週刊ラスベガスニュース バックナンバー   2005年 07月 20日号
フォーラムショップス、円形水槽の下に "超ミニ水族館"
 いよいよ日本の学校も夏休み。子連れファミリー族が続々とラスベガスを訪れる。
 子供たちにとって、夏を代表するレジャー施設といえば、なんといっても水族館。特に猛暑の街ラスベガスでは、涼しさを感じさせてくれる水族館はおとなにとってもありがたい。
 といってもここは海から遠く離れた砂漠都市。まともな水族館があるわけがない。マンダレイベイの Shark Reef はそこそこ立派だが、それでも他の都市の水族館に比べればどうということはないだろう。今週は、「まともではないが一風変わった特徴ある超ミニ水族館」 を紹介してみたい。

 場所はシーザーズパレスに隣接する人気ショッピングモール・フォーラムショップス内。
 そのモールの中に各種熱帯魚、ブリ、タイ、フグなどが泳ぐ円形の水槽があり (写真右上、クリックで拡大表示)、その地下の見えない場所に超ミニ水族館が潜んでいる。
 他に適切な言葉が見当たらないので水族館という言葉を勝手に使ってしまったが、規模的にも演出的にもこれはどう考えても水族館とは言いがたく、単なる管理事務所といった方がよいだろう。つまり、円形水槽を管理するための施設で、実際に水槽の方がはるかに見応えがある。

 そんな "見応えのない管理事務所" を見学する無料ツアー Free Atlantis Aquarium Tour (写真左上) が土曜日と日曜日を除く毎日行なわれている。
 ではなぜそんなツアーを紹介するのか。それは、水槽の管理という一般の水族館では見ることができない特別な施設や裏話を見たり聞いたりできることと、原始の姿が特徴の "生きている化石" とも言われるカブトガニや "昆虫ハンター" として知られるテッポウウオ (水鉄砲のように口から水を吐き、水上にいる昆虫を落として食べる習性を持つ魚) を見ることができるからだ。

 もちろんカブトガニもテッポウウオも特に希少種というわけではなく、日本の水族館などでもごく普通に見られる生物だが、見学者が直接さわったりすることができるようになっているところは珍しいのではないか。
 ガイド役が、カブトガニを水槽から取り出し、見学者の手に乗せてくれるが (写真右上)、そのくすぐったい足の動きがなんともいえない。
 また、テッポウウオの展示場所では、子供たちは、手のひらに貼り付けたエサを水槽の上にかざし (写真左)、テッポウウオが自慢の水鉄砲でそれを打ち落として食べる、という楽しい演出に参加することができる。(ただしカブトガニもテッポウウオも体調が悪い場合はこの演出は行なわれない)

 その他、ディズニーのアニメ 「ファインディング・ニモ」 の主人公となった熱帯魚・カクレクマノミがイソギンチャクと共生している様子 (写真右)、さらには大型のエイの飼育場、魚のクリニックなど、通常の水族館ではお目にかかりにくい施設も見せてもらえる。
 ただ、どれもが実験室のような非常に狭い場所で展示されているばかりか、説明パネルなどもほとんど無く、規模的にもディスプレイ的にもとても一般に公開すべきような施設ではないので、あらかじめそれを承知した上で行った方がよいだろう。とにかく事務機器や実験器具などが無造作に転がっているような決して美しいとは言えない場所、ようするに乱雑な舞台裏だ。そんな場所を見ることができるのがこのツアーの特徴でもあるわけだが、一般の水族館を想像して行くとガッカリするので注意が必要だ。

 ツアーは日曜日と土曜日を除く毎日 3:15pm から。円形水槽の周囲を探すと案内板 (写真左) が立っているので、そこで待っているとガイド役が現れて地下に案内してもらえる。ツアーの正味時間は約40分。料金は無料。
(曜日や時刻は変わる可能性があるので、そのつど現場で確認した方がよい。ちなみに、つい先日までは 1:15pm と 5:15pm の 2回行なわれていた)
 定員は特に決められているわけではないが、今回の取材に応じてくれた現場スタッフのデビーさんによると約 40人とのこと (見学する場所のスペース的なことを考えると妥当な数字と思われる)。
 40人以上集まってしまった場合のことは考えていないようだが (現時点では、それほど多く集まらないので、抽選などは行なわれていない)、このツアーは見る部分よりもガイドの説明を聞く部分が非常に多いので、もし定員オーバーになってしまった場合は、英語が苦手な人から辞退してもらいたい気もするが、はたしてそれでうまくいくかどうか少々気になる。

 最後にこれは余談だが、このツアーでは、地上の円形水槽の脇で行なわれている無料アトラクション "Atlantis" (写真右) の人形や小道具、さらにはその演出で使われる水やガスや煙のために張り巡らされた複雑な仕掛けなども見ることができる。ただしそれらはこのツアーに含まれているものではなく、たまたま同じ場所に格納されているため 「見えてしまう」 ということであって、ガイドが説明してくれたりするものではない。またその部分は撮影禁止だ。

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