所もこのホテルにすると、子供から評価されること請け合いだ。

サーカス アクト (Circus Acts)
場所: カジノフロアの中央部の2階。
内容: 毎日正午前後から深夜12時ごろまで (日によって多少変るが、ほぼこのスケジュール) 30分おきに空中ブランコ、アクロバット、ジャグリングなどのパフォーマーが芸を披露。それぞれ約 10分程度の短い演出だが、完全に無料で何回でも見ることができるので非常におトク感あり。100人程度が座れるベンチ式のスタンドも用意されている。もちろん全席自由席。席はひとつのショーを見過ごせば簡単に確保できる。観客の半数は子供連れ。

ミッドウェー (Midway)
場所: 上記のサーカスアクトのステージの外周。
内容: 非常に活気があるゲームセンター。ライブカーニバルゲーム (輪投げゲームのような、機械相手ではない昔ながらのゲーム) が 20種類以上。その他、マシンゲームが 150種類以上。それぞれのゲームで、独自のぬいぐるみの景品が用意されている。営業時間はおおむね午前 10時ごろから深夜1時ごろまで。

アドベンチャードーム (Adventure Dome)
場所: サーカスサーカスホテルの西側 (ストリップ大通りとは反対側) に隣接。
内容: 室内テーマパーク。幼稚園児や小学校低学年向けの簡単な乗り物から、おとなでも怖いかなり過激な絶叫マシンまで約 20種類のライドと、屋台形式のライブカーニバルゲームが 10種類以上。ライドは有料だが、入場は無料でだれでも自由に入れる。入場するだけでも十分楽しめるので、とりあえず行ってみるとよい。営業時間は季節によって異なるが、今の時期は午前 10時から深夜 12時まで。土曜日だけは午前 9時から。


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