週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2005年 08月 03日号
牡蠣ファン必食! モンテカルロバフェィの "Oyster Three Way"
 牡蠣。かき。たかがカキ、されどカキ ……
食中毒の心配があるからか、見かけも味も食感も極めて独特なためか、「大キライ」 という者が少なくない。
 その一方で、「たまらなく好き」 という熱狂的なカキファンも多くいる。今週はそんなカキファン必食の店を紹介してみたい。

 カキは不思議な魅力を持っているのか、かなり特種な食べ物のようだ。その証拠に、寿司ブームなどでシーフードが身近な存在になった今でも、「ツナバー」 や 「サーモンバー」 という言葉は聞かないが、カキの専門店 「オイスターバー」 は昔から全米のいたるところに存在している。つまりカキファンは昨今のシーフードブームとはまったく関係なく昔から存在していたことになり、カキだけはかなり特種な食文化を形成してきたことがうかがえる。

 さて日本では、「英語のつづりに "R" が含まれていない月は生で食べない方がよい」 とよくいわれる。もちろんアメリカでもそのことを気にしている者は少なからずいるが、それは冷凍保存輸送が今ほどしっかりしていなかった時代の話を、カキを食べない者が語り継いでいるだけのようで、少なくとも今日のカキファンにとってはまったく関係ない話だ。
 そもそもカキファンがそんなことを気にしていたのでは、オイスターバーはこの時期につぶれてしまう。産卵時期の関係で夏場はおいしくないという者もいるようだが、そんなことにこだわっているのは少数派で、とにかくアメリカでは July も August もカキをよく食べる。日本でもカキファンにとっては季節などあまり関係ないのだろうが、やはり日本ではこの時期、生食用は需要も供給も急減すると聞く。

 日米間にそんな違いがあるためか、夏の生ガキに飢える日本のファンからカキ店情報をときどき求められる。今週はそんな人たちのためのカキ情報だが、紹介するのはたった一店だけ。ずばり、モンテカルロホテル (写真右) のバフェィだ。
 ストリップ地区の多くのシーフードレストランが生ガキをメニューに載せているので、カキにありつくこと自体、ラスベガスでは簡単なことだが、「毎日」、「良心的な価格で」、「食べ放題」、「徒歩でアクセス可能」 という条件を満たす店となると、ここ以外にはないのではないか。
 曜日指定でカキを出すバフェィはいくつかある。また、ストリップ地区から徒歩ではアクセスできない郊外にもカキの食べ放題はある。アラジンのバフェィや $30を超える高級バフェィでカキを食べられることもあるが、毎日あるわけではない。
 モンテカルロホテルのこの店では $15.95 で毎日食べ放題だ。もちろんほとんどの主要ホテルから徒歩の距離にある。さらにカキファンにとって驚きなのが、生ガキ以外に一口サイズのグラスに入ったオイスターカクテルや、カキフライがあることだ (このページの最上段の写真がその3アイテム)。現場スタッフはこのカキの3種を "Oyster Three Way" と胸を張る。
 ちなみにアメリカでは、ケンタッキーフライドチキンに代表されるようにフライ自体はまったく珍しくないが、日本のフライのようにパン粉を表面にまぶして揚げた料理はまだ珍しい。創作料理を出す高級レストランが最近パン粉を使い出したので、スーパーなどにも "PANKO" と称した商品が並び始めてはいるが、一般のアメリカ人にとってパン粉は見慣れない食材のはずだ。そんな中、バフェィでカキフライを出すとはまさに驚きで、これは味はともかくそれ自体を高く評価したい。

 さて気になる味の方だが、まずそのカキフライ、サイズが小さいため見た目はみすぼらしい。が、味的にはまずまずだ。もちろん日本のレベルには遠く及ばないが、生で食べるのが当たり前のアメリカで (中華料理店ではその限りではないが) カキフライが食べられると思えば十分すぎるほどの出来だ。タルタルソースも用意されている。
 注目の殻付きの生ガキだが、これは種類が日によって変わる可能性があるとのことなので、必ずしも常に同じことが言えるわけではないが、今回の取材時の味は申し分なかった。
 ちなみに種類を現場スタッフに確認したところ "クマモトかな?" とあまり自信がなさそうな返事。たしかにアメリカではクマモトが一番有名だが、カタチを見る限り少々違うような気がしないでもない。
 その同じ種類の生ガキを使ったオイスターカクテルも上々の味で、カクテルソース、そしてレモンとパセリが色と香りを添えている。
 なお、醤油は各テーブルにあり、ワサビはのり巻きのセクションに、また箸は中華料理のセクションに置いてあるので、箸を使って和風の味付けで食べることも可能だ。レモンもさまざまな場所に置かれている。

 話はカキ以外になるが、カニは残念ながらない。エビはあるが大したレベルのものではないので、あまり期待しない方がよいだろう。メキシカンやイタリアンもほとんどなく、中華のアイテム数も少ない。デザート類も写真のようなものがある程度で、数的にも味的にも平凡だ。
 あとこれは料理のことではないが、ダイニングルームや料理が並ぶエリアが他のホテルに比べ総じて狭く、広々した開放感に欠ける。また、皿は相変わらず非常に重く、使い勝手が悪い。とにかくここは始めからカキを目的に行くべき店と考えた方がよいだろう。ビールでも飲みながらカキをじっくり味わう分には、十分すぎるほどコストパフォーマンスが高い。

 最後に、現場スタッフに再確認したところ、「ごくまれにカキが入荷しないこともある」 という。また、そもそもいつまでこの料金でカキを出し続けることができるのかもわからない。したがって、カキがなくてもかまわないという者以外は、入店の前にレジ付近にいるスタッフにカキがあるかどうか確認した方がよいだろう。また、一時的にカキが視界から消えることがあるが (4〜5 人のグループがひとり 10個ぐらい取って行ってしまうとなくなってしまう)、そのような場合はしばらく待つと補充されるので、あわてずにじっくり待とう。
 ちなみにこのカキを出すサービス、とりあえず一年以上続いている。必ずしも入店客の全員がカキを食べているわけではないので、これで採算が取れているのかもしれない。この記事を読んで、ひとりで 20個も 30個も食べてしまう日本人が殺到しない限り、まだしばらくは続くのではないだろうか。

 この店の営業時間や料金に関しては [バフェィ] セクションの該当ページを、また、アルコール類のオーダーの仕方やチップの支払い方法などについてはそのセクションの "BUFFET に関する一般知識" を参照のこと。

バックナンバーリストへもどる