週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2005年 07月 27日号
相次ぐ大型合併、寡占化は進むものの利便性はアップか
MGM Mandalay Caesars Harrah's  昨年発表された MGM Mirage社と Mandalay Resort社、および Harrah's Entertainment社と Caesars Entertainment 社の大型合併が、それぞれ今年の 4月と 6月に、州と国の当局から正式承認され、ストリップ地区のカジノホテル業界は、いよいよこの二社による寡占の時代に突入した。(右写真、クリックで各ホテルの全景写真)
 合併後の両社がストリップ地区に保有するカジノホテルの数は以下の通り 18ヶ所。(両社はこれら以外にも他の都市に複数のカジノホテルを所有している)
 「ストリップには大型ホテルがたくさんある」 と、だれもが思っていることだろうが、実は、「そのほとんどは MGM 社か Harrah's 社のもの」 ということになる。ちなみに日本人観光客がしばしば利用するストリップ地区の人気ホテルで両社に属していないのは、ベネシアン、ウィン、アラジンぐらいだ。

    * 印が付いているのが、吸収合併された側。クリックで全景写真。
【 Mandalay社 を吸収合併したあとの MGM MIRAGE 社 】

MGM

NYNY

Bellagio

Mirage

T I

Boardwalk

*Mandalay B

*Monte Carlo

*Luxor

*Excalibur

*Circus C

*Slots A Fun

【 Caesars社 を吸収合併したあとの HARRAH'S 社 】

Harrah's

Rio

*Caesars P

*Bally's

*Paris

*Flamingo

 さて、これら一連の合併は一般の利用者にとって恩恵があるのかないのか。一般的には競争が減った分だけ宿泊料金などが値上げされやすくなり、利用者が不利益を被ると考えるのが普通だが、とりあえずそういったカルテル的な価格維持はないとされている (ないということで当局が合併を承認)。
 逆に、合併によるスケールメリット、たとえば経理や人事などの管理部門の統合による経費の削減効果で、値下げ余力ができる、という見方もある。

 どちらの推論が正しいかは今後の様子を見守るしかないが、利便性のアップだけは期待してよさそうだ。つまり各種サービスのホテル間での共用や統合による利便性の向上で、具体的には、空港でのチェックイン、ナイトショーチケットの受け取り、プレーヤーズカードの共用などが考えられる。
 現在ラスベガス国際空港の第1ターミナルのバッゲージクレームエリア内に、MGM 社と、合併前の Caesars 社の出張所があり (右写真は MGM 社の出張所)、そこではチェックインやナイトショーチケットの手配などができるようになっているが、合併により、対象ホテルの範囲が広がれば、明らかに利便性はアップするだろう。
 ちなみに 7月 26日の段階では、どちらの出張所も、合併後に追加されたホテルのチェックインはまだできていない。また、それらホテルのナイトショーのチケットも取扱っていないが、数ヶ月以内にはグループホテル内での横断的なサービスが可能になるという。

 プレーヤーズクラブのプログラム (スロットマシンなどでのプレー実績に応じて特典がもらえるサービス。航空会社のマイレージプログラムみたいなもの。左写真はそのカード) に関しても、いずれ統合され、グループ内のカジノであればどこでプレーしてもポイントが貯まるようになる。
 ちなみに Harrah's 社の広報部門に問い合わせたところ、Caesars 社とのプレーヤーズクラブの統合は来年の春ごろになるという。同様に MGM 社は、「数ヶ月以内を目標にしているが、技術的な諸問題もあるのでいつになるかわからない」 とのことで、次期は不透明だが、いずれ統合されることは確実で、これも利便性の向上が期待される。
 以上のように、価格カルテル的な心配はあるものの、とりあえず使い勝手はよくなりそうなので、今後ホテルを予約する際は、どことどこのホテルが同じグループか、知っておいて損はないだろう。また、リピーター (特にガジノゲスト) は常宿を決める際、好きなレストランやナイトショーがどちらのグループに多いかなども考えながら決めると、あとあと便利なことが多くなりそうだ。利便性の向上に期待し、とりあえずラスベガス大全としては一連の大型合併を歓迎したい。

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