週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2006年 04月 12日号
GMの新アトラクション The Drive がサハラにオープン
 車を運転することを目的としたアトラクション "The Drive" が 4月 10日、モノレールのサハラ駅の前にオープンした。
(写真右、クリックで拡大表示)

 もちろん車といっても遊園地やゲームセンターにあるミニカーやシミュレーターではない。正真正銘の一般の市販車、それも新型モデルばかりだ。
 それもそのはず、この The Drive を建設したのは米自動車メーカー最大手のゼネラルモーターズ (GM) で、同社の販売促進プロモーションを兼ねたアトラクション施設というわけだ。またこの施設は、MGMグランドホテルとサハラホテルの間を結ぶモノレールの運行会社ラスベガスモノレール社と、サハラホテルの 3社によるタイアップ企画でもある。
 つまり、業績不振から脱したいGMと、モノレールの利用者を増やしたいラ社、それにカジノへの集客増をもくろむサハラが手を組み実現した企画で、具体的にはサハラが GMに土地をリースし、GMが駅の命名権や広告スペースをラ社から購入し、さらにサハラは宿泊者に対して The Drive の半額利用券を配布するなどして互いに協力し合っている。
 なにやら大がかりなプロジェクトのようにも聞こえるが、すべては 「半年限定のお試し企画」 とのことで、期待した成果が上がらなければ半年後には施設自体が消滅することになっている。

 ちなみに 10日のグランドオープニングセレモニーでは、GMやサハラのエグゼクティブはもちろんのこと、ラスベガス市長 Oscar Goodman 氏までもが出席するなど (写真右)、意気込みだけは感じられたが、メディア関係者は地元テレビ局と新聞社がそれぞれ 1社、それに当社だけという非常に寂しいもので、告知や認知という部分ではなんとも心もとない幕開けとなってしまった。GM、ラ社、サハラ、3社ともに単独では総じて元気がない会社なだけに、このタイアップ企画も元気が出ないまま消えてしまうのか、半年後が非常に気になるところだ。

 施設の内容は、"The Performance Course" と称される 1周ハーフマイル(約800m) の一般車用のコースと、山や砂利などで急斜面や悪路を再現した "The Off-Road Course" と称される四輪駆動のスポーツユーティリティー車 (SUV) 用のコース、それに受付やショールームが入るテント施設があるだけで、かなりシンプルなものではあるが、機能的にはそれで必要十分といった感じだ。
 The Performance では主に急発進によるパワフルな加速性能を、The Off-Road では悪路でのワイルドな走行性能をそれぞれ体験してもらおうという設定で、1回の入場でどちらのコースも楽しめるようになっている。
 あくまでも体験してもらうことが目的のため、簡単なショールームこそあるものの、販売するための施設などは一切なく、セールスマンもいない。
 * 全景  * The Performance Course  * The Off-Road Course ← クリックで写真

 試乗できる車種は今後どんどん増やしていくとのことで、近日中に GMグループ 6部門すべてのブランド、つまりシボレー、キャデラック、ポンティアック、GMC、ハマー、SAAB の車をそろえるとしているが、10日の時点で確認できたのは、シボレーからコルベットクーペ、コルベットコンバーティブル、SSR、タホ、シルバラード、そしてキャデラックから CTS-V、STS-V、エスカレーダ、ポンティアックから GTO、ソルスティスロードスター、SAAB から 9-3、ハマーから H2、H3 の合計 13モデル。
 残念ながら、軍用車として名高い元祖ハマーは、製造も販売も管轄が異なるため、ここに登場する予定はないとのこと。

 エンジンを痛めそうで自分の車ではためらってしまうほどの超高回転での急発進や、現実的にはほとんど遭遇し得ない悪路での走行を楽しめるという意味では、自動車マニアにとってはかなり興味深いアトラクションではあるが、高速での衝突事故や急斜面での転倒事故を避けるために、必ず助手席に GMのスタッフが同乗することになっているので、好き勝手な運転ができるというわけではない。
 また、The Performance での急発進は、いかんせん直線の距離が短すぎ (150m も走れば急カーブ)、すぐにブレーキをかけなければならないので大きな期待は禁物だ。
 1回の入場で The Performance を 2周、The Off-Road を 1周楽しめるようになっているが、どちらか一方だけを希望することもでき、その場合は、前者なら4周、後者なら2周ということになる。

 気になる入場料は $10。運転をしない者は無料で同乗可能だが、安全上の理由から体重 40ポンド(約18kg) 以下の子供は同乗できない。(なお、ラスベガス市民は 4月末まで無料)
 運転できる条件は運転免許証を持っていることと (日本の運転免許でも国際免許でも可)、「事故で死傷しても訴えません」 という書類に署名すること、そしてアルコール検査にパスすること。ちなみに右の写真は市長が運転免許証を受付で提示している場面だが、この写真の中の右奥に小さく写っている光景が呼気アルコール検査の様子。この検査規準は一般の公道よりも厳しく、「アルコール濃度 0.0%」 が条件。
(ラスベガスの公道では血中アルコール濃度 0.08% 以上が飲酒運転。営業車両の運転手は 0.04%、21才以下は 0.01%。なおこれら数値は全米統一のルールではなく、行政単位ごとに異なる)
 営業時間は曜日に関係なく 10:00am 〜 6:00pm だが、今後変る可能性もあるとのこと。行き方は、サハラホテルの東口(ストリップ大通りから見て裏側) を出てすぐ。もしくはモノレールでサハラ駅まで行けば、目の前に見えるのですぐにわかる。

バックナンバーリストへもどる